11人の侍

「生きている間に日本がワールドカップを掲げる瞬間をみたい」ひとたちの為のブログ

CL決勝日記

2006年05月18日 13時36分41秒 | サッカー
 アーセナル最初のコーナーキック。あがってきたDFのソル・キャンベルをマークしたバルセロナの選手はオレゲールだった。キャンベルは189センチ90キロの巨漢で、マイケル・オーウェンよりも速く走る。知性派オレゲールでは完全なミスマッチに思えた。キャンベルはオレゲールを振りほどくとGKのヴィクトール・バルデスに身体をぶつけて威嚇している。

 先制点は前半37分。ゴール前に飛び込むキャンベルにオレゲールはまるで対応できなかった。まったくのフリーとなったイングランド代表のセンターバックは豪快なヘディングを叩き込んでみせた。

 流麗なパスゲームが魅力のアーセナルだけど、先制点を機に徹底して守備を固め始めた。無理もない。アーセナルは前半早々にGKレーマンがレッドカードで退場、パリの決勝でキーマンになると思われたロベール・ピレスを失っている。
 アーセナルを混乱に導いたのは試合の最優秀選手に選出されたサミュエル・エトオだった。

 鋭い出足でレーマンの退場を誘ったエトオは、ロナウジーニョとポジションを入れ替えて左ウイングとしてゲームをスタートした。しかし際立った存在感を発揮し始めたのは失点後、ポジションを本来の中央に移してからだ。

 前半終了間際のプレイは特に秀逸だった。キャンベルを半身の体勢で背負ったエトオは楔のパスを右足のアウトサイドでトラップして振り切ると、左足のトゥキックでゴールを襲った。このたったふたつのタッチと、身のこなしをみれば、エトオという選手が只者ではないことはよくわかる。ドイツW杯で世界最高のフォワードをみれないのは残念だ。
 数々の印象的なゴールでバルセロナを決勝進出に導いたエトオはこの日もまたゴールを挙げた。アーセナルのCL無失点記録に終止符を打つゴール。そして試合の行方を決定づけることになる、値千金の同点弾だった。
 エトオにバロンドールをと声をあげずにはいられない。

 チームが数的不利ならば、バルセロナは地球上でもっとも戦いたくない相手だろう。ロナウジーニョ、デコ、エジミウソン、マルケスとプレイメイカーが4人もいて、ジュリやファンブロンクホルスト、エトオ、そしてロナウジーニョ(もちろんメッシも)といった良質のウインガーに絶えずボールが振り分けれれる。ラーションのような多彩なストライカーが控え、イニエスタ投入でプレイメイカーを増やすこともできる。そして逆転ゴールを挙げたのは控えのウイングバック、ベレッチだった。とんでもないことをしでかした伏兵は、ボールがゴールネットを揺さぶるのを見届けると、両手で顔を覆って地面にへたりこんだ。

 バルセロナは体格や身体能力に優れたチームではないけれど、パワープレイに頼らなくてもゴールを奪うことができる。追いかける展開に課題をみせる日本代表としては、今後もおおいに参考にすべきチームだ。
 その役割を実践するのが、この日、不運にも敗軍の将となったアーセン・ベンゲルならば、こんなにうれしいことはないんだけれど。


1 コメント

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マンガ喫茶から愛を込めて♪ (みゆき)
2006-05-18 13:37:42
マンガ喫茶から愛を込めて♪

とってもヒマしてるんでつ。。。。。

拝見しました!

仲良くしてくださいな♪

イエーイ(∇≦d)(b≧∇) イエーイ

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