サフランの英語雑記帳

映画や本で出会った心に残るせりふ、旅先やおつきあいから拾った面白い言い回しなどを書き留めました。

ダリの絵とカマンベール  ⑤

2012年04月05日 | 海外から
   Interesting and Fun Facts about Normandy Cheeses
                        By Helen Page

Salvador Dali’s inspiration for his famous painting “The Persistence of Memory” apparently came from the runny Camembert. At home with a headache on a sunny day, Dali noticed how runny some half-eaten Camembert had become. That evening he dreamt of clocks melting on a landscape.


ヘレンページさんの旅行記を読んでいて上の話を見つけました。時計がぐにゃりとなったあの有名なダリの絵ですが溶けだしたカマンベールがインスピレーションになったとは知りませんでした!

以下は資料用です。
Petit Livarot - "the Colonel"..

Normandy produces many specialty cheeses and of these, four have achieved AOC stripes: Camembert, Livarot, Neufchâtel and Pont-l’Évêque .

We know that Normandy’s fromages AOC are absolutely delicious, but here are some interesting and fun cheese facts that not many people know about …. or need to know about!

Pont-l’Évêque has been made in Normandy since at least the 12th century and a local legend claims that it was first made in a Norman abbey.

In the 12th century, Pont-l’Évêque was called “Angelot”. A manuscript from the time proclaims that a fine meal should always end with some “Angelot”.

Another legend has it that during the Hundred Years’ War, young girls offered the heart-shaped Neufchâtel cheeses to English soldiers at New Year’s celebrations as a token of their love!

Camembert was invented in 1791 by Marie Harel, a farmer from Normandy thanks to advice from Abbott Bonvoust who came from Brie. She gave refuge to this resistance priest and in exchange he taught her the secret for cheese-making from Brie. If you’ve ever wondered why Camembert and Brie are frequently served together, perhaps herein lies the answer!

Camembert was issued to French troops during World War I, making this cheese firmly entrenched in French popular cuisine culture as a result.

If you hear of Livarot being referred to as ‘Colonel’, it’s because the rings of dried bullrush resemble the stripes on a colonel’s uniform.

北フランスへの旅④  Eglise Ste-Catherine サント・カトリーヌ教会

2012年04月04日 | 海外から
      フランス最古の木造教会  サント・カトリーヌ教会

ノルマンディーの一番北側に着きました。のどかな田園地方から美しい港町に景色が変わりました。
この教会は百年戦争で壊され再建する際、寄付金が足りなかったため石材で造れず、地元の船大工さんに
よって建てられたそうです。天井は船の底のような形になっています。

 

中に入るとクリスチャンではないのですが気持ちが落ち着きます。ちょうど日曜日の昼になるところでした。
周りにはレストランがいくつか並んでいてガラガラだったのですがミサが終わり人々が出てきてあっという間にレストランは人であふれていました。  メニューにはアントレとメインとデザートで約1600円位。写真はこちらの名産のリンゴのキャラメリーゼとフレッシュチーズにカルバドスソースのデザート。ミサの後はおいしいフレンチ、お寺参りの後は精進料理の我々。フランスも日本も人間というのは同じなのでしょうか?


感想

素晴らしい乳製品を育むノルマンディーの風土が見れてよかったです。海の潮風と豊かな大地この二つが
何よりこの地方の特徴だと思います。
今回はそばを通るだけでしたがまたの機会にリヴァロ村やカマンベール村に立ち寄りたいです。

参: フロマジュリー・グランドルジュ 1910年創業のチーズ工場の老舗
www.graindorge.fr


Camemert de Normandie カマンベール・ド・ノルマンディー ③

2012年04月03日 | 海外から
    "Un village un fromage"

    ~アン・ヴィラージュ・アン・フロマージュ:一つの村に一つのチーズ~

チーズは風土によって作られます。
フランスの多様性のある自然の中で数々の個性的で魅力的なチーズが造られています。
上の写真のチーズはフランスを代表する白カビチーズです。ノルマンディーの小さな村カマンベールで生まれました。フランス革命の折パリから逃げてきた司祭が村のマリー・アレルにブリーの製法を伝授したという伝説があります。
少し専門的に付け加えるとチーズの格付けですが原料乳、製造方法と地域、熟成地域と期間、形に細かい条件がありそれをクリアしたものがA.O.C.の認可を受けることができ、名前も『カマンベール・ド・ノルマンディー』と名乗ることができます。カマンベールという白カビチーズは世界中で製造されていますがノルマンディーのものはクリーミーさの中に独特の芳香とこくがあり一度好きになるとやみつきになります。
ノルマンディーの北の港町オンフルールの小さなワインとチーズの店に入りました。この地域の代表的なもの、リヴァロ、ポン・レヴェック、ヌーシャテル、カルバドスで洗ったカマンベールなどかわいらしく並べられていました。マダムにこちらが旅行中だという事情を説明すると奥からまだ熟成の若いものを出してきてくれました。季節がまだ3月でしたので日本に持ち帰っても大丈夫でした。現地でもパリでもカマンベールは何回か口にしましたがこちらで買ったものが最高でした。マダムは”fermierで作られたものだからパリのとは味が違うわよ。”と言っていましたが本当でした。

*fermier フェルミエ:農家製のこと。搾乳からチーズ造りまでその農家が一貫して行う。

~チーズを求めて北フランスへ~ ②

2012年04月02日 | 海外から
          修道院生まれのチーズ

ポン・レヴェック(アンジェロ)、マロワール、マンステール、シャウルス、エポワス、アボンダンスなど
修道院生まれのチーズがたくさんあります。なぜワインやチーズなどが自給自足以上に教会や修道院で造られていたのか素朴な疑問でした。その答えを自分なりに見つけたいとずっと思っていました。

今回の旅の目的は三つ。
*チーズの故郷を訪ねること
*修道院や教会を見て回ること
*Le Cordon Blueのパリ本校訪問

ノルマンディーへ
 
        

パリから車で約5時間北西に。景色はすっかり田園風景です。
めざすは文化遺産にもなっているAbbaye du Mont-Saint-Michel (モン・サン・ミッシェル修道院)
海の弧島の中に建っているように見える姿は大変有名です。歴史は古く708年に戦いの大天使ミカエルを奉る聖堂が建設されてから巡礼地となりベネディクト会の修行僧がそこに居を構えるようになったそうです。その後イギリスとの100年戦争の折は要塞となり、またフランス革命では監獄としても使用されたり複雑な役割を担ってきました。まさにフランスの歴史そのものが何層にもなって見事な石造りの建物の中に眠っているようでした。
教会はちょうどブルターニュとノルマンディーの付け根にあります。外郭からは両方を見渡すことができます。また見ることはできないのですがここからはパリよりイギリスの方が近いのです。
その晩は近くのこじんまりした宿に泊まりました。夜ライトアップされたモン・サンミッシェルを見ながら散歩しました。周りは何もないので真っ暗!星の多さにびっくりしました。
さて食べ物のことも少々。ノルマンディーの特産はリンゴです。夜の食事はポークのカルバドスソース添え(カルバドスはリンゴで造った強いお酒です)飲み物はもちろんシードル(英語ではapple cider、こちらはリンゴのスパークリングワインのような飲み物です)そしてデザートはリンゴのタルト。地元の料理を楽しみました。ついでに書くと朝はパリパリのフランスパンにリンゴのコンポート、チーズの数々(カマンベールやシェーブル)ローカルの小ぶりで少し酸っぱいリンゴと共にいただきました。
  シードルで乾杯!

   階段をのぼり疲れカフェでぼうっとひと休み。
モン・サンミッシェル内の島にあるのでカフェも枠が石造りです。眼下はすぐ海。窓からの潮風が気持ちよかったです。
おやつはそば粉のガレットを頼みました。


~チーズを求めて北フランス一人旅①~

2012年04月01日 | 海外から
      

我が家の壁に貼ってあるポスターです。フランスのチーズの地図です。大人の身長ほどある大きさです。
2008年秋からただもっと知りたいというだけの理由でチーズの勉強を始めました。その時一緒に勉強仲間だったMさん。ワインの専門家です。彼女のフランスのお知り合いから勉強の応援にと巨大な地図がプレゼント。手描きの何とも味わいのある地図なのです。その一枚を私にも分けてくださったのです。

学校(Le Cordon Blue)では世界中のチーズについて学びました。講義と後半は毎回チーズとワインのテイスティング。フランス料理の実技やカッティングなどもありました。その時一番時間をかけて学んだ国がフランス。この国は一村一チーズという言葉があり何百種類ものチーズがあります。2000年前にローマ帝国によってチーズ文化が伝わり、のちに各地域の気候風土に合った形でチーズが独自の発展を遂げたのです。

何よりテロワール(風土)を大切にする伝統的発酵食品のチーズ。学ぶほどに造られている地域を訪ねてみたくなりました。今回はパリを拠点にノルマンディーまで足を延ばしました。
フランス語が出来ないので悪戦苦闘しました。小さな失敗もいくつかありましたが私にとっては実り多い旅でした。よかったこと、失敗含めての旅行メモです。後から割と役に立つのは失敗談です。次回の旅行の時に必ずメモが役立ちます。今回はフランス語も時折出てくることになると思います。よろしければおつきあいください。

 
左:川の右側はブルターニュ、右側はノルマンディー地方
右:ノルマンディーの羊たち。海の塩分の入った牧草を食べた羊はプレサレと呼ばれ
  おいしいのです。またチーズもしかり。