ぽせいどんの今日の一枚 +

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覚醒 (10/9 木)

2014-10-22 04:03:43 | Weblog

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意識が戻ったのは夕方だった。
病室はナースステーションに最も近い部屋だった。
意識は回復したが身動きができない。
口を酸素マスクが覆っていた。(数時間後には取り外された)
傷はさほどの痛みは無い。
しかし、両の腕は重しを載せられている ようだ。
ふくらはぎにはエアーを利用した足揉み機 が装着されているようだ。
足裏揉み機 も併用してくれるともっと嬉しいのだが。

 

窓の外が暗くなった。 

 

「今夜の担当の****です。」
マスクをした看護師(女性)が覗き込みながら言った。
名前は憶えていなかったが目元に記憶が...。
「初日に担当になった方かな?」
「そうです。マスクを顎までずらして顔を見せながら答えた。
けっこうタイプかもしれない。

左上には点滴の管が...。
右腕には管こそ繋がっていないがもう一本の針が。
そして尿道カテーテルが...。
他にもあるのかもしれないが身動き出来なく視界に制限があるので確かめようがない。

「何時ですか?」
「10時になります。」
「まだそんな時間ですか。朝はまだ遠いですね」
足の指先はどうにか動かせるようになった。
しかし、両の腕があいかわらず重い。 特に右腕が。
「すみません右腕どうなってますか?」
「...?」
「重りが載っているのか固定されているのかまったく動かない。」 
看護師が腕を持ち上げてくれて視界の範囲に。
点滴用の針以外は何も着いていない。
...麻酔の所為か。
「私の手を力いっぱい握ってください。」
右手に力をこめた(つもりだったが...)。
次に左手も同様に力をこめた。
ゴム手袋越しというのが少々残念ではあった。
 

麻酔が醒めてくると徐々にいろいろな感覚が戻ってきた。
寝たきりなので腰痛。
「寝返りをしても いいですか?」
「頭さえ上げなければ。」
寝返りを打つと警報音が...。
どうやら脹脛にエアを送っているパイプが折れ曲がると鳴るようだ。
(朝まで数回の警報音を発することとなった)

口中が以上に乾燥している。味蕾まで乾燥しているようだ。
スキューバーダイビングの乾燥した高圧空気を吸っているようだ。
「うがいをしたい。」と言うと吸呑と小型の膿盆が運ばれてきた。
「飲まないで下さいね。」
うなずいて一口水を含む。口中のすみずみまで行き渡らせて膿盆に吐き出した。
これも朝まで何度となく世話になった。
もっとも窓の外が白み始めた頃は腕の感覚も戻ってきたので一人で嗽をしていたが。 


 

 

 


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