11人の侍

「生きている間に日本がワールドカップを掲げる瞬間をみたい」ひとたちの為のブログ

リケルメの熟年離婚

2006年04月26日 12時24分14秒 | サッカー
田舎町ビジャレアルのエースにとって
サッカーボールとは長年連れ添った妻のような存在だった

昔気質の職人のような風貌のリケルメは
ボールを思うがままに扱った
大抵のばあいボールは従順に従った

しかしこの日はどこかすれ違っていた

終了間際のPKのシーン
リケルメはボールを抱えるとキスをした

観ているほうが不思議に思うくらい幸福にはみえなかった

リケルメは4、5回ほど唾を吐いてからボールを蹴った

ボールは彼が意図した場所とは違う方向に進み
厳粛なGKレーマンによって拒絶された

リケルメの心は「黄色い潜水艦」とともに沈んだ