Rimshot!!!!

映画観たり、アメコミ読んだり、占いしたり。

キース・へリング展

2024-07-15 | アート

いろいろな要因が重なった結果、今日明日が連休となったため
ちょっと遠出をしてみようと福岡まで行ってきました。
犬散歩があるので日帰り(それも夜7時には帰宅)ですけど。

というわけで福岡市美術館で開催中の
キース・へリング展 アートをストリートへ」へ。

ウォーホル、バスキアとともにポップアートを代表するアーティストであり
80年代ニューヨークを駆け抜けた芸術家であったキース・へリング。
不景気で荒れた地下鉄駅の広告スペースに貼られた黒い紙に
白のチョークでグラフィティをドローイングする活動を5年間続けたり
自分のアートをグッズ化して販売する店を開店したりといった
そんな「アートの庶民化/商業化をすすめた」文脈で語られる人であります。

グラフィティアートを描く中で抽象化/キャラクター化された
赤子や犬、妊婦等のシンボルで知られ、原色や蛍光色で彩られたそれは
ポスターやグッズとして飾りたくなる魅力に溢れており
それはまさしく「商業化の象徴」と見えるわけですが、
そもそものグラフィティアートも、自作のグッズ化も
「画廊や美術館に収められ、高額で取引される『芸術』を
 安価/無料で庶民の手に届くところにもっていく」ための活動、であることに気づかされます。
それこそ地下鉄でのドローイングをやめた理由が
「剥がして高額で売る輩が出て来たから」ということだったり、
反核、反アパルトヘイトなどのメッセージを込めた作品は
自費で2万枚を印刷し、無料で配布したり、ということだったり、と。

それは「世間にありふれたイメージを「芸術」化し、高額で取引される作品に変える」
(同じ福岡市美術館の常設展示には、「エルヴィス・プレスリー」があります)
ウォーホルの対極にある活動ではなかったか、と思い、
親交があった…というかウォーホルにフックアップされ有名になり、
共作をする仲の良い間柄でありながらも、
その共同作品でウォーホルをミッキーマウス
(商業化の象徴であり、ウォーホル作品のモチーフのひとつでもある)になぞらえた
「アンディ・マウス」として描いたときの彼の心境とはどんなものだったのだろう、
ついそんなことも思ってしまいます。

80年代後半、世界を席巻した後天性免疫不全症候群(AIDS)に彼自身も侵され
結果それが死因となってしまうわけですが、
その晩年においてこの病気への理解を広めるための活動に
アートの、イメージの力をもって飛び込んでいきます。
その以前からも彼の作品には生と性、そして死のイメージが常に描かれ
(かなり直接的にセクシャルなモチーフを描いている作品も多いです)
連作ドローイング作品の中では彼の主モチーフの一つである犬にも
どこか不穏な暴力の匂いを感じることとなっています。

今展覧会は一部展示(東京に来たときのあれこれ)を除いて撮影自由、
多くの作品はポストカードやグッズとして販売されますが
そのかわりに図録は販売しない、というもの。
作品を取り巻く情報や知識を残さずに、あくまで作品のビジュアルだけを残す、
そう考えると、「徹底した」ポップさなのかもしれない、と感じました。

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果てなきスペイン美術─拓かれる表現の地平

2024-05-30 | アート

本日は朝からスーパー銭湯→ランチの後に
久しぶりに長崎県美術館へ。

一人の外交官のコレクションを中心に集められたスペイン美術が魅力の長崎県美術館と
バレンシア州との姉妹都市提携で豊富なスペイン美術コレクションを持つ三重県立美術館。
この二つの美術館の収蔵品からスペイン美術の魅力と歴史を辿る企画展が
「果てなきスペイン美術─拓かれる表現の地平」でございます。

イスラム教徒からの領土回復(レコンキスタ)、
無敵艦隊(アルマダ)による植民地支配を誇った時代から
米西戦争に敗れて植民地を失い、国力が衰えていく時代…
そんな一時は世界の頂点を極めたスペインの美術史…
ゴヤ、ミロ、ピカソ、ダリといったスーパースターたちをはじめ
近世キリスト教美術の時代から、現代美術に至るまでの
多くの作品がふたつの美術館のコレクションから厳選されております。

…が、ということはつまり
半分以上の展示品はいつも常設展で見ているお馴染みの作品、であり
並びによって多少の感じ方の変化はあるものの
どうしても見知った作品だなぁ…ということで
軽く飛ばし気味になってしまってる面はあったなぁ、と
少し反省したくなる見方はしてしまったように思います。

あとは大きい彫刻って楽しそうだなぁ、と
いろいろな角度から見ながら感じたりもいたしました。

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浦上コレクション「北斎漫画」 ~驚異の眼・驚異の筆~

2024-05-03 | アート

映画を見た後、今日はインプットの日にしようと
長崎歴史文化博物館で開催されている「北斎漫画」展に行ってまいりました。

浮世絵というジャンルの頂点を極めた画家のひとりである葛飾北斎。
「富岳三十六景」がその代表作でありますが、
死後も刊行され続けたライフワークのひとつともいえるのが
絵見本というかカット集的なものである「北斎漫画」でございます。

市井で暮らす人々、動物、建築、武具、山水、妖怪、神仏に至るまで
ありとあらゆるものを描き、最終巻が出たのは没後30年になってから。
江戸庶民のユーモアを感じさせるものから、
当時入ってきた西洋画の遠近法についての解説、
さらに当時最新型のフリントロック式拳銃の解説画、
そして一時同居して挿絵を手掛けていた曲亭馬琴作品のキャラまで
その絵は多岐にわたっております。

版元から「これを見てその通りに描けばなんでも描ける」という
見本として作られたものではあるのですが
見て楽しいイラスト集としての需要のほうが
多かったんじゃなかったのかな…とも思いました。

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Barkin’Dog goes to Fukuoka Day2:Aztec Day

2023-11-03 | アート

さて、福岡旅行二日目、でございます。

目が覚めたら、5時。
寝直そうとするも慣れない枕でなかなかうまくいかず。
結果6時に朝風呂に入り、前日バスに乗る前に買ってたおかしを朝食代わりに
(今回朝食バイキングつけなかったのです。前回旅行時朝食べ過ぎてきつかったので)
7時ちょいすぎくらいにチェックアウトして、本日の目的地へ。
…昨日の歩きすぎで左足にでかい(大型犬の肉球サイズの)水膨れが出来、
歩き方が変になるほど足は痛くなってたわけですが。

やってきました、太宰府天満宮。
今日は11月3日、文化の日。
元々は明治天皇の誕生日(上皇の誕生日ってご存命中は祝日に戻らないんですかね…)ということで
たどり着いたころには明治帝の誕生日を祝う神事が行われており、
明治節を参拝者とともに歌う、ということで
せっかくなので僕もちゃんと声出して歌ってきました。
そして今の太宰府天満宮は建て替えのための仮宮になっており、
屋根に木々を植えられた姿(本宮建て替え後に周囲に植えられる予定)で
これはこれでレアな体験だなぁ、と思ったり。
足が元気なら周辺の竈門神社などにも廻りたい…と思っていましたが
足がぶっ壊れた状況のため、竈門神社のお守りとお御籤はこちらでお受けすることに。
以前お参りしたときにお受けした紅水晶の縁結びお守り(ブレスレット型)を
新しいものに代えたり、太宰府のほうでも幸運のうそ守りをお受けしたり。
…いいことあるといいなぁ。

さらにそこから、九州国立博物館へと移動。
特別展「古代メキシコ―マヤ、アステカ、テオティワカン」を見てまいりました。

南米・メキシコで紀元前15世紀からスペインが侵攻してくる16世紀までの3000年、
文明・王朝を変えながら脈々と続いてきた歴史と信仰。
3つのピラミッドを中央高原で築いた都市文明・テオティワカン。
南部で発展し、暦と王朝文化を築いたマヤ。
14世紀から16世紀まで中央部で強大な国を築いていたアステカ。
厳しい環境の中で、様々な神を信仰し、人身供犠(生贄)がその祭祀の中心であった文明。
今回の企画展でも生贄の心臓を捧げる像(チャクモール像)など、
その宗教文化が中心となった展示となっております。
大航海時代の「発見」によって滅ぼされた文明でありますが、
その背景には都市国家の連合であったアステカの支配に対する
他の都市からの反乱という側面があった、ということも自分にとっては新しい発見でした。

ゲーム等でこのあたりの宗教に関しても多少の知識はあるわけで
(今回も物販でFGOキャラとのコラボ商品があったりもします)
もうすこし神像とかも色々見たかった、とは思ったりもしましたが
足の痛みを多少忘れるほど、熱中して見ておりました。

常設展示も見てみたものの、足の痛みに負けてかなりの流し見に。
参道で梅が枝餅をひとつ食べ、天神へ。

一度福岡空港周辺は見ておきたい、できれば近くにある大き目の古着屋が見たい、と
思っていたのですが、状態が状態のためにそれもやめて
まずは百均で靴の中敷きをクッション性が高いものに変更、
絆創膏を貼って水膨れを押さえて足への負担を軽減。
ついでにブックオフやタワレコを覗いたり、
パルコ内で古着のセールを見つけたので覗き、
欲しいと思っていた服(ブレザー)を一着買ったり。

昼は点心と担々麺のセットを食べ、博多へと移動。
夕方には帰りのバスの予約を入れていたので、家族への土産を探したり、
書店を数軒廻って雑誌を探すもどこにもまだ入ってなかったり、な時間つぶしをして
5時前には早めの夕飯にカレーを食べ(この後帰宅までずっと奥歯にもの挟まってた)
バスセンター内でだらだらと時間を過ごして6時過ぎに帰路へ。
バス車内ではわりと早々に寝落ちし、多少すっきりとした気持ちで我が家までたどり着きました。

で、これを書いているのが実は帰宅3日後だったりもするのですが
足へのダメージはまだ若干残っています。
水膨れは切って中の液を出して絆創膏貼ってるけどまだ少し痛いし
靴がちょっと重いと足が動きにくかったりもします。
次の遠出は、軽くて歩きやすい靴を装備しなくちゃ、ね。
(天候の急変を恐れて、やや重い防水の靴で行ったのが敗因)

次福岡に行くなら多分来年2月、
今度は日帰りで芦雪(九州国立)を見て帰るスケジュールにしましょうか。
行ければいいけど。

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Barkin’Dog goes to Fukuoka Day1:Giant Robots Day

2023-11-02 | アート

宣伝会議賞を終え、心も体もちょっぴり抜け殻に。
そんな心と体の隙間を埋めるため、久々に泊りがけで遠出してまいりました。

朝6時に目覚ましをかけ、7時に家を出発。
高速バスは事故渋滞で少し遅れ、8時前くらいに長崎を出発。
途中少し眠り、目が覚めたら鳥栖を過ぎたあたり。
天神に降り立ったのは、午前10時少し前でした。

まずはごあいさつ、と警固神社にお参り。
そこからちょっと大名のほうの古着屋でも冷やかしていくか、と思うも
この辺一帯は11時~12時開店の店がメイン。
店の場所だけを確認し、本日最初の目的地へ。

やってきたのは大濠公園、ポケモンGOをやりながら歩いて
福岡市美術館へと到着いたしました。
今回福岡に来ようと思った最大の理由、
企画展「日本の巨大ロボット群像」を見に。

「鉄人28号」に始まる、日本のエンタメ界を代表するジャンルの一つ、巨大ロボットアニメ。
この展覧会ではロボットの大きさやデザイン、映像表現や
その設定の持つ「合理性」などに触れていく内容とともに、
ロボットアニメブームを支えた集団である「スタジオぬえ」にも迫る内容となっています。

ガンダム、スコープドッグ、ガーランドといったさまざまなサイズのロボットの「実物大」に
自分自身が並ぶことでそのサイズと世界観、
そして「このサイズでコクピットがこれくらいってことは中は相当狭いな…」という
身体感覚も体験することができる、というか実際にガンダムの大きさを知ると
(作中でわりとスケール感怪しい部分あったんだな…)と思ったりもしちゃったり。

ダンバインや龍神丸といったファンタジー寄りのロボットへの言及があまりなかったり
勇者シリーズの紹介がガオガイガーだけにとどまっていたりするなど
「もう一掘りしたらもっと良くなるのになぁ」とは思いましたが
写真撮影自由なところも含めて満足度の高い展示でございました。

その後は常設展示(過去数回見ている作品も展示方法が変わると新鮮ですね)を
しっかりと見た後、お昼時ということでバスに乗ってキャナルシティへ。
久しぶりにシェーキーズでピザ食べ放題したいなーと思っていたのですが

5月に(キャナルシティイーストビル全体が)閉店してたの知らなかったよ!

空腹、されど狙いが外れて何を食べたいかもわからず、
さっきまでロボを見ていた流れでガンダムベースフクオカを覗いて
「売ってるガンプラの種類減ったなぁ…昔は旧キットとかも揃ってたのに」と思ってたところ
そういえば長崎になくて今回の福岡行で行ってみようと思ってた店ここにも入ってるじゃん、と

昼食がサイゼリヤになりました。
長崎にないしたぶん人生初入店だよ!東京時代も行った記憶ないし!
ドリアとほうれん草ソテーと辛みチキンにデザートセットもつけて
シェーキーズ1回くらいの金額になったけれど満足できました。
びっくりするほどデザートのプリンとティラミスうまかったわ。

食事をしているとそろそろホテルのチェックイン時間が。
ということで人生初でやってみたかったことその2。
今回初アパホテル宿泊です。一度どういうもんか泊まってみたかった。
チェックインのとき韓国からの団体さんに囲まれましたが
チェックイン自体はわりとスムーズに終わり、
荷物から着替えを出し、着ていて暑かったシャツを脱いでTシャツ姿になり
アパ自慢のVODで何が観れるのかをざっと確認した後
(実際に何かを見ている余裕はあんまりなかった)
博多駅からJRに乗って次なる目的地へ。

ららぽーと福岡に行って、実物大νガンダム見てきました。
展覧会見た後のタイミングで観たい、と思ってたんだよね。
東京行ったときもガンダムもユニコーンも見てなかったので
初の1/1ガンダムが今回のこれになりましたが、
改めて「でかいなぁ…」と思わされました。
連邦視点で見れば頼もしいだろうし、
ネオジオン視点から見ればまさに「白い死神」。
SIDE-Fも見てきて、ガンプラを土産に買おうかな、と思いましたが
近日来る姉に渡す用の土産だけを買いました。

バスで天神まで出て、到着時にまだ閉まっていた古着屋の数々を見るも
これは、という出会いには恵まれずに疲れが溜まっていき、
夕飯の店選びに迷い(元々初日の夕飯をサイゼにしようと思ってたのよ)
博多駅まで戻ってレストランフロアでちょっと贅沢しようかな、と思った結果
うどんと丼のセットという庶民的でお値段もまぁまぁ控えめなディナーとなりました。
わりとおいしかったし満足。

で、このころにはすでに足が痛くなってきてまして、
気が付けば歩数も3万歩オーバー。
ホテルに戻り、大浴場でひたすら足を伸ばして浸かり続け、
ベッドにもぐりこむも枕が違うと眠りにもなかなかつけず、
いつの間にか意識が落ちるまでは、けっこうな時間を費やしました。

もうすこしちゃんと眠れていればよかった、と
後悔する翌日以降になってしまったわけなのです、が。

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