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トーマス・グラバー 第一章 トーマス十二歳、生まれ故郷を後へ 太平天国の乱

2024-07-08 22:23:59 | 秘密結社 フリーメーソン、イルミナティ、秘密結社など、

トーマス・グラバー 第一章 トーマス十二歳、生まれ故郷を後へ 不快な大都市上海
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太平天国の乱

そんな考えに浸り始めたグラバーに、さらに拍車をかけるような事態がおひざ元の清朝で惹起し始めていた。それは「太平天国の乱」である。

「太平天国」の母胎は、一八四三年(グラバーは五歳)清朝広東省花県出身の農民、洪秀全が創設した「拝上帝教」という宗教団体。 洪秀全は科挙(隋から清の時代まで続いた官吏登用学科試験)に落第、そのショックの余り病にふせ、ある夢を見た。

それはローマカトリック教会に対して反旗を翻したプロテスタントと同様、堕落し、列強の餌食となりつつあった清朝を救う者はこの自分しかいない。 一切の差別を失くし対立、抗争のない平和な世界を樹立すべしとの主張を打ち上げたのである(拝上帝教という)。

 

彼の主張、思想は貧困にあえいでいた多くの農民達の支持を得、旧秩序の上にアグラをかいていた地主勢力、清朝官憲達との衝突に発展したばかりか、やがて清国を属国にしようとするイギリス、フランス列強との対戦にまで発展した。

一八五二年、多数の参加者を得た拝上帝教は教祖、洪秀全を「天王」と仰ぎ、同九月国号を「太平天国」とした。 貧民の太平天国への支持は、これを機に急増、湖南、湖北、江西、安寧を抜き、一八五三年には大都南京をも占領した。 この頃の太平軍は数十万人に膨張、清朝転覆の噂さへ内外に流された。

 

この時、イギリス、フランス軍は理屈の上では長年にわたり腐敗堕落を続ける清朝を改変しようとしていた洪秀全の政策に賛成していた。 然し、清朝が滅びることは是としながらも、洪秀全が新しい国王となり、太平天国の思想で清朝を統一されては列強の出番はなくなってしまう。

 

そう判断したイギリス、フランスは清朝を引き続き属国にするためにも太平天国の乱を鎮めようと決心した。 一八六〇年以降、中立政策を放棄したイギリス、フランス軍は天京以東の江蘇、江省に活路を求めて進出してきた太平軍に武力攻撃を加えた。

一八六四年六月、リーダーの洪秀全n病死もあり、それ以後はあっけなく太平軍も滅亡してしまったのだ。

 

 

 

 

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この本には、歴史的に貴重な写真、図、文献なども数多く掲載されている秀逸な作品ですが、それらをPDF化して皆さんに紹介することもできますが、著者と発行所の『長崎文献社』に敬意を払って、全てを紹介するのは、控えたいと考えております。

 

 

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光の高速通信技術とは 日本勢優位、6G時代へ期待大きく

2024-07-08 19:51:12 | エレクトロニクス・自動車・通信・半導体・電子部品・素材産業

▼光の高速通信技術 電気を使った従来の情報処理の仕組みは消費電力が大きい問題がある。生成AI(人工知能)の普及などによるデータ流通量の爆発的増加で電力消費量も急増する懸念がある。

2030年には世界の通信網による消費電力が18年比で約5倍に増え、データセンターでは約16倍に上るとの試算がある。

 

 

電気信号に代わりデータ処理と通信に光を使う「光電融合技術」を活用すれば、データを電気に変換するときに生じる消費電力の無駄がなくなる上、高速大容量で通信が可能になる。

NTTが開発中の光電融合を生かした通信基盤「IOWN(アイオン)」では通信の遅延時間を200分の1に縮めた。将来は消費電力を100分の1に減らせる見通しだ。

 

光の通信技術は日本勢が技術的に優位とされる。次世代通信規格「6G」時代に日本勢が挽回するチャンスにつながるとの期待も大きい。

現行の高速通信規格「5G」では基地局の世界シェアの大半を海外メーカーが占有している。

 

 


米ファンド大手アレスが日本進出 三井住友銀からトップ

2024-07-08 19:37:33 | 世界経済と金融


日本市場の開拓を狙うアレス・マネジメント=ロイター

 

 

【ニューヨーク=伴百江】

米投資ファンド大手のアレス・マネジメントが東京に拠点を開き、日本での事業に本格的に乗り出す。

国内投資家に運用商品を販売するだけでなく、日本の未公開株や不動産などへの投資を始める。

 

国内外の金融機関が注力するプライベートアセット(未公開資産)の市場拡大につながる可能性がある。

政府の掲げる資産運用立国の流れもあり、国外も含めた大手金融機関は未公開資産への投資に力を入れている。

 

市場が広がれば未公開株への投資や、魅力的な不動産の運用商品の購入の機会を投資家が得やすくなる。

日本部門のトップには三井住友銀行(SMBC)元副頭取の大島真彦氏を据えた。新設したアレス・マネジメント・アジア・ジャパンのパートナー兼会長に8日付で就任した。東京事務所は年内にオープンする。

 

大島氏はSMBC副頭取や三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)の執行役副社長を務めた。

欧州三井住友銀行社長、SMBCのグローバルコーポレートバンキング部門責任者を歴任し、国際金融ビジネスに精通している。7日付で三井住友銀行上席顧問から退いた。

 

 


アレス・マネジメントの日本のトップに就任した大島真彦氏

 

 

アレスは1997年創業で、ファンドによる企業向け融資「プライベートクレジット」分野の先駆者として知られる。

企業買収や不動産などにも投資領域を広げ、運用資産総額は3月末時点で4280億ドル(約68兆円)に達している。

 

三井住友銀行は2020年にアレスに出資し、出資比率4.9%の株主となった。新設する日本事業のトップに出身者を充てることで、連携を一段と深める。

アレスはこれまで日本で保険会社や年金基金などの機関投資家向けに運用商品を販売してきた。今後は機関投資家だけでなく、富裕層向けにも対象を広げていく。日本市場での未公開株や不動産にも投資を広げていく。

 

アレスはアジアを次の成長市場と位置づけ、投資規模の拡大や人材の獲得を進めてきた。香港やシンガポールの投資会社を買収し、太平洋地域の主要市場9拠点で約90人の投資の専門家を抱えている。

日本政府が進める資産運用改革などによって、日本市場での商機は大きいと判断した。東京に拠点を開き、アレスのアジア投資の中核にする方針を決めた。

 

アレスはプライベートクレジットのほか、プライベートエクイティ(未公開株=PE)や不動産などのオルタナティブ(代替)投資に強みを持つ。代替投資の比率を高めたい日本の投資家の需要は大きいとみている。

日本はこうした市場が米欧に比べて育っていない。未公開株投資が広がれば日本の企業が規模の小さい状態で上場する「小粒上場」の問題の緩和につながる可能性もある。

 

 

プライベートアセットとは? 未公開株など主に4種類


株式や国債、社債といった市場などで公開された「伝統的資産」と対比して、上場されていない未公開の資産を指す。
①プライベートエクイティ(PE=未公開株)
②ファンドによる企業向け融資の「プライベートデット」
③不動産
④インフラ――の4つが主要な資産だ。
 
売買できる市場がないため、すぐに現金化できない制約がある。その半面、伝統的資産に比べて相場変動の影響を受けづらく、相対的に高いリターンが期待できる。

年金や生命保険などの機関投資家、富裕層の個人など、長期の運用益を求める投資家が関心を高めている。伝統的資産と異なる性質を持つので資産の分散効果も望めるためだ。
 
 

 

米国の大学基金は2022年時点で運用資産の約4割をプライベートアセットに振り向けた。05年の6%程度から増加傾向が続いている。

米欧に出遅れた日本でも投資家の裾野が広がりつつあるが、公開情報が少なく、リアルタイムでの価値算定が難しい点に注意が必要になる。
 
投資の経験や判断が十分な投資家に対して売っているかの確認や、販売を担う証券会社などの営業担当者の育成が課題となっている。
(上田志晃)
 
 

 

 

日経記事2024.07.08より引用