黒沢永紀オフィシャルブログ(旧・廃墟徒然草)

産業遺産と建築、廃墟、時空旅行、都市のほころびや不思議な景観、ノスタルジックな街角など、歴史的“感考”地を読み解く

川崎・千鳥の光景 #05

2005-03-31 12:19:42 | テクノスケープ

 
画像は川崎千鳥町の市営埠頭からの眺望です。
夜の工場に点々と点灯する灯りの粒を見ると決まって思い出す写真集があります。
佐藤時啓の『光-呼吸』です。
夜の松尾鉱山やお台場といった場所でカメラを構え、
レンズを解放にしたままそのその光景の中を本人自ら懐中電灯を持って歩き回り、
写真の中にぽつぽつと光の粒を描いていった写真ですが、
なぜかその無数の粒が、人気のない場所で静かに呼吸する光の生き物のような印象を受けます。
工場内のタンクや煙突や鉄塔にも決まって無数の光の粒がちりばめられていて、
それは決して語りかけてはきませんが、そこで静かに生きてる光の生き物だと、
いつも思います。

■シリーズ:川崎千鳥町■
・#01 夜の工業地帯
・#02 廃墟としての工業地帯
・#03 浅野総一郎の野望
・#04 テクノスケープのデザイン
・#06 千鳥線
・#07 飛行機からの臨海工業地帯
・#08 ブレードランナーと京浜工業地帯
・#09 夜光町 その由来1
・#10 夜光町 その由来2


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