雷神の街歩き

高電圧機器を点検しながら東京の街を歩いています。
雷神の見た街の片隅の電気設備を紹介するページです。

雷神、高圧キャビネットを考える

2015-03-13 13:12:59 | 日記
ビルに高圧の電気を供給する場合は、電力会社の地中配電線から「供給用配電箱(通称「高圧キャビネット」)」に接続します。
電力会社はここまで電気を送り込んでくれます。
高圧キャビネットは、ビル入り口など最も目立つ位置に取付けてあるのが一般的です。 これは工事および保守が容易な場所だからです。
金属製の頑丈な箱で、特殊な鍵がかかっています。
危険ですから、電気の専門家のみが操作することに決められています。

内部は次のいずれかの開閉器が収納されています。
比較的新しい設備には地絡保護装置付き「地中線用高圧交流負荷開閉器(UASまたはUGS)」があります。
一方のやや古い設備には磁器製の「ピラージスコン(PDS)」または「モールト゜ジスコン(MDS)」と言う開閉器があります。
どちらも電気を入れ切りする機能がありますが、後者(PDSとMDS)には事故時の自動遮断機能はありません。

ここは、需給地点の「責任分界点」と言われ、電力会社と自家用設備(建物側)の財産上と保安上の責任を区分する場所です(正確には自家用側開閉器の電源側端子部を分界点とする)。
したがって事故発生時には、開閉器より上の電源側は電力会社の責任となり、開閉器を含む下の負荷側が建物側・設置者の責任となります。

                
               地絡方向継電器付き「地中線用高圧交流負荷開閉器(UAS)」を収納したもの

               
               ピラージスコン(PDS)を収納したもの


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