〈紫陽花濡れる六月になりました〉
雨
北原白秋
雨がふります、雨がふる。
遊びに行きたし、傘はなし。
紅緒のお下駄も緒が切れた。
雨がふります、雨がふる。
いやでもお家で遊びませう。
千代紙折りませう、疊みませう。
雨がふります、雨がふる。
けんけん小雉子が今啼いた。
小雉子も寒かろ、寂しかろ。
雨がふります、雨がふる。
お人形寢かせどまだ止まぬ。
お線香花火もみな焚いた。
雨がふります、雨がふる。
晝もふるふる、夜もふる。
雨がふります、雨がふる。
気がつけば今年も折り返しの月になりました。
早いものです。
実は5月の最期の10日くらいを原因不明の痛みに襲われて寝たきりで過ごしました。
こんなに痛みに強いあたしが…と思うほどの痛みで救急車を呼ぶか考えましたが
近くの病院に駆け込んで、何とかかんとか起き上がれるようになり、
やっとのことでお掃除とかもできるようになりました。
痛み止めが全く効かずに困りましたが、検査でもともと首が悪いこととか
そのせいで椎間板神経根症になってしまっていることなども分かり、
痛み止めが効かないことで、心因性のモノでもあることが分かり、
痛いながらもいろいろわかってよかったです(;^ω^)
どうやらこれもまた長くお付き合いせねばならぬようす。
頑張ります。
六月の雨
またひとしきり 午前の雨が
菖蒲(しょうぶ)のいろの みどりいろ
眼(まなこ)うるめる 面長(おもなが)き女(ひと)
たちあらわれて 消えてゆく
たちあらわれて 消えゆけば
うれいに沈み しとしとと
畠(はたけ)の上に 落ちている
はてしもしれず 落ちている
お太鼓(たいこ)叩(たた)いて 笛吹いて
あどけない子が 日曜日
畳の上で 遊びます
お太鼓叩いて 笛吹いて
遊んでいれば 雨が降る
櫺子(れんじ)の外に 雨が降る
梅雨時は心も体もしんみりしがち。
皆様もどうぞお体お大切に。
心晴れやかにお過ごしください。