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ムーミンコミックス展

2022-01-27 | アート

コロナ禍の中で自前のコレクションを展示することで企画展を行っていた長崎県美術館に
久し振りの巡回展がやってまいりました。

トーベ・ヤンソンの代表作である児童文学・ムーミンシリーズ。
ムーミントロールやスナフキンやスニフなど、ムーミン谷に住む妖精たちの
日々の暮らしと冒険を描いた名作であり、
映像化も数回為されています。

そんなムーミンには、イギリスの新聞社の求めによって描かれた
新聞コミック版、がございました。
1954年から連載され、最初の13話(と18話)はトーベ本人が原作・作画を担当していましたが
14話以降は小説家として活躍していた弟・ラルスが原作と英訳を担当、
1960年からはラルスが絵も担当し、トーベは自分の創作に専念することになりました。

新聞漫画版は児童文学版とは肌触りが違う部分も多く、
トーベが担当していた時代からもムーミン谷に火星人のUFOが墜落したり、
ラルスが原作に参加してからはタイムマシンで西部開拓やクレオパトラの時代に旅したり
風刺色も見えるようなエピソードもあったり(元々トーベが新聞で風刺漫画家だったこともあるわけですが)
今の「ムーミン」のイメージからすると「えっ」と思うような展開もいくつか。
その一方でムーミンママのエプロン(漫画という形式でキャラの見分けをつけやすくするため)など
漫画版から輸入された要素も出てきたりしております。

この展覧会ではトーベ、ラルスの描いた原画やキャラのスケッチ、ネームなどを展示しているわけですが
ネームの段階でキャラの区別がしっかりつくようなデザイン、
姉トーベと弟ラルスの描線の差などを楽しむことができる良い展示でございました。

惜しいのは全部の展示にセリフなどの日本語訳がついていない点かな…
翻訳権などの問題ということですがセリフ込みでの表現が漫画であるわけなので
そこはがんばって欲しかった部分です。
(筑摩から邦訳版も出ていますが全エピソードが邦訳されているわけではないので…)

そしてムーミンという人気キャラの展示だけに
物販コーナーも充実しております。
思わずキーホルダーと絵葉書買っちゃったよ。

まん延防止期間のため開館時間も短く、
今後の情勢によっては2年前のジョジョ展みたいに会期短縮もあり得ますので
興味のある方は密を避け、マスクなどの対策の上お早目に。

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