タバコ

私はタバコを吸う。
今では、タバコなしでは生きていけないほど。
朝起きて先ずすることは…タバコ。
寝る前に必ず…タバコ。いや、もう一本だけ…となかなか寝ないで
タバコに火をつけてしまう。
1日2箱は吸ってるから…1日21本、10日で210本、一ヶ月で約630本、
一年で…　あぁ!!もう考えると恐ろしい!!
私の体の中はきっと真っ黒だろう…


そんな私だが、子供の頃は父親の吸うタバコの臭いが大嫌いだった。
お願いだから吸わないでくれと怒っていた。


そんな私がタバコを吸い始めたキッカケは、短大の時に、
男ばかりのバイト先で、休憩時間に皆が吸っているタバコが
すんごく美味しそうに見えた。
ある日、夢を見た。
タバコを吸ってる夢。
その話をバイト先の先輩に話すと、セブンスターを三本くれた。
吸ってみろという訳だ。
私は家に持って帰り、タイミングを見計らって吸ってみることに
した。両親とも仕事で不在で、弟が出かけた隙に、台所で
タバコに火をつけた。
途端に何故か今出かけたばかりの弟が帰ってきた。
私は急いで火を消し、換気扇を回した。
何がなんだかよく分からなかったが、クラクラっときて、不思議な
感覚だった。

それから、自分で買うようになった。
最初はメンソールの軽いやつ。
今は10㎎を何年も吸っているので、メンソールは軽すぎて吸った気が
しない。

当時、付き合っていた彼はタバコを吸うのを嫌がったので、彼や
彼の友達の前で吸うのはやめた。隠れて吸ってた。
次に付き合った人は、何も気にしなかったので、堂々と吸っていた。


でも、親にはばれないように家で吸ったことはない。
母親は大のタバコ嫌いだから、私がスモーカーだと知ったら、
きっとショックを受けるだろう…。
母親には絶対に知られたくない。


留学してからは、親の目もないから、堂々と吸えるようになった。
気がつけば、自分の夢の為に、会社を辞めて、日本を飛び出してしまった
プレッシャーと、色々なストレスで、どんどん増えていった。


今では一日2箱は吸うヘビースモーカー。
落ち込んだ時、彼とケンカした時、イライラした時、タバコは欠かせない。
タバコがなければ、私は生きていけない。
麻薬のようなものだ。
吸わずにはいれないのです。


不倫の彼の事で悩んでいる時に、タバコを吸っている時は、
いつもタバコの煙を眺めて、ふと考えてしまう。
いいなぁ…煙は。。。
私も煙のように消えてなくなりたいよ…
消えてなくなってしまえば楽なのになぁ…って。
生きているのが辛くなって、「これから先どうやって生きれば
いいのか？」と思うことがある。
自殺は痛いし、周りに迷惑がかかる。
煙のように消えてなくなったら一番いいよなぁ…って窓の外に
流れて消えていく煙を眺めてしまう。