11人の侍

「生きている間に日本がワールドカップを掲げる瞬間をみたい」ひとたちの為のブログ

新しいペレ バルセロナvsチェルシー

2006年03月08日 10時51分35秒 | サッカー
チェルシーはウィリアム・ガラスが怪我から復帰
モウリーニョはできることならファーストレグから彼を使いたかったはず
ガラスのいるチェルシーがホームのスタンフォードブリッジで2失点を喫したとは考えにくい

ガラスは左脚の怪我で退場するまでのメッシを
ファーストレグでその役割をまかなったデル・オルノよりも遥かに巧みに封じてみせた

もっともライトウイングのメッシは
ロナウジーニョが陣取る左サイドに流れたときには
見事なコンビプレイでチェルシー守備陣を混乱させている

わかり易い失望の色を浮かべ
前半半ばに脚を引きずりピッチを後にした18歳の天才少年を
フランク・ライカールトはまるで父親のようにしっかりと抱きしめた


この日、ロナウジーニョと対峙したパウロ・フェレイラは
ほとんど成す術がなかった

サッカー界の王様はカンプノウのピッチに文字どおり君臨した

チェルシーの怪物プレイヤー、
アリエン・ロッベンは素晴らしいプレイをするのに若干のスペースを必要とするけれど
ロナウジーニョはスペースがまったくなくてもプレイできる

ほんの僅かであろうとスペースを空けようものなら
止められるディフェンダーは地球上に存在しない

中央をドリブルでこじ開けると
世界一のCBジョン・テリーをかわして右足で豪快なシュートを叩き込んだ

それにしてもロナウジーニョにメッシとは、、、

まるでペレとマラドーナが同じチームでプレイしているかのような気分にさせてくれる
バルセロナはプレイステーションのゲームのようなチームだ


途中投入されたチェルシー最高のフィニッシャー
エルナン・クレスポがジョー・コールのクロスをフイにした時点で
半ば勝負はついていた
それがチェルシーが創りだしたほとんど唯一の決定機だったからだ

豪華な選手こそ揃っているけど
チェルシーはがっちり守る相手を崩す戦略に乏しい

テレビカメラは不快そうに顔を歪めるモウリーニョのアップを執拗に映し出した

美しいプレイで勝利を目指すバルセロナと
美しいサッカーを破壊し勝利を追及するチェルシー

そんな両者に対し
世界中のサッカーファンが正義と悪の役割分担を意識した

かつての在籍したバルセロナで完全な悪役として迎えられたモウリーニョ
試合後にはいったい何を思っていただろうか