楽の志 ~らくのこころ~

湘南で木の家づくりをしている「楽居」の親方三浦がキャッチしたできごと、思い、喜び、悩みなどを、力を込めて投げかけます。

大工と設計のバランス

2012-11-30 17:30:47 | 楽居の日々
冬になると、ブログの書き出しがどうしても
寒いです・・・・から始めたくなってしまいます。

寒いです。こんな日は薪ストーブが恋しくなります。
薪ストーブをお使いの皆様はこの寒さを待っていたかのように
ストーブに火を入れているのではないでしょうか?

さて、楽居は大工が大半を占めている会社です。
営業職はおりません。
私も大工です。最近は、現場に入れる時間が少なくなってしまいましたが
現役です。大工なので、現場で作業をするのももちろん好きですが
新たなプランを考えることも好きです。 
どちらもワクワクします。

住まい手さんと、協力し合いカタチないものを形にしていくことは、本当に楽しいです。

ここだけの話、大工は設計士と仕事をするとき結構身構えてしまいます。
設計士の中には、大工のように木造のエキスパートがいたりします。そういう方との仕事は
とても勉強になり、楽しみながら仕事をすることができますが
困るのは、意匠設計の設計士です。木造にあまり携わったことがないのか
意匠を先行するあまりに、建物に無理がかかっていることに気が付かないのか
そういう方に限って工事が始まり、良くある事は施工図や展開図を書いていただいても
納まってないとか、そんなことがあると、現場にいる作り手は達は大変です。
挙句、イメージと違うから作りなおしてくれ。。
となったりする。

そんなときは、作りなおす予算など、誰もみてくれない。
指示された通りにつくっていても・・・・。
まるでつくった自分たちが悪いかのような扱いを受けたりする・・これを請け負けと建築業界では
いうのですがなんともかんとも。思う事はいろいろあるのですが、グチッぽくなるので・・・。

できる設計士は現場での判断が早い、住まい手さんに無理をかけないように、家にも無理をかけないように、作り手にも無理をかけないように。一緒に仕事をしていて気持ちが良く、またカッコイイとさえ思ってしまう。
できない設計士ほど、当たり前のように作り手に無理をかける。

・・・と数々の経験したので、設計士との仕事の依頼が来ると身構えてしまうんです。

そんなことを考える楽居は建築士事務所でもあります。
住まい手を想った最高のプランや、建築法規のエキスパートがいるわけです。
ここからが楽居の強みと考えているところですが、自社で設計をしているので
打ち合わせの段階から大工たちも住まい手さん達の想いをとても近くに感じることができている
そして、工事着工と同時に現場に指揮が移る、これも楽居ならではです。

通常大工も外注というのが今の世のかなの常識ですが、楽居は大工も自社大工
そのため大工と設計の連携がとてもうまくとれています。
そして、全員の思いが一緒である「いい家」をつくろう!!

楽居の大工はただつくるだけの大工ではない。設計と大工の連携がとれているため
デザインや表現したいイメージなどほぼ伝わっている。
今の時代、大工と設計のバランスがとても大事だと考えます。なぜなら家をつくるには
設計だけでは家はつくれないし、大工だけでも足りない部分があると考えるからです。
大工が設計士であるなら最高ですね!!

良く考えることなのですが、設計士よりも大工が多かった時代、大工の親方が
住まい手さんと打ち合わせをし、プランを考え家をつくっていました。現代の大工の大半は
悲しいことですが、つくるだけしかできない方が多くいます。本当に悲しいことです。
折角長い修行時代を過ごし身に付いた技術も、宝の持ち腐れになってしまいます。
建築法規がしっかりしている今の時代こそ、大工と設計士のバランスがとても大事なのではと考えます。

住まい手さんの想いを設計だけではなく、大工、作り手も住まい手さんの想いを受け止めれる環境の
作り家づくりをしていくことが、これからの家づくりのカタチなのではと考えます。
・・・・あくまでも作り手側の意見ですが。














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