この数日、身内の引越し手伝いでバタバタしていたのだが、月曜に荷物の大まかな開封を終えて、広げたダンボールの上で一休みしていたときにふと思い出した話。
時期的にはもうちょいと先になるのだが、高校のころ、夏休みになると、私の所属していた「地学部」の部室にはダンボールが溢れていた。
そう、秋になれば、文科系のクラブの唯一の発表の場である文化祭がある。
何を発表するのかといえば、毎日の地道 . . . 本文を読む
それにしても、「タモリ倶楽部」って、どうしてこんなに「その筋」の人以外にはスカみたいな企画を放送できるのだろう。
まあ、例によって、私は「その筋」の方に近かったと実感したのですが。^^;
今日の放送は、「工業地帯」の魅力であった。
そう、夜の工業地帯を見るたびに、私は、そのことを思い出す。
初めて、一昼夜の船旅を経験したのは、二十歳の夏。
大阪に向かうフェリーだった。
男二 . . . 本文を読む
「俺は、最低な奴や!」
流れ落ちる涙を拭おうともせず、Yは言った。
高校を卒業して、2週間ほど経った日の夜中。
国立大の合格発表がある前日の事である。
場所は、山奥の小さな町立公園。
何も無い公園なのだが、小さな鍾乳洞とカルスト地形が一部露出しているので、我が母校の地学部が、例年、定期調査をしている場所。
その定期調査にOBとして立ち会う、という事を口実に、男4人が集まっていた . . . 本文を読む
水曜に風邪で倒れたのだが、金曜にどうしても代わりがいない用事があったので、無理矢理、薬と気力で復帰したのだが、金曜の用事が済んだら気力がすっと抜けてしまい、以降、あまり芳しくない。
それでも、金曜の夜に飲みに行ってしまったのは、久しぶりに神戸時代の仲間にあったからである。
神戸にいた頃、まだ、ぺーぺーだった僕たちは、殆どの上司が親会社からの出向者で、親会社ばかりを見て仕事している事に対 . . . 本文を読む
ドーン・・・
ドーン・・・
真っ暗な画面に、何か重々しい音が響いてくる。
なんだろう?
何かがぶつかっているのか?
いや・・・それとも・・・この規則正しい間は・・・足音?
と、不意に聞いたことのない咆吼がこだまする!
それと同時に、真っ暗なスクリーンに大きな文字が映し出される。
「ゴジラ」と。
そして、伝説が始まった・・・。
正直に言えば、世代的にはこの「ゴジラ」をはじめと . . . 本文を読む
ふいに夜中に目が覚める。
6歳ぐらいの頃のことである。
普段は、そんな時間に目を覚ますことはない。
天井の蛍光灯のナツメ球が灯っているので、部屋の中はオレンジ色にぼんやりと明るい。
隣には、両親と弟が寝ている。
布団が重い。
頭の下から、やや、ゴムの匂いがする。
そこに、タオルでくるまれて氷枕が置いてあるから。
昼間のことを思い出す。
熱が高くて、ぼんやりとしていた。
. . . 本文を読む
富士重工業製 スバル360
空冷2サイクル 356cc 16ps/4500rpm
最高時速 85km/h 4人乗り
物心付いたとき、この「すばる」がすでに我が家の一員だった。
しかも、昔のアルバムや数少ない8ミリフィルムを見るに、殆ど物のない家だったにもかかわらず、中古にしても「自動車」があったと言うことは、そうとうこれにつぎ込んでいたのだと思う。
実際、何かというと、ド . . . 本文を読む
もうそんな季節だなぁ、と思っていたが、やはり今週末は、大学入試センター試験だ。
今週辺り、現役高校三年生も浪人諸氏も最後の追い込みでがんばっていることだろう。
この時点で、奇跡的に伸びる、と言う可能性は低いだろうが、それでも、まだまだ、拾える問題があるのがセンター試験である。
是非、がんばって欲しい。
私の時は、センター試験の前身、共通一次試験だったのだが、やっぱり私も、せっぱ詰ま . . . 本文を読む
野暮用が出来て、取って付けるに足る口実もあったので、会社を休んだ。
で、ちゃっちゃと用事を片付けて出かけたのは、神田神保町。
ぶらぶらと見て回るうちに、サブカル専門の古書店のあるコーナーに目がとまる。
「ポパイ」である。
流石に専門店だけあって、創刊号からずらりと揃っている。
創刊号や節目の号は、結構びっくりする値段が付いているが、それ以外は500円~1000円程度の値段で売られてい . . . 本文を読む
何年か前の話。
お昼のチャイムが鳴って、さて、何を食いに行くかなと、いそいそと席を立ったところに常務がやってきた。
最近、この常務と仕事のことで、丁々発止のやりとりをしていたので、私はまた、何かケチを付けられるのでは、と身構えた。
ちきしょー、役員だからいつでも好きなときに飯が食えると思って、一会社員の昼食時間を奪おうなんざ、ふてい野郎だ!と、勝手に盛り上がっていたのだが . . . 本文を読む
会社で、古い資料を整理していたら、1枚の写真が出てきた。
「社員旅行」
うちの会社では、廃れて10年くらい経っている。
まあ、基本的に、ウザイ上司や隣の部の小うるさい課長と行く訳なので、毎度、あまり乗り気ではないのだが、当時は参加が「半強制」であったこともあり、生まれついてのお気楽性分、出かけてしまえば目一杯楽む様にしていた。
立ち寄る先はこまめに調べ、自ら解説を買って出た。(主に女 . . . 本文を読む
裏道、抜け道、回り道。
小学校に歩いて通学するようになって以来、そういう道が大好きである。
怪しげな道を歩いて家に帰り、蜘蛛の巣まみれだったり、埃まみれだったり、ひっつき坊(エノコロ草の種などくっついてしまう奴ね)だらけだったりして、ばあちゃんに叱られたものだ。
三つ子の魂何とやら、で、これが車の免許を取っても変わらない。
当時、平日は親が使わないのを良いことに乗り回していた自動車は . . . 本文を読む
日テレ系で、「行列の出来る法律相談所」という番組がある。
まあ、コレを見ていると、所謂「民事」のトラブルには、全くの「白」とか「黒」とかは無いのだなぁ、とつくづく思うのであるが、今日のネタで、
「レストランの店員に、食事の雰囲気を台無しにされたら、料金は払わなくて良いか?」
というものだった。
なにげにそれを見ていて、ああ、これって、そのままの経験があった、と思い出した話がある。
. . . 本文を読む