【Fuku】
今週の一枚は隔週にさせていただいてので、それだけでは失礼、ということで久々に好きな街の話。
最近はスッカリ大手レコードチェーンの台頭やネット通販、音楽ダウンロードの隆盛で、ちょっと前まではどこの町にも一軒はあった所謂"街のレコード屋さん"がどんどん少なくなっています。でも、私には末永く通える街のレコ屋さんが2軒あります。一つは祐天寺、一つは武蔵小山、ともに目黒区ですね。今回は目黒区でも下町的雰囲気溢れた大衆的な商店街(昔ながらのアーケード商店街)の武蔵小山にある良心的な街のレコ屋さんとして玄人筋の間でも非常に有名な「
ペット・サウンズ・レコード」をご紹介。
私はそんなに古くからお世話になっていたわけではないんですが、1981年の開店ですから既に27年目、旧店舗の時代から、良質の日本のフォーク・ロック・ポップス、そして絶妙のセレクトのジャンルにとらわれない洋楽を決して押し付けることなくあくまで控えめに勧めてきた店長の森さんの姿勢とセンスに共感する玄人素人問わず多数のファンに支えられて、一度は目黒線の地下化の工事で店を一時お休みしたり仮店舗での営業を強いられたりしたものの、絶大なるカムバックの声に答えて見事元あった場所に2007年に復活。新しいビルに移っても、以前と変わらぬ絶妙のセレクト(もちろん新譜のみの扱いです)と"羞恥心"と"David T Walker"の旧譜を並べて一緒に売ってるという音楽について分け隔てない姿勢が、私らみたいなオヤジレコファンには非常に嬉しい名店です。
昨日ですが、センチメンタルシティロマンスのギタリスト告井延隆さんのアコギ一本でビートルズを完コピしたアルバムの発売を記念してのライヴが同じビルの地下にあるライブカフェ"Again"で開かれました。私は残念ながら仕事で行けなかったのですが、熱心なファンで超満員のステージだったそうです。ペットサウンズでは旧店のころからファンを大事にするイベントを各種企画していて、そういうところもコアなファンが多い理由だと思います。
偉大なる街のレコ屋、"PetSounds Records"に感謝。
なんとも懐かしい昭和の香りがする街、武蔵小山、好きな街の一つです。