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アウトサイダー・アートの作家たち

2008-11-03 23:18:01 | 美術[あ]
「アウトサイダー・アートの作家たち」@世田谷美術館
  第2期収蔵品展 〈特別同時展示〉大地の歌を描く人々~ベルギー・クレアムの画家たち

 世田谷美術館でアウトサイダー・アートを収集しているだけあって、けっこう見ごたえのある量を展示している。1993年の「パラレル・ヴィジョン」は見てなかったので、新鮮な感じ。今春見た「アール・ブリュット/交差する魂」とはまた違ったアーティストの作品が並んでいた。中でも、オスヴァルト・チルトナー《お辞儀をする人たち》が印象的。幅2m、高さ4mほどもあるキャンバスに黒いフェルトペンで描かれた独特の人のかたち。《ピラミッドの下にいる人間たち》という小さな作品に登場しているのと同じ形の「人たち」の胴が4mの長さのラインで描かれて、ずっと高い所に同じ顔が並んでいる。説明するのも難しいや(;´o`) 説明してもなんのことやらわからないだろう。

「山口薫展 都市と田園のはざまで」@世田谷美術館

 企画展は山口薫展をやっていた。初期、戦中、戦後、後期と4章に分かれていて、初期の作品はなんかへたくそに見えたが、そのうちだんだん絵画っぽくなってきて、後期になるとなんだかわからない画風に変化している。気に入ったのは《母子》と《花子誕生》。農業を営んでいたということで、《母子》は牛の母子と人の母子が佇んでいる作品。人の母の背には、なんとなく背負われた赤子のようなシルエットが描かれている。《花子誕生》はようやく立ち上がったばかりというような子牛を母牛が横で労わっている場面。わかりやすい。自分の娘あや子も作品に登場させているが、結わえた髪を角が生えたように頭にふたつくっつけた不思議なシルエットでしか表現していない。

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1 コメント

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Unknown (Bessy)
2008-12-07 15:39:47
この本ご存知ですか。
http://books.yahoo.co.jp/book_detail/31929097
作者は正規の美術教育を受けているのでアウトサイダーではまったくないのですが、アウトサイダーアートを連想させます。病気の兄のことを描いていて、その兄との精神的な距離の近さがそのような連想をさせるのかもしれません。
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