・デブの帝国―いかにしてアメリカは肥満大国となったのか (グレッグ・クライツァー) バジリコ
ふざけたような邦題と表紙ですが、中身はまじめです。
アメリカへ行って、そこでかいま見ることのできる彼らの食生活に驚かされた経験のある人は少なくないと思います。レストランで出てくる料理の量、脂っこさ、砂糖・バター・ハチミツなどの使い方。それにコーラのような甘いものばかり飲んでるし。友人に聞いた話では、全摂取カロリーのうちアメリカ人全体の平均で7%、子供ではなんと10%~20%をソフトドリンクから摂取しているそうです。お茶を飲めばいいのにと思ってしまうのですが。
近年アメリカでは肥満が激増しています。この本では、その原因となった事柄を政治・教育・食品産業を中心につづっています。高果糖コーンシロップ(HFCS: 日本人が発明)・パーム油などの安価な甘味料・油の開発と政府の推進、ジュースやファーストフードの自動販売機・屋台の学校周辺への設置、外食産業のスーパーサイズ戦略などなど。日本も同じような方向に進んでいることは間違いないわけで、他山の石としなければなりません。
ちょっと驚いたのは、アメリカでは「子供の食事は制限せずにどんどん食べさせるべき」という考え方が流行していたということ。背景や詳しい内容はわかりませんが、それはまずいんじゃないでしょうか。
この本、出来事の細かい内容ばかりがどんどん続くのでかなり読みにくく、最後の方は流し読みになってしまいました。もう少し考察を加えてくれるとよかったのですが。例えばこういう事態を引き起こしたアメリカ人の文化的バックボーンについてもっと書いてほしかった。
最近知ったのですが、スーパーの加工食品の原材料名表示でよく見かける「ぶどう糖果糖液糖」「果糖ぶどう糖液糖」「高果糖液糖」というのはいずれもコーンシロップのこと(果糖の含有率により名前が異なる)なんですね。砂糖よりはましなのかなと思っていたのですが、この本によるとインシュリンの分泌を阻害して糖尿病の原因となる可能性があるとのことなので、注意が必要です。
アメリカ人の食生活といえば、最近スーパーサイズ・ミーというドキュメンタリー(?)映画がありました。監督自身が1ヶ月間ファーストフードだけを食べるというもの。3日も経たないうちに吐き気を催しそうですが... こわいもの見たさでDVDでも借りてみようかと思っています。
ふざけたような邦題と表紙ですが、中身はまじめです。
アメリカへ行って、そこでかいま見ることのできる彼らの食生活に驚かされた経験のある人は少なくないと思います。レストランで出てくる料理の量、脂っこさ、砂糖・バター・ハチミツなどの使い方。それにコーラのような甘いものばかり飲んでるし。友人に聞いた話では、全摂取カロリーのうちアメリカ人全体の平均で7%、子供ではなんと10%~20%をソフトドリンクから摂取しているそうです。お茶を飲めばいいのにと思ってしまうのですが。
近年アメリカでは肥満が激増しています。この本では、その原因となった事柄を政治・教育・食品産業を中心につづっています。高果糖コーンシロップ(HFCS: 日本人が発明)・パーム油などの安価な甘味料・油の開発と政府の推進、ジュースやファーストフードの自動販売機・屋台の学校周辺への設置、外食産業のスーパーサイズ戦略などなど。日本も同じような方向に進んでいることは間違いないわけで、他山の石としなければなりません。
ちょっと驚いたのは、アメリカでは「子供の食事は制限せずにどんどん食べさせるべき」という考え方が流行していたということ。背景や詳しい内容はわかりませんが、それはまずいんじゃないでしょうか。
この本、出来事の細かい内容ばかりがどんどん続くのでかなり読みにくく、最後の方は流し読みになってしまいました。もう少し考察を加えてくれるとよかったのですが。例えばこういう事態を引き起こしたアメリカ人の文化的バックボーンについてもっと書いてほしかった。
最近知ったのですが、スーパーの加工食品の原材料名表示でよく見かける「ぶどう糖果糖液糖」「果糖ぶどう糖液糖」「高果糖液糖」というのはいずれもコーンシロップのこと(果糖の含有率により名前が異なる)なんですね。砂糖よりはましなのかなと思っていたのですが、この本によるとインシュリンの分泌を阻害して糖尿病の原因となる可能性があるとのことなので、注意が必要です。
アメリカ人の食生活といえば、最近スーパーサイズ・ミーというドキュメンタリー(?)映画がありました。監督自身が1ヶ月間ファーストフードだけを食べるというもの。3日も経たないうちに吐き気を催しそうですが... こわいもの見たさでDVDでも借りてみようかと思っています。
日本はすぐ西洋モノがいいと過信する傾向が強すぎます。
最近は栄養学でもアメリカの栄養学(往々にして極端なサプリメント傾倒など)を推奨する「栄養アドバイザー」なるものもあるようです。
健康になるため、たとえば免疫力をあげたり毒素を排出させやすくする食事として最近、医療研究機関(@イギリス)では、日本食の食材に脚光が浴びています。
とても皮肉なものですよね。 外国では日本の食材(海草や小豆、玄米など)が良いとされ、その日本ではアメリカナイズされたジャンクフードや大量のサプリ摂取が氾濫しているのですから・・・。
医食同源というように、また季節の地元のものを食べる、ということでもう一度日本も食の原点を見直したいものです。ちなみにイギリスでは生後4ヶ月の赤ちゃんの離乳食(市販)ですでに「バナナ&チョコレートムース」があります。恐ろしいです。
読んでみたくなりました。
「コーンシロップ」こわいですね。
私の母は糖尿病なので、この本母の日にプレゼントしようかなって思ってます。
それから「スーパーサイズミー」、私見にいったんですけど、笑いを通り越して、アメリカの食生活に少し怖さを感じるくらいです。子供の食生活の問題もテーマとして取り上げられていました。コーラとお菓子をランチにしている子供もいて、ぞっとしました。
コーンシロップの登場というのはその後の食品に大きな影響を与えたようです。政治の役割の重さというのも感じます。
「スーパーサイズ・ミー」、それは見ないといけませんね。7月にDVDが発売されるようなので楽しみに待ちます。