『赤い密室』(by鮎川哲也)、読了。
『解体諸因』にて西澤氏が「解体もの」として、
「赤い密室」の題を挙げていたため、図書館で借りた。
全7編の短編集。昭和48年発行。
昭和29年から47年にかけて発表された作品たちは、
うち4話が密室トリック、3話が時刻表トリック。
表題の「赤い密室」は最古にあたる昭和29年作。
個人的に気に入ったのは、密室トリック4話目の「矛盾する足跡」。
作家同士の平和なやり取りで終わるため、読後感が良い。
ただ、半世紀以上昔の、それも日本の物語だと、
流石に時代の差を感じてしまう。
二人以上の男と経験したら女はもうダメみたいな風潮に寒くなる。
あと、薬の規制が全くナシのフリーダム。
睡眠薬が薬局で買えるのはまだ当然としても、
覚醒剤が一般人のトリックの一部、単なる眠気覚まし扱い
ってのが凄まじい。
今で言うカフェイン系の薬だと思いたい、と言うか思わせてお願い。
一方、「今時の若い人は……」のようなやり取りは、
どんな時代でも変わらない。
明治と大正と昭和一桁とのジェネレーションギャップというネタに、
ちょっと吹いた。
そっか、この時代だと、昭和一桁が若者扱いになるのね……。
それでは。また次回。
『解体諸因』にて西澤氏が「解体もの」として、
「赤い密室」の題を挙げていたため、図書館で借りた。
全7編の短編集。昭和48年発行。
昭和29年から47年にかけて発表された作品たちは、
うち4話が密室トリック、3話が時刻表トリック。
表題の「赤い密室」は最古にあたる昭和29年作。
個人的に気に入ったのは、密室トリック4話目の「矛盾する足跡」。
作家同士の平和なやり取りで終わるため、読後感が良い。
ただ、半世紀以上昔の、それも日本の物語だと、
流石に時代の差を感じてしまう。
二人以上の男と経験したら女はもうダメみたいな風潮に寒くなる。
あと、薬の規制が全くナシのフリーダム。
睡眠薬が薬局で買えるのはまだ当然としても、
覚醒剤が一般人のトリックの一部、単なる眠気覚まし扱い
ってのが凄まじい。
今で言うカフェイン系の薬だと思いたい、と言うか思わせてお願い。
一方、「今時の若い人は……」のようなやり取りは、
どんな時代でも変わらない。
明治と大正と昭和一桁とのジェネレーションギャップというネタに、
ちょっと吹いた。
そっか、この時代だと、昭和一桁が若者扱いになるのね……。
それでは。また次回。