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今週の一枚:「New Lost City Ramblers」1958

2007年11月05日 | Fuku-music
【Fuku】

今週の一枚:「New Lost City Ramblers」The New Lost City Ramblers 1958

このところMike Seegerものが続いていますが、まあついでということで、私が一番ジャケットが気に入っている一枚です。ここではもう何度も登場してお馴染みのMike Seegerが所属していたアメリカン・オールド・タイム・ミュージックの偉大なる復刻者ことThe New Lost City Ramblers(NLCR)の記念すべき1stアルバム「New Lost City Ramblers」。古びたT型フォードの前でトッポイ顔でオールドのギブソンのギターを抱えたカウボーイとクルマの中から頼りないボーイフレンド(ダンナかも)をいぶかしげに見つめる彼女というこの素晴らしい画像がすっごく目をひく一枚。
このあとの前期NLCRのアルバム(2~5)は彼ら自身がジャケットを飾るのが多いのですが、なぜかこの1stだけは、Russel Leeの素晴らしい画像にチョークで書いたようなNLCRのポップなロゴがすっごく印象的でした。

1958年録音ですから、もう50年も前のレコードですが、ここに収められた音は、1925年から1935年にかけて、レコード会社や、Library of Congressのよって収録されたアメリカ南東部の山岳地帯で演奏されていた生きた音楽であり、1950年代に入り、当時の東部の都会の若者たちが、それらの音源にある開拓時代から脈々と山岳地帯で歌い継がれてきた伝統的な音楽を、現代に甦らせた最初の試みとして、アメリカ音楽史上の金字塔として記録されている記念すべき一枚です。

トラック1の"Forked Dear"は、録音状態も悪く、ノイズが入るような演奏なんですが、この曲から1960年代初めに起こったフォークソング・リヴァイバルブームの先駆けとなったことでもよく知られる一枚。

今でもSmithsonian Folkways Recordingsのサイトから注文すればカスタムの
CD Copyを作って送ってくれます。お馴染みのブックレットもpdfデータに落として一緒にコピーしてくれるという親切さ。自分達の偉大なる資産を後世に語り継いでいくことの重要性がよく理解されていることの証明でもあります。日本ではまだまだこういうムーヴメントは遅れています。


New Lost City Ramblers
The New Lost City Ramblers(Mike Seeger,Tom Paley,John Cohen)

side:A
1 Forked Dear
2 Don't Let Your Deal Go Down
3 I Truly Understand
4 Dallas Rag
5 Tom Cat Blues
6 Railroading and Gambling
7 Colored Aristocracy
8 Sailor on the Deep Blue Sea
9 East Virginia
side:B
1 Battleship Maine
2 Davy, Davy
3 Roving Gambler
4 Take a Drink on Me
5 Likes Liquor Better Than Me
6 It's a Shame to Beat Your Wife
7 Brown's Ferry Blues
8 Old Fish Song
9 Crossed Old Jordan's Stream

Folkways Records - FW2396 1958