「快走爛漫Ⅱ」

アウトドア大好き人間です。 (since2005.10) 

火打山

2011年06月12日 18時10分41秒 | 山歩き
6/12(日)   火打山に登ってきました。       (高速1,000円掛け込みスパート)

しかしよく見ると火打は立派な山である。 その悠揚とした姿にすっかり惚れてしまった眼を隣りへ移すと、
妙高や焼のキチンとした纏まりが却って見劣りする。 三つの中では火打が最も高い。 のみならず、
緯度的に見て火打より北に火打より高い山はない。
                                深田久弥  日本百名山より引用抜粋。

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土曜、 午前中で用事を済ませた後天気図と睨めっこ。  長野新潟方面が晴れるらしい。  即決し15時出発。
今夜は登山口に早めに着けると思うと気も楽である。  いつものように田沼IC ~ 上信越道の信濃町IC下車。
黒姫高原内を抜け、 火打・妙高山登山口である笹ケ峰キャンプ場へ向かう前に苗名の湯に浸かり汗を流した。

その後 真っ暗な林道小谷妙高線(昔セローで通った時より数段綺麗になっていた)を上がり、 20時過ぎ笹ケ峰キャンプ場P着。
駐車場には前日山に入った登山者のクルマが数台あるだけで人の気配なし、 僕一人。 辺り一面静寂真っ暗な山の中。

クルマの中で酒盛り後の22時過ぎ眠りについた。   (って、 ホントはちょい怖だったので早々に寝た。 (^^; )


6/12(日)  3時半起床。   

準備整え安全考慮し少し明るくなった4時過ぎ出発。


最初はなだらかな木道が延々続く。 回りは熊笹に囲まれた道。 しばらく行くとブナの森に変わる。
小川を数か所越えると  “十二曲り” という何度も道が折れる急登となる。 そしてやっと尾根に出た。
額から大粒の汗。 水を飲み休憩。 大岩を幾つも乗り越え終わると残雪の斜面に出た。



この残雪斜面のコースが非常に分かりずらい。 今朝は自分が一番出のため他者のトレースが見当たらず、
赤テープも不明箇所多かった。  下山時の道迷いを懸念し、 少し登っては後ろを振り返り下山コースを
頭の中にイメージしておく。  その繰り返し。



でやっと大雪原に出た。  ここもどっちに行っていいのか今イチ不明。 ずーっと先に小さな赤テープ発見。
もっと分かりやすい位置にテープを付けてもらいたいものだ。  ここでガスられたら危険かもしれない。



右手にいまだ大雪を被った妙高山を見ながら大雪原を半ば適当に上方面へ歩いていくと、 やがてトラバース路に出くわす。



このトラ結構急で、 しかも下方は奈落の底って感じです。   「滑落 = 助からないかも(上がって来れない)」  

この辺りから前方に火打の山が見え出します。    いまだ一面銀世界。  
ここは新潟、 しかも日本海から遮るものは何も無い山域。 北アルプスの山域とはまたちょっと違う雰囲気です。

それは・・ 
  
前後誰も歩いていなく(先週の御嶽山は明るい山)、 またこのモノトーンの世界が余計に寂しさを醸し出しているのかもしれません。



高谷池(こうやいけ)ヒュッテ着。


小屋のスタッフに妙高山アタックの可否確認。

「残雪凄く、夏道は雪の下で当然赤テープも無い。 全編ルーファイが必須。 大倉からの急坂は危険なため止めもらいたい」

素直に諦めました。   そして小屋前で一休み。    気持を切り替え火打山登頂へ!!

小屋の前には一面池があるハズだがまだ残雪に覆われていた。




池の上を火打山目指しガシガシ進む。   残雪時期は直登・直進ができ時間短縮が図れるのは嬉しいこと。

間も無く天狗の庭に着いた。   先に見えるのが火打山。    ここから3km、 約1時間。


振り返れば黒姫山。    ここのトラ路も危険いっぱいだった。  下はジェットスラーダーがどこまでも・・


あの斜面を登れば頂上っぽい。


火打山頂上着。   当然僕一人、 風強し、 モノトーンな風景。    佐渡島は見えなかったよ。




風を遮るものは何も無し。  ちょっと下がった所でおにぎり休憩。   寒く寂しいので早々に下山。

天狗の庭手前の大雪原。  ここもガス時は緊張するかも。  左右360度どっちに歩いたらいいか分からなくなりそう。



ここで残雪1mってとこかな。


この前登った乗鞍高原、 先週の御嶽山の残雪はカワイイものだった。  
ここ新潟の山は深く厳しい。  この時期ここまで登って来る人は少ない。  

高谷池ヒュッテに戻ってきました。   しばし休憩。


ガスにならずに済んだ下山コース。
 
でも晴れているとは言えどっちに進んでも行けそう(下りられそう)な気がしてくる。 しかしホンの20mでも
コースを外れてそのまま歩いて行くと気付かないうちにどんどんコースから離れていき、 結果道遭難になってしまう。

「残雪路」  今日その危険を垣間見た。  
回り誰もいない僕一人。  目を凝らし遥か先の木にかかったほんの小さな赤テープを必死に探しながら下りました。
(大袈裟じゃなくホント。  踏み跡も縦横無尽に着いていて、 前日者?も迷いながら歩いているのが分かった))

ブナの大木の営みをじっくり見ながら下山していくと、 下方から大きな叫び声が聞こえてきた。


何だ、何だ??   下で何が起こっているんだ?   何かとんでもないことが起こっているのか!?

んんっ???


あー!!!


「山ちゃん登場」   あの叫び声は山ちゃんでした。

 (何でも熊に出会ったとか無いとか・・  
  背中のザックに “小枝” が引っ掛かり後ろに持っていかれたのを熊の仕業だと思ったらしく(笑))

ガッチリ握手し20分ほど立ち話。  実は先日山ちゃんからのメールで妙高に登る旨聞いていた。
そして本日新潟地方晴れなので、 それじゃあ火打に登りコース途中で再会するか、 と計画したのでした。

山ちゃんは今夜 高谷池ヒュッテでキャンプ泊だそうな。  いいなー泊りで。  今度また一緒に登山したいね!!

「今夜は熊のことは心配せず ゆっくりお休みください」  (爆)



ガシガシ下る。  十二曲りを終える頃・・ 


ブナの新緑に包まれました。   深呼吸深呼吸♪  虫たちの大合唱でした。


無事下山。         笹ケ峰駐車場全貌。


本日再会できることを信じて山ちゃんにお土産を買ってきました。   この前貰ったグイ呑みのお返しです。


「今度一緒に飲み明かそうぜ!」   今日も気持のいい山ちゃんでした。。

いつものように頭を洗い体を拭いて帰宅の途へ。

ここは外せません。    まだ建っていました。     (妙高小谷林道途中にある宿)


黒姫高原を抜け信濃町ICから高速に乗り90キロペースで淡々と走り16時ジャスト、 無事帰着しました。

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「火打山」
 
ヒュッテまで水場なし、 結構長丁場、 この時期残雪多く妙高山登山不可、 笹ケ峰牧場まで遠し林道狭し、
25年前に走った林道、今はスゴク綺麗になっていた、 妙高山はまた別の機会に。

山ちゃん、 また後日。。


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