「カラマツの下の花畑」・・・・♪

軽井沢での子供時代に作った落葉松の下の花畑ーー心は今も~!「草花」「99歳の軽井沢物語」「葛西スケッチブック」ほか。  

高山 檀句集 『雲の峰』

2008-12-11 | 日常の小さな喜び&こころ便り

高山 檀さんが、第一句集 『雲の峰』 を上梓されました。
おめでとうございます。
一句一句に共感し、読みすすむうちに、改めて、
12年間、ひたすら句に向き合い、フットワークよく動き、
蓄積されてきたものの大きさ、そのエネルギーに感動しました。

   太平洋越えて飛び込む初電話

   うららかや指揮者拳で音止める

   スパイクに踏まれ蓬の香りだす

   箸先で一度沈めておでん盛る

   ポップコーンつぎつぎ弾け梅雨明くる

   手術衣の医師の紫煙や大夕焼

   弁当の輪ゴムのとんで山笑ふ

   キャッチャーは座り続けて雲の峰
  
   満月や薬臭の母抱き起す

   枯菊を焚きて紫煙をあふりたる 悼 渋谷天眠先生

   しゃぼん玉ゆがみ正して昇りけり

   同じ灯に本読む妻や柳葉魚噛む

   湯煙を噴きつつ山は眠りけり

 私の好きな句を勝手にあげてみました。
 潔さの中に宿るやわらかく繊維な感性。
 何気ない物事の中にもある真実を、心深い洞察でさっと取り出して見せる
 檀ワールド。
 一見、私たちのすぐま近くにありそうな、その”雲の峰”は、
 遙かに高く、ひときわ輝きを放ち続けているのでした。
 ますますの御健吟をお祈りします。

   
  『雲の峰』(本阿弥書店刊*定価2900円)          前列むかって右端が高山 檀さん。 
  身近な友人たち4人で檀さんを囲み、ささやかなお祝いランチ会をしました。
                    

    高山 檀(たかやま まゆみ)
    「絹雲」(渋谷天眠主宰)、「扉」(土生重次主宰)を経て、戸恒東人主宰『春月』創刊同人(現春星集同人)
    第6回春月コンクール大賞、平成17年度春月結社賞「春月賞」受賞。俳人協会会員。

コメント (2)
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