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今週の一枚:「時は過ぎて」ザ・ディランII 1975

2007年08月20日 | Fuku-music
【Fuku】

ここ最近手に入れたやつですが、アナログ盤を持っていたのに、どこか行方不明になってしまっていて、ちゃんとしたCD化を待望していた一枚、今回はオリジナル・ジャケットに忠実な紙ジャケ使用で、キング・ベルウッドレコード35周年記念で再発された、ザ・ディランIIの解散コンサートライブ「時は過ぎて」を今回はご紹介。

74年の11月に1週間に渡って行われた池袋シアター・グリーンでの解散ライヴの模様を収めたライヴ盤ですが、この解散ライヴ、私も確か3日間は行きました。各日ともそれぞれ彼らに所縁のゲストがいて、また評論家の田川律氏の仕切りによるトークコーナーなどもあって、すっごく楽しめた解散コンサートでした。

これですべて解散て終わりっていう雰囲気が全く無い、不思議なライヴで、肝心のディランIIの大塚まさじ氏と永井よう氏もリラックスした中で、約4年間の活動の集大成とかいうヘンな気負いがなく、いつものとおりに歌って、いつものとおりのギターで、いつものように終わるっていう極めて自然体な姿勢が、逆に彼らの解散に対する思いをよく表現していると感じました。

収録曲は、「時は過ぎて」「君住む街」「プカプカ」「サーカスにはピエロが」 など名曲の嵐。ライヴベストな選曲ですが、大塚まさじ氏のボーカル、永井よう氏のギターが非常によく響いている密度の濃いライヴ音源。その密度の濃さや周囲に与えた影響は多大で、その後のそれぞれの活動を予見させるコンサートでした。

大塚氏は其の後ソロとなり、地道な活動を続けてインディーズからとはいえ、何枚もアルバムを発表し、地方をこまめに回って今もなお歌い続けています。永井氏は一度はこの世界から足を洗って引退状態だったのですが、21世紀になって、大復活。大塚氏と再びコンビを組んで、今も時々はオリジナル・ディランIIとして活動を地道に通続けています。

日本のフォークソングというジャンルでは、極めて正統派と言われた関西フォークの代表格の彼らでしたが、今改めて当時の音源を聴いてみると、詩の世界や曲のコード進行の新規性など非常にユニークは存在であったことがよく判ります。

時は過ぎて~ザ・ディラン II ライヴ

1. ガムをかんで
2. 子供達の朝
3. 茶色い帽子
4. 時は過ぎて
5. 君住む街
6. プカプカ
7. 淋しがりや
8. その気になれば
9. 悲しみのセールスマン
10. こんな月夜には
11. サーカスにはピエロが

オリジナルリリース:SKM-7027 1975年5月
CD : FJSP-12 2007年6月22日
制作・発売元:キングレコード 販売元:ディスクユニオン(ディウレコード)