「ガセビア」の沼にて

　フジTV系列「トリビアの泉」の１コーナーに、「ガセビアの沼」というコーナーがある。

　視聴者から送られてきたトリビアとは全く反対のガセネタである「ガセビア」を、二度と使われることのない様に、沈めてしまうのがこの「ガセビア」の沼である。

　ちなみに、歴代「ガセビア」を見ていると、確かに「あれっ？ガセだったの？！」と言う奴が幾つも出てきて、「知ったぶり」おやぢとしては、ちょっと心臓バクバクモノのコーナーなのだ。

　たとえば、これまで沈められた「ガセビア」の中には、こんなモノがある。

　・ニュース(NEWS)という単語はN(北)E(東)W(西)S(南)からきているというのはガセ
　・木の年輪で東西南北がわかるというのはガセ
　・舌の甘味や苦味を感じる場所はそれぞれ完全に分かれているというのはガセ
　・洗面所の栓を抜くと出来る渦は北半球では左回りで南半球では右回りというのはガセ
　・理髪店のサインポールは赤が動脈青が静脈を表しているというのはガセ
　　　　　etc.　（のんき～どっとねっと：ガセビアの沼データベース　参照）

　ちょっと、どきっとした人、います？

　ちなみに、このコーナーは、名目である「ガセビア」の撲滅のためではなく、毎回、「ガセビア」紹介後に、女優　緒川たまきが「ウソつき」というシーンがあり、この一言を言わせるためだけに存在するコーナーだ、という噂もあるが、それはさておき。

　
　ブログに記事を書こうとする時に、念のため、確かめる事がある。
　私の場合、うろ覚えで突っ走って、後でコメントで指摘される事の方が多いのだが、たまに、先にググったりする。

　そういう時に限って、「ガセビア」ではないが、自分が間違って覚えていた事に気付く事が多い。

　今日も、そんなお話。
　１０月１０日は、旧体育の日。
　今年は体育の日が「古巣」にかえった訳だが、もともとは「東京オリンピック」開会日を記念して作られた祝日である。
　ここまでは、おっけー。

　で、その何故「１０月１０日」を、東京オリンピックの「開会日」にしたのかという説明で登場するのが「特異日」というキーワードである。
　正確には、「気象特異日（Singularity）」という様で、「一年のうちでもある特定の日に、その前後と比べて、偶然とは思えないほど多く、ある気象現象が現れる日のこと」を言うのだそうだが、この１０月１０日は「晴れの特異日」だったので、「開会日」に選定された、という話を聞いた覚えがあった。

　折しも、関東の１０月１０日は「体育の日」どころではない秋雨の一日。
　これはひとつ、「晴れの特異日」をネタにしようと、勢いググってみたのだが・・・。

　結果、「１０月１０日が、晴れの特異日」となっている資料が何もない。
　それどころか、秋の日照時間の長い特異日としては、10月14日と11月3日になっているではないか。
　この「湘南お天気相談所」というサイトでは、ご丁寧にデータから検証までしてくれている。

　正直、「がーん！」である。
　「ネタ一つ、返せぇ！」である。（ま、落ちまでは考えていなかったのだけれど。^^;）

　まあ、だからと言って、生活に支障を来すほどの話ではないが、それでも長年信じていた事が「ガセ」だと解るのは、ちょっとショックである。
　あまりにショックだったので、某所にてネットの友が、同じような事を書いていたので愚痴ってきた。

　この様に、意外なところに「ガセビア」は、落ちているのである。
「知ったか」系で記事を書かれる皆さん。
　どうか、「ガセビア」には、ご注意を。

【補足】
　ちなみ、１０月１０日を開会日にした訳には、気象は無関係ではなく、スポーツに適した温度、湿度になる日で、秋雨前線の活動が収まっている日、と言うことで選定したらしいです。
　ご参考まで。