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ざっきばやしはなあるき  

雑記林花或木 Since 2005-01-01 
美術とか映画とかなんとなくぶろぐ 

皇室の名宝展2期&異界の風景

2009-11-17 00:09:14 | 美術[か]
「皇室の名宝―日本美の華 2期:正倉院宝物と書・絵巻」 @東京国立博物館

 1期・2期セット券を買ってあったので行ってみた。若冲部屋みたいな萌え萌え作品がないので、空いているかと思ったら、普通に混雑していた。それでまた、毎度の事ながら、ちっこい品や、巻物などが最初の方に展示してあるので、幾重にも重なった後ろ頭でまことに見づらい。最初の方は大混雑、そのかわり、進むにつれて観客もバラけてくるので、後の方にある背の高い屏風などは比較的穏やかに見ることができた。

 何が書いてあるのかわけわからん書の中に、崇光天皇宸筆による「啄木調」というものがあった。琵琶の楽譜だそうで、何が書いてあるのかわからんのは同じだが、ちょっと記号的な風合いがあって、いかにも楽譜っぽくも見えて面白い。

 狩野常信筆「糸桜図屏風」がいちばん和んだ作品。御簾屏風といって、屏風の真ん中をくり抜いて、そこにすだれをはめ込んで桜の枝を描いている。桜はすだれを飛び越えて枠にも枝葉を伸ばしていた。

 とはいえ、なんか物足りない感じだったので、芸大にも行ってみた。


「異界の風景 東京藝大油学科の現在と美術資料」@東京藝術大学大学美術館

 「異界の風景」なんて美味しそうな文字を見るともう、魑魅魍魎妖怪変化が跳梁跋扈する異次元空間を思い描いてしまうが、まあ、そんなにマニアックな展示でもなかった。現職教員の作品と収蔵品から、おもに外界や心象にわたる風景をモチーフとする展示だそうだ。

 「アーティスト・ファイル2009」にも出ていた齋藤芽生の作品もあった。「花輪・習作」や「晒野団地」な作品、そして作家による解説文もあって、読んでるうちに異界に行きそうになった。

 ほかには、坂田哲也「Miss8の肖像」、絹谷幸ニ「うずもれしは砂の愛」なんかもよかった。そんな現職教員の作品に混じって、北斎、広重、高橋由一、浅井忠、藤島武二、佐伯祐三、長谷川潔、東山魁夷などの収蔵品も、さりげなく並んでいて、なにが異界なのかわからないが、それをいつでも最前列でゆったりのんびりと鑑賞できたので、思ったより楽しめたような気がすると感じたりなんかした雰囲気が醸し出されていた気分な状態をなんとなく持続しながら上野公園を歩いていると、動物園無料開放とか書いてあったので、ちょこっと入ってみたら大にぎわい。ベビーカー押してる人がやたら多かった。シロクマが大人気。そわそわしているプレーリードッグ君もかわいい。

 死んじゃったパンダの部屋にはパンダつながりでレッサーパンダがのそのそと歩きまわっていた。レッサーパンダのくせに贅沢なガラス張りの部屋である。野毛動物園の死んじゃったレッサーパンダは野ざらしだったのになぁ。

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