蓼科浪漫倶楽部

八ヶ岳の麓に広がる蓼科高原に、熱き思いあふれる浪漫知素人たちが集い、畑を耕し、自然と遊び、人生を謳歌する物語です。

若者ことば  (bon)

2018-10-01 | 日々雑感、散策、旅行

           早や、10月に入りました。 超大型の台風24号が列島を縦断し、またまた
             各地に被害を与え、休む暇もありません。地震、台風と度重なる被害は、
             もう終わりにして欲しいです。


 “マジかよ!” “マジ、そうなんだ!”とか “わたし的には・・”などの言葉を
若者が話しているのを聞いたことがあります。 少し前では、“食べれない”“見れない”
など、「ら」抜きの言葉が話題に上ったこともあります。 中には、“ガチ”など、
意味の良くわからない言葉もあります。
 言葉は時代と共に、新しく生まれるのですね。 “ギャル”や“ナウい”など、当初は
やや違和感がありましたが、その内 普通に使われているような気がします。
  このような言葉について、取り上げてみました。

 このほど(9/25)、文化庁から「国語に関する世論調査」の結果が報道発表されました。 
 平成7年度から毎年実施されているもので、今回は29年度の調査結果が発表されました。
調査は、全国16歳以上の男女2022人(有効回答数)に行われ、調査項目として、〇国語や
言葉への関心、〇外来語についての意識、〇新しい表現や、慣用句等の意味・言い方など
計6項目にわたっていますが、このうち最後の 〇新しい表現や言い方について、 取り
上げてみました。

 文化庁の調査で、29年度に取り上げた6つの言葉について、「聞いたことがある」、
「聞いたことはあるが使うことはない」、「使うことがある」、「分からない」 に区分
して質問した結果、全体として、次表のようにまとめられています。

   新しい6つの言葉についての区分 (文化庁平成29年度調査より)
    

  上の表で、「使うことがある」のトップは、“上から目線”で、比較的浸透している
言葉で、もう20年もすれば、どの世代でも広く使われるかもしれません。 次いで、
対等を表す“タメ”が 51%で、立場を意味する“立ち位置”、 本気、真剣を意味する
“ガチ”が 41%で続いています。
 反面、先送りを意味する“後ろ倒し”や、ほぼを強調した“ほぼほぼ”は 3割以下で、
「聞いたことがない」がまだまだ多く現時点ではそれほど浸透していないようです。


 「使うことがある」をピックアップして、これを世代別にグラフにしてみますと下図の
ように、大体同じような傾向を示しています。高齢者では、ほとんど浸透していないこと
が分かります。

    


 上表で、“タメ”“目線”“ガチ”“立ち位置”などは、若年層ではかなり(8~90%)
使われていて、それに反して高齢者は殆どいないことが分かります。

  また、平成26年度の文化庁調査での、5つの新しい言葉について、同じように「使うこ
とがある」の世代別の割合は下図のようになっています。

    


 良くない、不都合ななどの意味を表す“ヤバイ”は、否定的な意味だけでなくgoodの
意味でも使われていて、調査時点でも若年層でかなり普及しているのです。 同じく、
“微妙”も普及していて、若者の象徴みたいな言葉の一つなんでしょうが、中高年層で
も割と普及しているのですね。断定的なニュアンスを薄めて、やや曖昧さを強調させた
表現なのでしょう。

 “わたし的”なども、“文部省的には・・”とか“笑い話的には・・”などとやたら
“的”を付ける人もいて、最近では若者だけでなく中高年でも使う人がいるようです。
 グラフにあります“話とかしてました”、“良かったかなみたいな”なども、ちょっ
とたどたどして愛嬌を感じますね。

 今回の調査では、本来とは異なる意味で慣用句などを使うケースが広がっていることも
わかったとしています。
“なし崩し”の意味を 本来の「少しずつ返して行くこと」と理解している人は19.5%で、
65%以上は「なかったことにすること」なんだと。 
“檄を飛ばす”も、67.4%が「元気のない人を活気づけること」と思っており、本来の
「自分の主張を広めて同意を求める」は、22.1%だったそうです。


 日本語学の第一人者である 北原保雄氏(筑波大学名誉教授・元学長)の講演録にも
「しっくりこない日本語」としていくつか述べられていました。
その中から、2~3拾ってみました。

 “きれくなる”や“きれかった”など、若い人の間で使われていますが、本来は“きれ
いになる”、“きれいだった”となるところですね。 “みたく”も挙げられていました。
“君みたく頭がよくないから・・”

 また意味の取り違えの例も述べられていました。
“世間ずれ”の意味を 55%の人が「世の中の考えからずれていること」と理解していて、
本来の「世間を渡ってずる賢くなっていること」35.6%だったそうです。年齢別にみると、
16~19才では85.4%が間違えていますが、70才以上でも32.7%もの人がいたとなるとやや
疑問ですね。

 “住めば都”も若い世代では、過半数の人が「住むのなら都会がいい」だったそうです。
これは、“住めば”を“もし、住むのならば”と仮定の意味と捉えているからでしょう。

  “一姫二太郎”に至っては、子どもを持つなら、女の子一人と男の子二人(計3人)と
思っている若者が多いんですって! えっ!?

        

  台風一過、おかげさまでさしたる被害が無く、キンモクセイが一斉に咲きベランダに
甘い良い香りが漂っています。

  台風接近のため順延して、明日から、蓼科農園に行ってきま~す。 
 タマネギ、ニンニクなどの植え付けと収穫祭の準備などがメインです。

 

 

 

 

 

 


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