かたつむりのように

のんびり、ゆっくり、ゆっくり、・・・歩いていこう
時には アンテナをたてて・・・

【思い出の地 大分の旅】 ②友との出会い

2017年11月04日 16時20分22秒 | 日記

年々物忘れが酷くなり、最近のことはすぐに忘れてしまい困ったものです。

それなのに 昔の思い出はますます色濃く 輝いてくるのは不思議です。

 

私が40年前過ごした大分は 今も胸の中で輝き

そこで出会ったAさんは 生涯の友となりました。

大分で濃密な4年間を過ごしたのち 私は転勤で各地を転々としましたが、

Aさんとは 遠く離れて会うこともなかった長い間も 変わらぬ友情はつづき

常に心は近くにありました。

Aさんとの出会いは

 

あれは、夫の転勤で大分に赴任した日でした。

温かいはずの大分にその日は雪が降り

引越しの荷物の到着が遅れました。

午前中に入る予定の荷物が午後遅くになってガタガタと運び込まれました。

寒い冬の夕暮れ 小1と3才の子供たちは寒い寒いと足踏みし

私はたくさんの荷物の中から、こたつを探し出して、子供たちを入れると、

薄暗くなってくることにあせりました。

 

当時は電気サークルまでも引越し荷物として運びました。

たくさん山積みされた荷物の中から サークルは探し出せません。

それに頼みの夫は 着くと早々着任挨拶で会社に出向き、そしてそのまま歓迎会で、

荷物の受け取りにも立ち会っていませんでした。

当時は高度経済時代。 今では考えられない家庭は二の次の

猛烈サラリーマン時代でした。

 

私は電気をつけなくては荷物も探せない。

電球を買おう・・・と外に飛び出しました。

家から30mほど離れたお向かいに 運よく電気屋さんがありました。

知らない町で、ほっと胸をなでおろしたことを今も鮮明に覚えています。

 

その電気屋さんの奥さんがAさんだったのです。

私と同じ年。

誰一人知った人のいない町で4年間 心の支えとなってくれたAさんとの

出会いでした。

 

 

 


【思い出の地 大分の旅】 ①やっと着きました

2017年11月02日 09時15分12秒 | 日記

10月29日 私は40年前4年間を過ごした大分にやっと着きました。

 

これは長く望んでいた親友Aさんに会うための旅でしたが、

計画していた5月には 私が帯状疱疹になってしまい

(「帯状疱疹闘病記」⑨キャンセルした大分旅行)キャンセルし

昨年は 熊本から大分にかけて地震があり、延期していたものでした。

10月29日「こんどこそ会いたい!」

Aさんとメールのやり取りをしながら、この日を一日千秋の思いで待っておりましたのに

台風22号がやってきてしまいました。

 

当日パソコンで中部国際空港の運行情報を確認すると

予定どうり運行 」となっており、朝5時半 家を出ました。

しかし空港に着くと

条件付飛行」となり、大分空港に着陸できない時は、引き返すか、伊丹に変更します

とのことでした。

荷物を預けすべてを完了し、外の天気をながめながら出発を待っていますと

「・・・欠航いたします。係の指示に従ってください・・・」

のアナウンスが流れました。

えぇ~ またか・・・

 

やむなく荷物を受け取り、ANAのカウンターでは

キャンセルするか 大分まで新幹線と特急を利用するか

福岡空港に変更し 博多から特急で行く方法を

提示されました。

5月には「旅楽」で航空券を買いキャンセルしたため、

半分以上キャンセル料を取られた苦い経験があります。

ホテルのキャンセル料が頭をよぎり、遅くなっても行こうと福岡空港経由を選択しました。

 

ANNからは、博多から大分までの旅費8000円と

「出発までお食事でもお茶でもしてください」 と、2000円のチケットをいただきました。

どこにあたることもできない台風の仕業にイライラしていましたが

ANNの対応にはなごみ、出発までの5時間、空港内でウロウロしながら

お茶したりショッピングをして過ごしましたが、なんとも なが~い待ち時間には

閉口しました。

 

やっとのことで乗った機内では 

「大阪上空では台風のふちを通りますので揺れますが 心配はありません」

のアナウンスがありましたが

今まで経験したことがないほどガタガタと揺れ、視界は全くなく

体は自然と強張ってしまいます。

ガタンと空港に着陸した時は、力が抜けるほどほっとしました。

 

福岡空港をへて 日豊線特急ソニックで大分に着いたのは

8時間遅れの午後5時になっていました。

 台風は過ぎ去り 大分の空は青空がのぞいていました。

(大分駅)

(大分駅前)

(駅トイレは花が活けられ美しいこと!)

 

大分の駅前は40年前より 美しく変貌し

その中にも昔と変わらないビルを見つけると 胸が高鳴りました。

Aさんとの約束のホテルまでの道を 荷物をガラガラと引きながら歩きました。

あちこちに 思い出がキラキラと輝いています。

街も 空気までもが温かく 「お帰り」と迎えてくれているようでした。

 

ホテルのロビーでAさんと再会しました。

人目もはばからず 抱き合いました。

背中をさすり合い抱き合い手をにぎり、また抱き合い 

心は30代だったあの頃でした・・・