ざっきばやしはなあるき  

雑記林花或木 Since 2005-01-01 
美術とか映画とかなんとなくぶろぐ 

マイベストアート2009

2009-12-27 11:16:42 | 美術全般
 2009年に見た美術展のベストテンもせっかくだからやってみよ~(^o^;)
全77本。ハシゴしたりちょいと覗いた画廊・ギャラリーなどは列記困難なので含めてない。
 遠出をしたからというわけでもないが、「越後妻有」の面白さは秀逸だった。といっても、展示作品の1/6しか見ていない。3年後にまた展示作品が増殖していたら、一生制覇できそうもない。
 「神戸ビエンナーレ」も独特の展示形態で面白かったが、越後と違って大都会、作品以外にもあれこれ目移りするほど、いろんなものがある街なので、異人館などの街歩きに興味の半分を持って行かれた感じ。
 「日本の美術館名品展」は各美術館一押し作品が集まったので、全部が目玉と言えなくもない豪華さと、「当館はあーだこーだですごいでしょ」というコメントが面白かった。「皇室の名宝」はもったいなくも若冲部屋。
 「聖地チベット」はいろいろ言われているが、あれだけ金キラで「妙」な仏像達を見てびっくらこいたのである。

 1 :越後妻有アートトリエンナーレ
   → 知らない場所の真夏の農村で宝探し。ほのぼのとした散歩が楽しめた。

 2 :日本の美術館名品展 MUSEUM ISLANDS@東京都美術館
   → 日本中から自慢の逸品が勢ぞろい、自慢ごっこが楽しかった。

 3 :皇室の名宝―日本美の華 1期:永徳、若冲から大観、松園まで@東京国立博物館
   → ゴージャス若冲部屋。並河靖之《七宝四季花鳥図花瓶》は大きくて繊細。

 4 :聖地チベット ポタラ宮と天空の至宝@上野の森美術館
   → それでもやっぱり《十一面千手千眼観音菩薩立像》はすごい。

 5 :大・開港展 徳川将軍家と幕末明治の美術@横浜美術館
   → 七宝、金工などがたくさん展示されていて見応え充分。

 6 :ネオテニー・ジャパン 高橋コレクション@上野の森美術館
   → 雨のエントランスで高橋氏と作家6人のトークイベント。

 7 :神戸ビエンナーレ
   → コンテナの展示室や、船に乗って作品を見るなど、まったり新鮮。

 8 :阿修羅展@東京国立博物館
   → 全方向阿修羅見学。八部衆、十大弟子大集合。薬王菩薩立像も燦然と輝く。

 9 :佐伯祐三とフランス ブラマンク、ユトリロ、日本の野獣派@ポーラ美術館
   → 好きな画家が目白押しで大満足。

10 :束芋展(断面の世代)@横浜美術館
   → 新作目白押し。アーティストトークで本人を見た。

 以下順不同。

ゴーギャン展@東京国立近代美術館
   → 《我々はどこから来たのか,我々は何者か,我々はどこへ行くのか》でかい。

奇想の王国 だまし絵展@Bunkamura ザ・ミュージアム
   → パトリック・ヒュ-ズ《水の都》の幻惑には感動した。

鴻池朋子展 インタートラベラー 神話と遊ぶ人@東京オペラシティアートギャラリー
   → ぐるぐる回るきらきら赤ん坊。

レオナール・フジタ展 よみがえる幻の壁画たち@横浜そごう美術館
   → 上野の森開催は昨年の第6位だったので。

平泉~みちのくの浄土展@世田谷美術館
   → 中尊寺キンキラキンのゴージャスな仏像団体が来た。

速水御舟 日本画への挑戦@山種美術館
   → 移転ホヤホヤ、目玉作品は《炎舞》。

新・根津美術館展 国宝那智瀧図と自然の造形@根津美術館
   → 新装開店、庭も広い。

ウィンター・ガーデン:日本現代美術におけるマイクロポップ的想像力の展開@原美術館
   → 氷のレコードを回して音楽を鳴らす八木良太《VINYL》とかゆる~~い。

No Man's Land 創造と破壊@フランス大使館旧館
   → 建物の中を廻っていると文化祭に来たみたい。

皇室の名宝―日本美の華 2期:正倉院宝物と書・絵巻@東京国立博物館
   → 屏風をくり抜いて、すだれをはめ込んだ狩野常信筆「糸桜図屏風」がすばらしい。

一丁倫敦と丸の内スタイル展@三菱一号館美術館
   → 再現された一号館はピッカピカでかっこいい。

海のエジプト展@パシフィコ横浜
   → 海底から発掘された豊穣神ハピ、ファラオ、王妃の3巨象は圧巻。

トリノ・エジプト展@東京都美術館
   → ホルス神の金キラボールペンを買ってきた。

黄金の都シカン@国立科学博物館
   → 黄金製トゥミがかっこよかったが、ガチャガチャで出てこなかった。

古代ローマ帝国の遺産 栄光の都ローマと悲劇の街ポンペイ@国立西洋美術館
   → 寝そべって食事するポンペイの邸宅をヴァーチャル・リアリティで再現。

THE ハプスブルク@国立新美術館
   → アンドレアス・メラー作《11歳の女帝マリア・テレジア》

七宝 SHIPPO展 色と細密の世界@INAXギャラリー1
   → ちっこいながらも並河靖之は10点ほど展示されていた。

ベルギー幻想美術館展@Bunkamura ザ・ミュージアム
   → 明治時代建物の姫路市立美術館を近くで見たい。

neoneo展 Part1 [男子]@高橋コレクション日比谷
   → Part2[女子]に行き忘れた。

Stitch by Stitch 針と糸で描くわたし@東京都庭園美術館
   → 手塚愛子《落ちる絵》が華麗。清川あさみは写真に刺繍してしまう豪傑。

美しきアジアの玉手箱 シアトル美術館所蔵品展@サントリー美術館
   → 《蜻蛉・蝶図 市河米庵・狩野晴川院ほか70名の詩と画》が面白い。

江戸東京ねこづくし@江戸東京博物館
   → 江戸のネコにまつわる作品展。

ビュフェとアナベル 愛と美の軌跡展@そごう美術館
   → 《ボウリューの眺め》 コート・ダジュールのヨットハーバーの海と空の青が鮮烈。

異界の風景 油学科の現在と美術資料@東京藝術大学大学美術館
   → 現職教員の作品と収蔵品から、外界や心象にわたる風景をモチーフとする展示。

コレクションの誕生、成長、変容 所蔵品選@東京藝大美術館
   → 上村松園「序の舞」はでかい。

写楽 幻の肉筆画 ギリシャ マノスコレクションより@江戸東京博物館
   → 120点以上の展示のうち写楽は3作。

生誕150年 ルネ・ラリック展@国立新美術館
   → トサカ鶏のティアラが・・・

フランス絵画の19世紀@横浜美術館
   → アレクサンドル・カバネル《ヴィーナスの誕生》

草間彌生展@高橋コレクション日比谷
   → 草間彌生の異なものがにょきにょき。

デザインフェスタvol.29@東京ビッグサイト
   → 「刀の人」という雨傘のキャッチフレーズ「人を斬らずに雨を斬る」♪

芳年「風俗三十二相」と「月百姿」@浮世絵太田記念美術館
   → 《うるささう》で女にまとわりつかれる猫がおもろい。

金氏徹平:溶け出す都市、空白の森@横浜美術館
   → 映像作品《Tower》の繰り返される無意味な動作が楽しい。

ミヒャエル・ゾーヴァ展@銀座松屋8階大催場
   → 絵本のような漫画のようなお茶目な作風。

アーティスト・ファイル2009@国立新美術館
   → 斎藤芽生の個性的な作風が面白かった。

MOTコレクション@東京都現代美術館
   → リニューアル記念、名和晃平アーティスト・トークに遭遇。

ルーヴル美術館展 17世紀ヨーロッパ絵画@国立西洋美術館
   → 《アンドロメダを救うペルセウス》がお気に入り。

ルーヴル美術館展 美の宮殿の子どもたち@国立新美術館
   → 子供に焦点を絞ったルーヴル展。

追憶の羅馬展@大倉集古館
   → 前田青邨の「洞窟の頼朝」4人の顔がみんなハードゲイ。

赤 黒 金 銀 緑 青 ― 前田正博の色絵@菊池寛実記念 智美術館
   → 格子状に質感を変えたうつわが個性的。

高島屋史料館所蔵名品展@泉屋博古館分館
   → 中央ホールでお茶を飲んで、一回りしてから、中央ホールでお茶を飲んだ。

近代の屏風絵 煌めきの空間@泉屋博古館分館
   → 中央ホールでお茶を飲んで、二回りしてから、中央ホールでお茶を飲んだ。

TOUCH THE MUSEUMβ 映像と音でめぐる常設展@国立西洋美術館 iPod touch
   → iPodで音声映像ガイド。

三井寺展@サントリー美術館
   → 《如意輪観音菩薩坐像》のどっしりとした姿が印象的。

妙心寺展@東京国立博物館
   → 伝馬麟筆《普賢菩薩像》はくたびれたゾウに乗るむさ苦しい浮浪菩薩。

加山又造展@国立新美術館
   → どっかで見たことある大作が目の前で見られた。

1970年大阪万博の軌跡@国立科学博物館
   → 万博の資料とか設備、グッズが懐かしかった。

チャロー!インディア インド美術の新時代@森美術館
   → インドのアーティストのちゃんとした作品が見られた。

ゴールド展 その輝きのすべて@森アーツセンターギャラリー
   → 金持ち一万尺。

束芋 ハウス@ギャラリー小柳
   → アニメ作品「dolefullhouse」は手が痒い。

ピカソとクレーの生きた時代@Bunkamura ザ・ミュージアム
   → フランツ・マルクの《3匹の猫》が好き。

放浪の天才画家 山下清展@渋谷東急東横店西館8F
   → 細かい貼り絵が懐かしい。

若冲ワンダーランド@MIHO MUSEUM
   → 昨年発見された《象と鯨図屏風》を見に行くのにバスで50分・・・、

細見美術館開館10周年記念展 - 琳派・若冲、数寄の心@日本橋高島屋
   → 酒井抱一《紅梅図》抱一の梅の絵に、身請けした遊女が漢詩を書き込んだ。

細見美術館
   → 平安神宮の横っちょにある。細見家三代の蒐集したコレクションを展示する。

並河靖之七宝記念館
   → 並河が作業した工房、窯場などもあり、小ぶりな庭園はすごくいい感じ。

清水三年坂美術館
   → 七宝、金工など幕末・明治の美術品が三年坂に。

箱根ガラスの森美術館
   → 実家から30分。ガラスにまつわるキラキラしたいい所。

箱根ラリック美術館
   → 実家から31分。ラリックの作品満載。

ベルナール・ビュフェ美術館
   → 《ペロスギレック》がお気に入り。

六本木アートナイト
   → 《ジャイアント・トらやん》が火を吹いた。

GINZA 画廊の夜会
   → 29画廊のうち19画廊をハシゴした。

黄金町バザール まちなか探検建築ツアー
   → レトロな山城屋旅館がかっこいい。

黄金町バザール 歴史ツアー
   → 歴史を辿って山の上まで散歩した。

ファーレ立川
   → 3時間で109作品ぜんぶ制覇。

江戸東京たてもの園
   → 歴史的建造物と秋の紅葉がベストマッチのまったりした公園。

ジョン・レノン・ミュージアム
   → 来年秋に閉館という噂もある。ビートルズファンなら一度だけは行ってみたい所。

横浜開港150周年記念 開国博Y150
   → 横浜市民ではあるが、これはいまいちだった。巨大クモしか記憶に残らない。
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マイベストシネマ2009

2009-12-27 11:12:09 | 映画全般
 2009年、わざわざ劇場へ足を運んで見た映画のベストテンを今年もやってみよ~(^o^)
全28本のうち邦画6本だった。今年はいつもより少なめだった。

 1 :グラン・トリノ / 夕陽のガンマンとメタリックグリーンの人生の集大成。
 2 :イングロリアス・バスターズ / タラちゃん渾身の一撃。ワイルドなブラピが活躍。
 3 :スラムドッグ$ミリオネア / スラム育ちのミリオネアと陰謀みのさんの対決。
 4 :おくりびと / 無理なく笑えて無理なく泣ける感動的な作品。
 5 :アバター / 3D映像が見応え満点。これはレンタルDVDでは味わえない迫力。
 6 :ベンジャミン・バトン / 老人で生まれてだんだん若返る男の人生。
 7 :007 慰めの報酬 / 悪人ヅラのボンドが毎度おなじみのスピード感で大活躍。
 8 :スター・トレック / 若き日のジェームズ・カークを描いた宇宙大作戦。
 9 :レッドクリフ Part2 / 赤壁の決戦が緊迫感を持って描かれていてよかった。
10 :THIS IS IT / マイケルの最後の姿が見られる貴重な記録。

 以下順不同。

少年メリケンサック / 宮崎あおいがかわいくてパンク佐藤浩市馬鹿馬鹿しくて面白い。
アマルフィ 女神の報酬 / 全編イタリアロケ。風光明媚な映画。
2012 / 地球が壊れるVFXが凄かった。
ターミネーター4 / 今度は未来で戦う話。モトターミネーターがかっこいい。
インスタント沼 / 麻生久美子がすがすがしい馬鹿馬鹿しさに花を添える。
しんぼる / 最後が変な方向に。大日本人みたいにグダって終わってほしかった。
チェ 28歳の革命 / 革命家チェ・ゲバラの生き様 39歳別れの手紙より好き。
チェ 39歳別れの手紙 / 28歳の革命よりちょっとノッペリしていた。
20世紀少年 第2章 最後の希望 / カンナ(平愛梨)が大活躍。
20世紀少年 最終章 / 3部作の最後でうまくまとまった感じ。
ウォッチメン / 妙なヒーロー達の物語。なつかしい曲が流れるマニアックな映画。
ノウイング / ニコラス・オヤジが地球消滅と叫ぶ話。
フォース・カインド / やりすぎ都市伝説。見るか見ないかはあなた次第です。
リミッツ・オブ・コントロール / いまだによくわからないマニアックな雰囲気の映画。
バーン・アフター・リーディング / 馬鹿っぽいブラピのヘンテコな映画。
DRAGONBALL EVOLUTION / おす!おらゴクウ!米国でたましい抜かれちまったぜ!
マーシャル博士の恐竜ランド / ホントは見ちゃいけないドタバタSFだけどいまいち。
ディザスター・ムービー おバカは地球を救う / おバカはこの映画を見てがっかり。
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アバター

2009-12-23 22:17:58 | 映画[あ]
『アバター』
 
 偏光フィルターメガネをかけて見る3D映画はひさびさ。こういうメガネをかけると、2Dだったらどう見えるのか気になって、メガネを上にずらしてみたりするのだが、メガネをしたままちょっと顔を上向きにしてスクリーンを見たら、そのまま2D状態で見えた。なんだ、ずらさなくてもよかったのか。

 偏光メガネを借りるために別途300円徴収された。今後も3D映画のたびに割増料金になってしまうのだろうかねぇ。だからといって、3D上映で金がないからメガネ要りません、なんて言ったらいかん。字幕もダブって読めないぞ。それにやっぱり3D映像は見ていて面白いから、医者に止められてない限り、ぜひとも3Dで見ることをお勧めする。

 ジェームズ・キャメロン監督作品。構想14年、製作4年という大作らしい。22世紀、5光年離れた星パンドラに、資源採掘を任務とする地球人が向かう。そこにはナヴィという民族が暮らしている上、地球人にとって大気が有害なため、採掘の妨げになっていた。これを解決する作戦として、地球人とナヴィを遺伝子操作で合成したアバターと呼ばれる肉体を開発し、遠隔操作で潜入させることにした。はたして作戦は成功するのか。

 最初のうちは3Dばっかり気になって注意散漫になりがちだったが、その立体的な映像も手伝って、迫力のある幻想的な空想科学ファンタジードラマを楽しむことができた。なんとなくキモイ雰囲気のアバターやナヴィもだんだん見慣れてきて、終盤はそうでもなくなってくるから不思議だ。変なクリーチャーや、ラピュタのてんこ盛りも見応え充分で、不思議な地球でないどこかを演出している。シガニー・ウィーバーも出てきて、その名の通りタバコ吸っている。←なんやて

 アバターといえば、以前、ワールドチャットをやってたころは、オリジナルアバター(オリアバ)を作ってかぶって、夜更かしチャットして遊んでいたなぁ。だからアバターと聞くと不健康なテレホーダイを思い出すのだ。
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No Man's Land

2009-12-20 20:38:24 | 美術[な]
「No Man's Land(ノー・マンズ・ランド)創造と破壊」@フランス大使館旧館

 フランス大使館の新館移動に伴い、解体される予定の旧館を一般公開。さまざまなアーティストが旧館の至る所にアートを展開している。東京メトロ日比谷線広尾駅の近所、入場無料で1月31日まで。
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フォース・カインド

2009-12-20 00:24:52 | 映画[は]
『THE 4TH KIND フォース・カインド』

 「信じるか信じないかはあなた次第です」という、やりすぎ都市伝説みたいなキャッチコピーの似合う映画。アラスカ州北部の町で、不眠症の住民が多数発生。心理学者アビゲイル・タイラー博士の治療映像が実録映像として残されている。そのモノクロ映像と並行して、ミラ・ジョヴォヴィッチ主演の再現フィルムが上映されるという、一風変わった手口の映画。

1st KIND 目撃
2st KIND 痕跡
3st KIND 接触
4st KIND ・・・・さてなんでしょう?

 その実録映像に、誰も見たことのないとんでもなくへんなもんが映っているかどうかはあなた次第です。←なんでやねん

 帰りに、近頃話題になっているタジン鍋を2480円で買ってきた。この形は5st KINDかも。
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束芋展(断面の世代)

2009-12-13 21:18:38 | 美術[た]
「束芋 ― 断面の世代 ―」@横浜美術館

 束芋展は2006年の原美術館「ヨロヨロン」以来3年ぶり。全部新作の展覧会になっている。入口に近づくと中が暗いので、今日は休館日かと不安になった。

 中に入るとエントランスの正面を巨大なスクリーンにして、いきなり《団地層》という映像作品が流れている。せり出す団地部屋から家具や衣料のたぐいが怒涛のごとく落下してゆくアニメーション。その落下を見ていたら昨日見た映画「2012」を思い出した。その映像のために、省エネ対策か、空襲警報かと思うような薄暗がりのエントランスで、すでに脳内は束芋の毒に浸食され始めてしまう。

 作品数は多くはないが、横浜美術館の余裕のある空間を贅沢に使いまくって、個性的な映像ステージを組み立ててある。《ちぎれちぎれ》という作品の舞台はアーチ型のトンネルや鏡面を使って、空間の広がりを感じさせるものになっていて面白い。

 2006年3月から2007年1月まで朝日新聞に連載された、吉田修一氏の小説《悪人》の挿絵も長さ70mに渡って全部展示されている。「ヨロヨロン」の時はまだ連載の最中だったので、リアルタイムで描いたものだけ順番に展示していた。うちでは新聞を取ってないので、この変な挿絵を全部ナマで見られるのはありがたい。図録にも全部載っている。

 束芋サイン入り図録をゲット。サインには左足が書いてあった。これは《blow》という作品に出てくる、足から咲く花にちなんだもので、今日からこのサインになったんだと。レクチャーホールで15時から開催されたアーティストトークで、束芋さんがそう言っていた。作品制作の過程や、舞台作りのよもやま話などが聞けて面白かった。

 この展覧会は3月3日まで。その後、7月10日から大阪の国立国際美術館に巡回する。

 
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2012

2009-12-12 22:22:27 | 映画[な]
『2012』
 
 映画館に行く前に街角のチケット売り場で「2012」の前売りチケットを買ったら店員に「まだやってますか?」と聞かれた。店頭に並べておきながらなんちゅこと聞くねん(;´o`)

 映画館に着いたらやたら混雑していて「本日のONE PIECEは全て完売です」などと叫んでいる館内に並んでいたが、みんな別な映画を見に来たようで、お好みの座席を取ることができた。どうやらまだやっているようだ。

 「インデペンデンス・デイ」や「デイ・アフター・トゥモロー」、「紀元前1万年」などのローランド・エメリッヒ監督によるノストラダムスの大暴言の二の舞みたいな映画。「インデペンデンス・デイ」はアンチウイルスを入れてなかった宇宙人がコテンパンにやられる映画。「デイ・アフター・トゥモロー」は地球が凍ってしまって自由の女神が溺れる映画。今度は凍るだけじゃ許しくれない映画だけど、1999年7の月にも人類は滅亡しなかったので大丈夫だろうという趣旨の映画であるわけもなく、地球はえらいことになってゆく。

 地球温暖化が引き起こす「デイ・アフター・トゥモロー」の場合は、だから排ガスを規制しようとか教育的指導にもつながるが、太陽や天体のせいで世紀末が来るのでは人間側としてはどうしようもない。2012年ってことは、せっかく地デジ対応テレビにしても1年半しか役に立たないぞ・・・

 さあどうだ、大作だぞ!という臭いをぷんぷんさせた作りは毎度のことだが、こういうディザスタームービーはえらいことになってゆくシーンのVFXの出来具合を大画面で見るのが楽しみでもある。とはいえ、クルマや飛行機での脱出シーンは、映画ならではの危機一髪がハマりすぎて、半笑いしながら見てしまった。
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鎌倉紅葉

2009-12-06 23:03:20 | Weblog
 温かい晴天だったので、ちょこっと鎌倉に行ってきた。北鎌倉駅のすぐそばの円覚寺は紅葉真っ盛りで観光客で賑わっていた。異様に広い境内を徘徊していたら1時間かかった。


 またちょっと歩いて建長寺。円覚寺のあとでは狭く感じる境内。法堂の天井には小泉淳氏が2003年に描いた雲龍図があり、釈迦苦行像も公開されている。三門の上には五百羅漢が安置されているそうだが、非公開なので誰も見た人はいない。


 大通りに出たら円応寺というのがあったので入ってみた。狭いけれど堂内には運慶作の閻魔大王座像や、亡者が冥界で出会う十王が祀ってあり、彫刻館みたいな雰囲気。

 近くの信号を曲がって銭洗弁財天に向かうが、看板が少なくて、行きすぎて戻ったり、また行きすぎたりして海蔵寺に着いてしまった。広くないけれど予想外の紅葉が待っていた。


 ふたたび銭洗弁財天に向かう。途中、源氏山公園の化粧坂切り通しを登る。こりゃひでぇ。馬で越えるのも難儀そうな獣道、凍結したら登れない。


 ようやく到着。子供の頃、町内会の旅行で連れてきてもらって以来の訪問である。100円で蝋燭と線香を買ってザルを持って銭を洗いに行く。札を洗って線香の火で乾かしている人もいたが、今回は120円を洗浄した。120円といえば缶コーヒー1本の値段である。だからどーした。帰りはちゃんとした道から鎌倉駅に向かった。やっぱりこっちが正解かも。

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江戸東京たてもの園

2009-12-02 22:04:19 | 美術[あ]
「江戸東京たてもの園」

 前から知ってはいたが、武蔵小金井ということで、なかなか足を運べなかった。和様問わずさまざまな格式ある復元建造物が27棟建っている。千と千尋の神隠しの湯屋のモデルになった「子宝湯」や2.26事件で高橋是清が殺害された部屋、その他、レトロな雰囲気をぷんぷんさせた建物や、都電、ボンネットバスなどが公園のあちこちにあって面白い。江戸東京博物館の分館となっている。27棟とは別に、墓場の鬼太郎の家という情けないあばら家が建っているのも面白い。

「子宝湯」に向かう下町中通り


「八王子千人同心組頭の家」


水木さんが住んでいても違和感ないような「墓場の鬼太郎の家」

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