ニュースステーションのチベット特集

昨日何気なくニュースステーションを見ていたら、チベットのポタラ宮が出てきた。いうまでもなくポタラ宮とは歴代ダライラマの王宮である。おっ！とおもったのもつかの間、ポタラ宮の足下にはハイウエイのようなものができて車がびゅんびゅん走っているのをみて目が点になった。抜けるような青い空はまさしくチベットだが、これはもうあきらかに異様である。
私の感覚では、インカの古代都市マチュピチュやギリシャのパルテノン神殿のまわりを車が走り回っているようなあり得ない光景である。司馬遼太郎さんの言葉を借りていえば、
「またもや私の心の中の美しい風景がひとつ消えた。」
ラサには鉄道建設が着々とすすめられており、このことでチャイニーズがどんどん流れ込みチベットのアイデンティティーは失われていくであろう。
むかし久米宏がニュースステーションをやっていたころ、三回の予定でチベット特集が放送されるはずだったところ、はじめの一回目の放送で久米氏のとなりに座っていたあるジャーナリストが「それでもチベットは独立国です」と発言したところ、残りの二回は放送中止となってしまったことがあったそうだ。
愛読するnammkhaさんのブログ旅限無にて昨日のニュースステーションのチベット特集にたいする詳細な批判がupされるとのこと。
中国とチベット、仏教とダライラマ法王に関心のある方は必読である。