http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110411-00000011-maip-soci
千葉県内で震災の犠牲者は18人に上り、けが人は重傷11人を含む208人。2人が行方不明だ。犠牲者のうち13人は津波で被災した旭市沿岸部の住民で、その多くは地震から2時間半後に押し寄せた7メートル超の巨大津波にのまれたとみられる。
【被災地のために】義援金の主な受け付け窓口
県内の避難所と避難者数は4月8日現在、117施設863人。このうち県内の被災者は6施設263人(旭市233人、香取市28人、浦安市2人)で、他は福島県など県外からの避難者。ピークは震災翌日の3月12日で、593施設4万7270人に上ったが、多くは交通機関マヒに伴う帰宅困難者とみられる。
火災は東京湾岸部を中心に13件発生。市原市ではコスモ石油のLPG(液化石油ガス)タンクが地震直後に爆発炎上して10日間燃え続け、3月21日にようやく鎮火した。家屋被害は、全壊683戸▽半壊1651戸▽一部損壊1万4998戸で、浸水は床上・床下を合わせて1313棟。被害の大半は津波によるものだった。
一方、東京湾岸部の埋め立て地では液状化が起き、上下水道などのライフラインが広範囲に破壊された。最も被害が大きかったのは、埋め立て地が市域の4分の3を占める浦安市。最大3万3000戸が断水し、下水道も同1万3000戸が不通に。海上自衛隊は浄水を運ぶための専用艦を災害史上初めて派遣した。東京ディズニーリゾートでも駐車場などで液状化の被害が出た。
浦安市の断水は4月6日に復旧したが、下水道は8日現在も4600戸が不通で、トイレも風呂も使えない生活を強いられている。習志野市も被害が大きく、5600戸の下水道が不通だ。
◇水田3分の1壊滅 香取
液状化は、干拓地などで地盤の弱い香取市や我孫子市でも起きた。香取市では北部を中心に水田が壊滅。その面積は市内の水田の3分の1近い2500ヘクタールにも及ぶ。加えて香取市、多古町、旭市では、福島第1原発の事故のため、ホウレンソウなどの野菜の出荷停止も続いている。【中川聡子】