ここでも書いてるけど、エンドクレジットは最後まで観ることをお勧めします。『RENT』を愛するひとなら尚更。
最後に、真っ黒のスクリーンに映し出されるほんの少しの白い文字は、『RENT』に関わった全てのひとの、もうこれしかないっていうストレートな想い。
できれば本人に直接伝えたかったひとことでしょう。
(ここまで書いてしまうとだいたい想像がつくよね)
〔SEASONS OF LOVE〕が流れ出して私の中に湧き出てきた感情は、「やっと観れて嬉しい」っていうより「さあ、どんなものを観せてくれるの?」っていう期待感。
楽曲は頭の中に入ってるしストーリーも知ってるけど、動く『RENT』は初体験(TBSのドキュメンタリーは観てるけど)………どんな“初体験”もちょっと不安の入り混じった“ドキドキワクワク感”ってあるでしょ?あんな感じです
2曲目の〔RENT〕からは一気に引き込まれて、あっという間の2時間15分。
うるうるしたり、くすくす笑ったり、驚いたり、切なくなったり………。
BW版にせよ日本版にせよ舞台の『RENT』を観てるひとにとっては纏まりすぎな感もあるかもしれないけど、あっちゃこっちゃに目が行ってしまう生の舞台と違って、歌やダンスや演技や感情表現を落ち着いて味わうことができました。
舞台じゃ表現できないシーンとか、歌詞が台詞に変わってたりとか、映画版ならではのお楽しみも充分あると思います。
あと、歌詞や過去の劇評だけでは繋がらなかった部分を映像で観て、初めて理解できたし(笑)
モーリーンの「Moooooooo!」とかね。
作品全体に一番感じたのが“懐かしさ”
NYは行ったことがないから“郷愁”ではなく、80年~90年代への回帰。
音も映像も我が青春の80年代だもんね
MTV華やかなりし頃、TV画面に映し出されるNYやロスやシカゴとかの風景。それに被さるプリンスやマドンナやシンディ・ローパーの曲。NYの街中で、ダウンタウンで唄い踊るアーティスト。そこに映るセントラルパークや5番街や博物館やウォールストリート。様々な人種やホームレスや怪しいバーや、暗い路地裏や崩れ落ちそうなビル。そんな負の部分に付随するドラッグやエイズや同性愛の話。
田舎の高校生にとっては、観るもの聴くもの全てが新しく刺激的でこんな混沌とした世界が現実にあるんだろうかって思うくらい衝撃的でした。
プロモーションビデオとミュージカル映画と一緒にするのは間違ってるかもしれないけど、『RENT』には一番多感な時期に、目に耳に焼きついた映像や音の世界が再現されていて、とにかく懐かしくって嬉しくって、気分だけは18歳
その頃の自分と周囲の状況もちょっと共通するところがあって……。
大学入って、サークルでバンドやってて、中にはプロ目指してるひともいて、みんなお金なくって必死でバイトしたり、夏はくそ暑く冬はくそ寒い部室でバカみたいに練習したり(空調設備なんかないのよ) 移動費浮かせるために6人乗りのバンに15人くらい乗ったり、宿泊費浮かせるために1部屋で男女雑魚寝したり
電気もガスも電話も止められたひともいたなあ
二浪してんのに更に二留してるひととか、単位不足で卒業できなくってキレて(汗)大学やめちゃったひととか……。サークルだと男女関係も入り乱れてて、もう大変(さすがに同性で、ってのはなかったけど、言えないことがいっぱい) できちゃって学生結婚したカップルが身近に5組いるってのは、やはり特殊な状況?(笑)
こんなんでもみんな夢だけはあってねー。夜中にファミレスでアツく語り合ったり
ってな青春時代だったので、映像や音だけじゃなくって、リアル♪No day but today♪
もちろんエイズやドラッグといった“死の影”はないから、マーク達の置かれてる厳しさや苦しさ比べればたいしたことないんだけどさ。
映画観てる間、当時の出来事が走馬燈状態(笑)
あら、映画の感想になってないわ
えーと、エンジェルがとってもキュートでした
コリンズとの〔I'LL COVER YOU〕も微笑ましくって、男同士でも違和感なくって、やきもち焼きたくなるくらいらぶらぶで、そのらぶらぶ気分をマークにも分けてやってくれって感じ(笑)
コリンズの歌声がセクシーで結構好きかも
〔WITHOUT YOU〕が唄われる中、静かに亡くなるエンジェル。
“神が「もう死んでもいい」”(※1)って言ったんでしょうか。
そんな彼女が「まだ死ぬのは早い」ってミミに告げるなんてね
エンジェルが死んだことの悲しさより、彼女の魂がみんなと共にあることが嬉しくって、うるうるしてしまいました。
あとは……
モーリーンとジョアンヌは、もう勝手にして(笑)
それに引き換え、ロジャーとミミは危なっかしくってローティーンのカップルみたいで、ほっといたら2人で野垂れ死んじゃいそう。ヒッキーなロジャーのケツに蹴り入れたくなったわ
くらいかな(少ない?)
メインの7人はもちろん、その他大勢の役者でも、歌もダンスも演技も巧いのよねー。
上っ面じゃなくって、何もかもが身体に滲みこんでる感じ。
ハイレベルな役者を揃えまくったわけじゃないだろうから、BWの底辺の広さを実感しましたね。
ストーリーとか置いといて、歌やダンス観るだけでも充分見応えあるから、やっぱり生の舞台が観たいなー(チケ取れるかなあ/名古屋は大丈夫っぽいけど)
印象的なシーンが1つ。
マーク&ロジャーと共に、付近の住人がビラを燃やして、窓からそれを捨てるとこ。
貧しい街を照らすイルミネーションのようで、幻想的でとっても綺麗でした。
彼らの状況を考えると、“綺麗”なんて不謹慎かも。
このシーンで頭に浮かんだのが『カリフォルニア物語』(※2)の台詞。
女性(名前失念)がヒースに向って「NYの街に雪が降る景色はきれいなんでしょうね」(←うろ覚え/こんな感じの台詞だったと思う)
ヒースはしばし呆然。
路上に暮らすホームレスに降り注ぐ雪。
家はあっても暖房設備の不足で凍死する貧しい人々。
そういう厳しい現実を知る彼は、“雪景色の美しさ”なんて考えたこともなかったんでしょう。
燃えながら落ちていくビラ=雪で、“不謹慎かも”って思いました。
すいません、映画とあんまり関係ない話ばっかりで
なんかうまく纏まらないや。
とにかく、観れるひとは観てください。観に行けないひとはDVDを待ちましょう
(※1)『TOMOI』という漫画からの引用。
「人は神がもう死んでも良いというまで生きなきゃダメなんだ」
おそらく少女漫画では初めてAIDSを扱った作品じゃなかろうか。
(プチフラワー連載時は昭和60年頃)
(※2)『カリフォルニア物語』は『BANANA FISH』で有名な吉田秋生の初期作品。
“ニューヨーク”をビジュアルで認識したのは、たぶんこれが最初。
★余話1
マークの台詞の一部の「サークル・ライン」(字幕では“遊覧フェリー”)
これを知ったのは『BANANA FISH』
私のネタ元は漫画率高し(笑)
★余話2
エンジェル見てると『パーム』シリーズのグレッグ思い出すなあ。
一途で純粋でとっても女らしくって、意外と常識的で。
すいません、またもや漫画。
★余話3
パンフは売り切れてることなく無事購入(だって名古屋だもん)
耕史君は11ページに登場。写真はモノクロの山本マーク。
耕史君の『RENT』に対するアツい想いが、1700文字くらいに綺麗に纏められてるけど、実際はもっといっぱい喋ってると思われます(笑)
コメント&メールを頂いてる皆様へ。
たぶん今日の夜にお返事できると思います。ごめんなさい
最後に、真っ黒のスクリーンに映し出されるほんの少しの白い文字は、『RENT』に関わった全てのひとの、もうこれしかないっていうストレートな想い。
できれば本人に直接伝えたかったひとことでしょう。
(ここまで書いてしまうとだいたい想像がつくよね)
〔SEASONS OF LOVE〕が流れ出して私の中に湧き出てきた感情は、「やっと観れて嬉しい」っていうより「さあ、どんなものを観せてくれるの?」っていう期待感。
楽曲は頭の中に入ってるしストーリーも知ってるけど、動く『RENT』は初体験(TBSのドキュメンタリーは観てるけど)………どんな“初体験”もちょっと不安の入り混じった“ドキドキワクワク感”ってあるでしょ?あんな感じです
2曲目の〔RENT〕からは一気に引き込まれて、あっという間の2時間15分。
うるうるしたり、くすくす笑ったり、驚いたり、切なくなったり………。
BW版にせよ日本版にせよ舞台の『RENT』を観てるひとにとっては纏まりすぎな感もあるかもしれないけど、あっちゃこっちゃに目が行ってしまう生の舞台と違って、歌やダンスや演技や感情表現を落ち着いて味わうことができました。
舞台じゃ表現できないシーンとか、歌詞が台詞に変わってたりとか、映画版ならではのお楽しみも充分あると思います。
あと、歌詞や過去の劇評だけでは繋がらなかった部分を映像で観て、初めて理解できたし(笑)
モーリーンの「Moooooooo!」とかね。
作品全体に一番感じたのが“懐かしさ”
NYは行ったことがないから“郷愁”ではなく、80年~90年代への回帰。
音も映像も我が青春の80年代だもんね
MTV華やかなりし頃、TV画面に映し出されるNYやロスやシカゴとかの風景。それに被さるプリンスやマドンナやシンディ・ローパーの曲。NYの街中で、ダウンタウンで唄い踊るアーティスト。そこに映るセントラルパークや5番街や博物館やウォールストリート。様々な人種やホームレスや怪しいバーや、暗い路地裏や崩れ落ちそうなビル。そんな負の部分に付随するドラッグやエイズや同性愛の話。
田舎の高校生にとっては、観るもの聴くもの全てが新しく刺激的でこんな混沌とした世界が現実にあるんだろうかって思うくらい衝撃的でした。
プロモーションビデオとミュージカル映画と一緒にするのは間違ってるかもしれないけど、『RENT』には一番多感な時期に、目に耳に焼きついた映像や音の世界が再現されていて、とにかく懐かしくって嬉しくって、気分だけは18歳
その頃の自分と周囲の状況もちょっと共通するところがあって……。
大学入って、サークルでバンドやってて、中にはプロ目指してるひともいて、みんなお金なくって必死でバイトしたり、夏はくそ暑く冬はくそ寒い部室でバカみたいに練習したり(空調設備なんかないのよ) 移動費浮かせるために6人乗りのバンに15人くらい乗ったり、宿泊費浮かせるために1部屋で男女雑魚寝したり
電気もガスも電話も止められたひともいたなあ
二浪してんのに更に二留してるひととか、単位不足で卒業できなくってキレて(汗)大学やめちゃったひととか……。サークルだと男女関係も入り乱れてて、もう大変(さすがに同性で、ってのはなかったけど、言えないことがいっぱい) できちゃって学生結婚したカップルが身近に5組いるってのは、やはり特殊な状況?(笑)
こんなんでもみんな夢だけはあってねー。夜中にファミレスでアツく語り合ったり
ってな青春時代だったので、映像や音だけじゃなくって、リアル♪No day but today♪
もちろんエイズやドラッグといった“死の影”はないから、マーク達の置かれてる厳しさや苦しさ比べればたいしたことないんだけどさ。
映画観てる間、当時の出来事が走馬燈状態(笑)
あら、映画の感想になってないわ
えーと、エンジェルがとってもキュートでした
コリンズとの〔I'LL COVER YOU〕も微笑ましくって、男同士でも違和感なくって、やきもち焼きたくなるくらいらぶらぶで、そのらぶらぶ気分をマークにも分けてやってくれって感じ(笑)
コリンズの歌声がセクシーで結構好きかも
〔WITHOUT YOU〕が唄われる中、静かに亡くなるエンジェル。
“神が「もう死んでもいい」”(※1)って言ったんでしょうか。
そんな彼女が「まだ死ぬのは早い」ってミミに告げるなんてね
エンジェルが死んだことの悲しさより、彼女の魂がみんなと共にあることが嬉しくって、うるうるしてしまいました。
あとは……
モーリーンとジョアンヌは、もう勝手にして(笑)
それに引き換え、ロジャーとミミは危なっかしくってローティーンのカップルみたいで、ほっといたら2人で野垂れ死んじゃいそう。ヒッキーなロジャーのケツに蹴り入れたくなったわ
くらいかな(少ない?)
メインの7人はもちろん、その他大勢の役者でも、歌もダンスも演技も巧いのよねー。
上っ面じゃなくって、何もかもが身体に滲みこんでる感じ。
ハイレベルな役者を揃えまくったわけじゃないだろうから、BWの底辺の広さを実感しましたね。
ストーリーとか置いといて、歌やダンス観るだけでも充分見応えあるから、やっぱり生の舞台が観たいなー(チケ取れるかなあ/名古屋は大丈夫っぽいけど)
印象的なシーンが1つ。
マーク&ロジャーと共に、付近の住人がビラを燃やして、窓からそれを捨てるとこ。
貧しい街を照らすイルミネーションのようで、幻想的でとっても綺麗でした。
彼らの状況を考えると、“綺麗”なんて不謹慎かも。
このシーンで頭に浮かんだのが『カリフォルニア物語』(※2)の台詞。
女性(名前失念)がヒースに向って「NYの街に雪が降る景色はきれいなんでしょうね」(←うろ覚え/こんな感じの台詞だったと思う)
ヒースはしばし呆然。
路上に暮らすホームレスに降り注ぐ雪。
家はあっても暖房設備の不足で凍死する貧しい人々。
そういう厳しい現実を知る彼は、“雪景色の美しさ”なんて考えたこともなかったんでしょう。
燃えながら落ちていくビラ=雪で、“不謹慎かも”って思いました。
すいません、映画とあんまり関係ない話ばっかりで
なんかうまく纏まらないや。
とにかく、観れるひとは観てください。観に行けないひとはDVDを待ちましょう
(※1)『TOMOI』という漫画からの引用。
「人は神がもう死んでも良いというまで生きなきゃダメなんだ」
おそらく少女漫画では初めてAIDSを扱った作品じゃなかろうか。
(プチフラワー連載時は昭和60年頃)
(※2)『カリフォルニア物語』は『BANANA FISH』で有名な吉田秋生の初期作品。
“ニューヨーク”をビジュアルで認識したのは、たぶんこれが最初。
★余話1
マークの台詞の一部の「サークル・ライン」(字幕では“遊覧フェリー”)
これを知ったのは『BANANA FISH』
私のネタ元は漫画率高し(笑)
★余話2
エンジェル見てると『パーム』シリーズのグレッグ思い出すなあ。
一途で純粋でとっても女らしくって、意外と常識的で。
すいません、またもや漫画。
★余話3
パンフは売り切れてることなく無事購入(だって名古屋だもん)
耕史君は11ページに登場。写真はモノクロの山本マーク。
耕史君の『RENT』に対するアツい想いが、1700文字くらいに綺麗に纏められてるけど、実際はもっといっぱい喋ってると思われます(笑)
コメント&メールを頂いてる皆様へ。
たぶん今日の夜にお返事できると思います。ごめんなさい
この映画はやっと繋がった!しかも繋がったら素晴らしい!という感想です。
マークは、耕史君のはもうちょっと尖がった印象だったので、
あれだけ外見コンセプトが一環してるのに
ちょっとイメージが違いました。
私も漫画ネタですが、映画のマーク、
ジェル君(エイリアン通り)かステア(キャンディ×2)みたいだったんで
ほう、そうだったのか、と。どっちも好きですが。
私もコリンズの声が好き!声というか全部。
それとモーリーン!
しかし、日本版でする場合、この二人のキャスティングが一番難しそうです。
コリンズみたいな素敵な低音の人、思いつかない~!
あーそれわかる気がします。
TBSの映像でもそんな感じかな。斜に構えてるっぽい。
>映画のマーク、ジェル君(エイリアン通り)か
>ステア(キャンディ×2)みたいだったんで
これはすっごいよくわかる!!!同感!!!!!
同世代ならではですね、こういうの(笑)懐かしくて涙出そう。
コリンズいいですよねー。
日本版だと……声だけで言えばキヨキヨ?(見た目は20歳若返っていただかないと/笑)
モーリーンはキョーレツだからなー。
日本人にはあまりいないタイプだから難しい。
全然関係ないけど、成田美名子の『NATURAL』のミゲールって、ビジュアルが耕史君っぽくない?