映画館で、出演: ユースケ・サンタマリア/小西真奈美/トータス松本/鈴木京香/升 毅/片桐 仁/要 潤/
小日向文世/木場勝己/江守 徹/二宮さよ子/明星真由美/森崎博之/中野英樹/永野宗典/池松壮亮/ムロツヨシ/与座嘉秋/川岡大次郎/脚本:戸田山雅司/監督:本広克行/作品『UDON』を観ました。
●感想
・「映画の日に何を観ようか?」と考えたのですが、まだ観ていない映画の中にあまりパッとする作品がなかったので、手堅く面白い作品を作り出す本広監督の『UDON』を観る事に致しました。
・観る前は、町興しの為にうどんブームを作ろうとユースケ・サンタマリア達が奮闘する映画だと思っていたのですが、意外にも父親と息子の絆や家族愛、友情、夢の実現などヒューマニズムが多く描かれており、何度か「ウルッ」とさせられました。
・特に、ユースケ・サンタマリアが演じる松井香助が急死した父親の拓富(木場勝己)と会話をするシーンは、私も昨年、父親を亡くしているだけにジーンときてしまいました。息子にとって父親という存在は乗り越えなければならない大きな壁の様に感じてしまうんですけど、自分が一人前になって「ようやく父親に追い着いたかな?」って感じる頃には、もう、そばには居なくて「もっとあんな事を話しておけばよかった」とか「あんな事を聞いておけばよかった」って思うもんなんですよね……。
・以上の様な理由もあり、私には主人公の松井香助の気持ちが痛いほど伝わり、自分でも予想外な程に色々なシーンで共感や感動をしてしまいました。もし、私の父親がまだ生きていたら、全然違う感想を持っていたと思うので、この作品は、観る人が男性か女性かや父親が健在か死亡しているかの違いで大きく観方が変わってくるものだと思います。
・とは言っても、本広監督のユーモアをふんだんに取り入れた、サービス精神旺盛な映像は登場人物の多さと共に目を見張るものがあり、随所で「クスッ」と笑わせてくれます。中でも、昨年公開された『サマータイムマシン・ブルース』に出演していた永野宗典が松井香助にコキ使われるタクシー運転手を演じていたり、ムロツヨシ、与座嘉秋、川岡大次郎の3人組がうどん巡礼をしていたり、佐々木蔵之介が白衣を着て、大学で授業をしていたり、真木よう子ちゃんがメガネ姿でワンシーンだけ登場したりと『サマータイムマシン・ブルース』を観た方にだけ理解できる、小憎らしい演出がたくさん施されております。ですから、まだ『サマータイムマシン・ブルース』を御覧になっていない方は、是非、御覧になってから本作を御鑑賞することをお薦め致します。
・中盤辺りで観られる、CGと実写を組み合わせた「キャプテンUDON」の出来も良く、映画『ブレードランナー』のワンシーンを堂々とパクッて作っているのが実に面白かったです。押井 守監督もこれくらいのユーモアセンスで『立喰師列伝』を制作できたら、あれほど酷い作品にはならなかったでしょうね。(ちなみに私は『立喰師列伝』も劇場で観たのですが、内容が非常にお粗末だったので、どうしてもレビューを書く気になれませんでした。まぁ、敢えて点数を付けるとしたら100点満点で5点くらいですね。押井ファンだけ観ればいいかなって感じでした。)
●採点
・私的評価……80点(色々なゲストがあちらこちらに登場するので、それを探すだけでもけっこう楽しめました。その他にも予想以上に感動できるシーンや笑えるシーンが多かったので、この点数に致しました。)
・パンフレットを購入して気付いたのですが、裏表紙が劇中に何度も登場した「タウン情報さぬき」になっており、「うどん巡礼記」や「キャプテンUDON」のマンガも掲載されています。パンフレットにまで細やか演出がなされている本広作品恐るべし!でした。(ちなみに裏表紙には、宮川恭子を演じたコニタンが笑顔で写っております。)
・という訳でこの作品は、世界中を笑わすコメディアンになる為「ニューヨークに渡ろう!」って考えている方や、うどんを鼻から吸って口から出せる特技を持っている方にオススメ致します。
・最後にどうでもいいことなんですが、「うどん人形 ふみちゃん」の販売価格と売れ行きが気になってしまったのは私だけでしょうか?
それでは、また何か観たら書き込みます。
小日向文世/木場勝己/江守 徹/二宮さよ子/明星真由美/森崎博之/中野英樹/永野宗典/池松壮亮/ムロツヨシ/与座嘉秋/川岡大次郎/脚本:戸田山雅司/監督:本広克行/作品『UDON』を観ました。
●感想
・「映画の日に何を観ようか?」と考えたのですが、まだ観ていない映画の中にあまりパッとする作品がなかったので、手堅く面白い作品を作り出す本広監督の『UDON』を観る事に致しました。
・観る前は、町興しの為にうどんブームを作ろうとユースケ・サンタマリア達が奮闘する映画だと思っていたのですが、意外にも父親と息子の絆や家族愛、友情、夢の実現などヒューマニズムが多く描かれており、何度か「ウルッ」とさせられました。
・特に、ユースケ・サンタマリアが演じる松井香助が急死した父親の拓富(木場勝己)と会話をするシーンは、私も昨年、父親を亡くしているだけにジーンときてしまいました。息子にとって父親という存在は乗り越えなければならない大きな壁の様に感じてしまうんですけど、自分が一人前になって「ようやく父親に追い着いたかな?」って感じる頃には、もう、そばには居なくて「もっとあんな事を話しておけばよかった」とか「あんな事を聞いておけばよかった」って思うもんなんですよね……。
・以上の様な理由もあり、私には主人公の松井香助の気持ちが痛いほど伝わり、自分でも予想外な程に色々なシーンで共感や感動をしてしまいました。もし、私の父親がまだ生きていたら、全然違う感想を持っていたと思うので、この作品は、観る人が男性か女性かや父親が健在か死亡しているかの違いで大きく観方が変わってくるものだと思います。
・とは言っても、本広監督のユーモアをふんだんに取り入れた、サービス精神旺盛な映像は登場人物の多さと共に目を見張るものがあり、随所で「クスッ」と笑わせてくれます。中でも、昨年公開された『サマータイムマシン・ブルース』に出演していた永野宗典が松井香助にコキ使われるタクシー運転手を演じていたり、ムロツヨシ、与座嘉秋、川岡大次郎の3人組がうどん巡礼をしていたり、佐々木蔵之介が白衣を着て、大学で授業をしていたり、真木よう子ちゃんがメガネ姿でワンシーンだけ登場したりと『サマータイムマシン・ブルース』を観た方にだけ理解できる、小憎らしい演出がたくさん施されております。ですから、まだ『サマータイムマシン・ブルース』を御覧になっていない方は、是非、御覧になってから本作を御鑑賞することをお薦め致します。
・中盤辺りで観られる、CGと実写を組み合わせた「キャプテンUDON」の出来も良く、映画『ブレードランナー』のワンシーンを堂々とパクッて作っているのが実に面白かったです。押井 守監督もこれくらいのユーモアセンスで『立喰師列伝』を制作できたら、あれほど酷い作品にはならなかったでしょうね。(ちなみに私は『立喰師列伝』も劇場で観たのですが、内容が非常にお粗末だったので、どうしてもレビューを書く気になれませんでした。まぁ、敢えて点数を付けるとしたら100点満点で5点くらいですね。押井ファンだけ観ればいいかなって感じでした。)
●採点
・私的評価……80点(色々なゲストがあちらこちらに登場するので、それを探すだけでもけっこう楽しめました。その他にも予想以上に感動できるシーンや笑えるシーンが多かったので、この点数に致しました。)
・パンフレットを購入して気付いたのですが、裏表紙が劇中に何度も登場した「タウン情報さぬき」になっており、「うどん巡礼記」や「キャプテンUDON」のマンガも掲載されています。パンフレットにまで細やか演出がなされている本広作品恐るべし!でした。(ちなみに裏表紙には、宮川恭子を演じたコニタンが笑顔で写っております。)
・という訳でこの作品は、世界中を笑わすコメディアンになる為「ニューヨークに渡ろう!」って考えている方や、うどんを鼻から吸って口から出せる特技を持っている方にオススメ致します。
・最後にどうでもいいことなんですが、「うどん人形 ふみちゃん」の販売価格と売れ行きが気になってしまったのは私だけでしょうか?
それでは、また何か観たら書き込みます。