ハラボジの履歴書

祖父が日本に渡って来なければならなかった物語を記憶に基づき
在日100年が過ぎようとしているいま書き留めておく。

● 阪神大震災被災日記  記憶の記録   

2012年05月17日 | Weblog
 シリーズ  第1回


17年前一月17日震度7の地震が神戸を襲った。
午前5時46分早朝で、朝が明けていなかった。
神戸というところはこれめでも自然災害がすくないといわれたが、
この地震を機にさまざまな災害の被害を受けるようになってきた。

 私が地震を受けたのは、もっとも被害の大きかった長田区の
事務所であった。

1995年1月17日午前5時46分
大阪で仕事仲間との寄り合いで前日遅くまで酒を飲み、事務所に
到着したのは午前4時ごろであった。

 どのように事務所までたどりついたかと分からぬほど酔っており
とにかく酔い潰れて背広を着たまま、応接のソファーに倒れこむように
し眠ってしまった。

 眠ったのか、眠られないのか朦朧としている時、ゴーと大きな
地響きのような不気味な音とかすかな振動がした。

 と同時に気分が悪くなったような気がして「ずいぶん、悪酔いした」。
かと思ったとたん。

ドカンという大音響がして、身体が床から突き上げられ、そして
大きく右に左に鉄筋コンクリートの柱が50センチ程度の巾でギーギーと音を立てながら
揺れるのが月明かりであったがはっきりと確認できた。
かなり長い時間に感じたが、事務所内にあるすべてのものが倒れ、またテレビなどは
宙を飛んだかのように別の場所に移動しており、
生きていて初めて味わう、異次元の恐怖で、揺れが収まった時でも、「一体何があったのか」。
と思うまえに地球が惑星と衝突し、人類全体が滅びてしまったのではないかなどと、

前夜に酒を飲みすぎて思ったことだが、
その後、一瞬にし、浴びるほど飲んだ酒の酔いも吹っ飛んでしまい。
すぐさま、服を着替え、靴を履き替えとにかく外に出ようと準備をした。