11人の侍

「生きている間に日本がワールドカップを掲げる瞬間をみたい」ひとたちの為のブログ

「問題大アリ」のウズベキスタンとのドロー

2008年10月18日 08時08分35秒 | サッカー
W杯最終予選ウズベキスタンとの試合をドローで終えて、一部には岡田武史代表監督の解任の可能性を伝える報道があったけれど、信憑性はどれほどのものだろうか。

少なくとも当事者の岡田監督から危機感は感じられない。
出場停止の松井大輔に代わり、成人前の香川真司を選択したことは、まだまだ自身の立場に余裕があることの証しだろう。

試合を観れば明らかだったように、19歳の香川はまだワールドカップ最終予選の舞台に相応しいレベルにない。
しかし岡田監督が期待をかける天才少年は、絶頂期を迎えつつある大久保嘉人がベンチに下げられた後も、ピッチに残ってプレイを続けた。岡田監督が見据えていたのはウズベキスタン戦ではなく、もっとずっと先だった。

代表戦の出場数がふた桁を越えた頃、香川が日本の攻撃の牽引役となっている可能性はある。気づけば12キャップを数えていた内田篤人が右サイドから攻撃の起点となっているように。

ただし個人的には、最強ではないメンバーでW杯最終予選を闘うことに対しての複雑な思いの方が強い。
少し前まで、W杯最終予選というのは、もっとずっと熱くなれる舞台だったから。

途中出場を果たした岡崎慎司や興梠慎三を含め、若い選手に真剣勝負の機会を提供することが悪いと言わないが、代表チームならばなにはともあれ、まずは勝たなくてはいけない。
もし僕がチケットを買ってこのドロー試合を観戦していたとしたら、きっと怒り狂っていたことだろうと思う。

日本がアジアの横綱であるとすれば、ウズベキスタンはせいぜい関脇といったところのはずだけど、実際の埼玉スタジアムでは両者は同格のチームであるように思えた。
これには、いちサポーターとして積み上げてきた日本代表への想いを侮辱されたような気分にさせられた。

横綱の座を狙うオーストラリアは日本よりも自分たちの方が強いとの自信を深めたはずだ。
また、オーストラリアに一蹴されたカタールにしても、経験豊富なブルーノ・メツ監督は何かしらの勝機を見出しているかもしれない。

「問題はないと思っています」
試合後のテレビインタヴューで、勝ちたかったという想いを強調したあとに岡田監督はこう付け加えた。
予選突破という責務に対して向けられた発言ならば、確かにそれはそうかもしれない。チーム作りの方向性という意味ではどうだろう?

ただ本当の問題は、日本代表に対して我々がかつてのような熱い想いを抱きづらくなっているということなのだけど。