このワンちゃんが私が勝手に名付けた「ボランティア犬・ラッキー」。ぽぽろから歩いて4~5分の路地裏の家・Tさんちの犬です。
私がここを訪れるのはこの日が3回目です。ヤングのバイト諸君はいつの間にかこの家のある路地裏通りを「犬通り」と呼んでいるのです。決まってFuくんが誘いかける散歩コースで、土曜日などは朝から行きたくてそわそわして飛び出すこともあり、ここまでマラソンとなるのです。私も話題の人と犬に会ってみたくてMaちゃんも誘って(実はFuくんが誘った)一度目は3人で出かけました。
マンツーマンはもったいないし、特定のスタッフを独占するのはよくないし、当たり前ですが複数の子どもと行けば数倍楽しいんじゃないかと言うことが益々分かってきました。
初回はとにかくとにかくついていくので必死です。
「犬通り」に入ると説明しながら“ピンメ`ン”とやるのであわててしまいました。いくら優しいおじさんでも「親しき仲にも礼儀あり」です。しかし、礼儀も何もあったものではありません。名刺を渡してのあいさつもそこそこにラッキーとご対面、抱っこ、果ては“勝手知ったる台所”ならぬ玄関よろしく散歩ヒモを持って外へ。ラッキーもいい迷惑です。
するとMaちゃんまでが隣の玄関のベルをピンメ`ンとやります。オイオイ君もかよ!止める暇もありません。しばらくするとおじいさんが介護用の移動椅子を持ち出して、よっこらしょっと座ってうまそうにタバコをくゆらせ始め「ええよええよ」てな調子で見守っておられます。
二度目の時はそのまた隣の家もピンメ`ン。恐縮して頭の下げどおしです。「ええよええよ」とおばあちゃんが犬を触らせてくれました。
こんな調子ですっかり犬通りの常連客となっている様子に驚いてしまいました。
MaちゃんはFuくんのように犬と友だちになりたくてしようがない様子。しかし、犬が近くに来るとバイバイ、シッシをしながら離れます。おっちゃんもよく知っていて、「この子は恐がりやねん。大丈夫やでぇ~。」と言ってくださるのですが…。私は別に犬が嫌いではありませんが、Fuくんに華を持たせるために「おっちゃんはなぁ、犬に手を噛まれたことがあってなぁ、イヌ苦手やねん。」と言っています。実際、大きいイヌはダメです。この日も散歩中の犬さんたちに次々と寄っていき気軽に「触ってもいいですか?」と言い終わらないうちに抱きつくFuクンにヒヤヒヤもんです。6匹ぐらいはしごをしました。
この家の犬もトモダチのようです。ラッキーと分かれてもまっすぐには帰れませんし、帰してはくれません。散歩について行ったスタッフみんなが困る局面です。とにかく記念撮影です。Maちゃんは絶対に隣には座りません。いつかは手で背中程度は触れるようになればいいですよね。
2回目にFuくんと出かけたときにはこの犬さんは中に引っ込んでいました。ピンャ唐キる前にすかさずFuくんに「犬さんなぁ、インフルエンザでお休みしていますと書いてあるわ」と告げると「病院に行ってんのか?」と聞いてきたので「そうやなぁ」と答えるとあっさり引き上げました。
この日はラッキーの家にも朝から出かけたがりましたが、「あのなぁ、おっちゃんは朝はまだ寝てんねんで」と言うと午前中は我慢して工作に熱中していました。おっちゃんも午後にたずねたときは口裏を合わせて「寝てたんやで。今度の土曜日は朝のうちは小学校に行ってておらんからなぁ」と言ってくれました。おっちゃんの言葉や犬の事情ならちゃんと受け止めて我慢できるFuくんです。この関わる力と我慢して折り合う力が大切なんですよね。
3回目もMaちゃんと一緒。FuくんはちゃんとMaちゃんのことを気遣いながら散歩するので、一緒に行ったTさんも「2人で行ったのはよかったですね」と反省会で述べておられました。私もそう思います。それにしても、このMaちゃんの後ろ姿は彼の思いをいっぱい語っていますね。
しかし、ラッキーも「ボランティア活動」とは言え子どもたちに付き合うのも大変。Fuくんは気持ちが焦って先へ先へと引っ張るのでかわいそうです。こんな風にして犬の気持ちも受け止めて、犬さんと折り合いをつけながら散歩できるようになれば言うことはありません。彼は最高の「べんきょう」をさせてもらっているのです。
そして、先週の土曜日。午後は公園遊びですが、私は子どもたちに「Fuくんと一緒に犬のラッキーの所に行きたい人?」と尋ねました。するとYoくんやMoちゃん。Koちゃんが手を挙げました。
Fuくんの気持ちはもう絶頂ですが、それ故にお弁当の席に着けないし、食がなかなかはかどりません。
かろうじて食べ終わっておっちゃんと一緒に公園までラッキーを連れてきて「ホレッ!ホレッ!抱っこ!」と言っては関心のない子らにまで抱かせようとしていました。(前回は公園で遊ぶ小学生の女の子たち6~7に対して「ホレッ!」と次々に抱かせて舞い上がっていました。)
かくして、砂場はぽぽろの子どもたちに代わる代わる抱っこされたり、つねられたり、なでなでされたりするラッキーのボランティア活動の場となりました。(写真をいっぱいとっていた人がいたのでまたアップするかもしれません。)
ラッキーとTさん、本当にありがとうございました。
今度、Fuくんはじめ子どもたちがおっちゃんにお手紙や絵でも描いてくれないかなって期待しています。
丁度その頃、信州から『山登りねこミケ』を描いた友人からお便りが届きました。ミケは昨年末にガンで亡くなりました。
代わりに近所の方から彼ら家族の仲間入りをした「ふく」と「のん」。「近くならついてくるのです。二代目山登りねこになれるかな?なんて思っています。二匹もいると、話題が多くなり、夫婦の会話が弾みます。」との便りがあったばかりですが、この日はリードなしで穂高川河原の散歩と砂浴びを楽しんだとか。彼の夢、実現するような気がします。
いいなぁ~。猫になってみたい…。
私がここを訪れるのはこの日が3回目です。ヤングのバイト諸君はいつの間にかこの家のある路地裏通りを「犬通り」と呼んでいるのです。決まってFuくんが誘いかける散歩コースで、土曜日などは朝から行きたくてそわそわして飛び出すこともあり、ここまでマラソンとなるのです。私も話題の人と犬に会ってみたくてMaちゃんも誘って(実はFuくんが誘った)一度目は3人で出かけました。
マンツーマンはもったいないし、特定のスタッフを独占するのはよくないし、当たり前ですが複数の子どもと行けば数倍楽しいんじゃないかと言うことが益々分かってきました。
初回はとにかくとにかくついていくので必死です。
「犬通り」に入ると説明しながら“ピンメ`ン”とやるのであわててしまいました。いくら優しいおじさんでも「親しき仲にも礼儀あり」です。しかし、礼儀も何もあったものではありません。名刺を渡してのあいさつもそこそこにラッキーとご対面、抱っこ、果ては“勝手知ったる台所”ならぬ玄関よろしく散歩ヒモを持って外へ。ラッキーもいい迷惑です。
するとMaちゃんまでが隣の玄関のベルをピンメ`ンとやります。オイオイ君もかよ!止める暇もありません。しばらくするとおじいさんが介護用の移動椅子を持ち出して、よっこらしょっと座ってうまそうにタバコをくゆらせ始め「ええよええよ」てな調子で見守っておられます。
二度目の時はそのまた隣の家もピンメ`ン。恐縮して頭の下げどおしです。「ええよええよ」とおばあちゃんが犬を触らせてくれました。
こんな調子ですっかり犬通りの常連客となっている様子に驚いてしまいました。
MaちゃんはFuくんのように犬と友だちになりたくてしようがない様子。しかし、犬が近くに来るとバイバイ、シッシをしながら離れます。おっちゃんもよく知っていて、「この子は恐がりやねん。大丈夫やでぇ~。」と言ってくださるのですが…。私は別に犬が嫌いではありませんが、Fuくんに華を持たせるために「おっちゃんはなぁ、犬に手を噛まれたことがあってなぁ、イヌ苦手やねん。」と言っています。実際、大きいイヌはダメです。この日も散歩中の犬さんたちに次々と寄っていき気軽に「触ってもいいですか?」と言い終わらないうちに抱きつくFuクンにヒヤヒヤもんです。6匹ぐらいはしごをしました。
この家の犬もトモダチのようです。ラッキーと分かれてもまっすぐには帰れませんし、帰してはくれません。散歩について行ったスタッフみんなが困る局面です。とにかく記念撮影です。Maちゃんは絶対に隣には座りません。いつかは手で背中程度は触れるようになればいいですよね。
2回目にFuくんと出かけたときにはこの犬さんは中に引っ込んでいました。ピンャ唐キる前にすかさずFuくんに「犬さんなぁ、インフルエンザでお休みしていますと書いてあるわ」と告げると「病院に行ってんのか?」と聞いてきたので「そうやなぁ」と答えるとあっさり引き上げました。
この日はラッキーの家にも朝から出かけたがりましたが、「あのなぁ、おっちゃんは朝はまだ寝てんねんで」と言うと午前中は我慢して工作に熱中していました。おっちゃんも午後にたずねたときは口裏を合わせて「寝てたんやで。今度の土曜日は朝のうちは小学校に行ってておらんからなぁ」と言ってくれました。おっちゃんの言葉や犬の事情ならちゃんと受け止めて我慢できるFuくんです。この関わる力と我慢して折り合う力が大切なんですよね。
3回目もMaちゃんと一緒。FuくんはちゃんとMaちゃんのことを気遣いながら散歩するので、一緒に行ったTさんも「2人で行ったのはよかったですね」と反省会で述べておられました。私もそう思います。それにしても、このMaちゃんの後ろ姿は彼の思いをいっぱい語っていますね。
しかし、ラッキーも「ボランティア活動」とは言え子どもたちに付き合うのも大変。Fuくんは気持ちが焦って先へ先へと引っ張るのでかわいそうです。こんな風にして犬の気持ちも受け止めて、犬さんと折り合いをつけながら散歩できるようになれば言うことはありません。彼は最高の「べんきょう」をさせてもらっているのです。
そして、先週の土曜日。午後は公園遊びですが、私は子どもたちに「Fuくんと一緒に犬のラッキーの所に行きたい人?」と尋ねました。するとYoくんやMoちゃん。Koちゃんが手を挙げました。
Fuくんの気持ちはもう絶頂ですが、それ故にお弁当の席に着けないし、食がなかなかはかどりません。
かろうじて食べ終わっておっちゃんと一緒に公園までラッキーを連れてきて「ホレッ!ホレッ!抱っこ!」と言っては関心のない子らにまで抱かせようとしていました。(前回は公園で遊ぶ小学生の女の子たち6~7に対して「ホレッ!」と次々に抱かせて舞い上がっていました。)
かくして、砂場はぽぽろの子どもたちに代わる代わる抱っこされたり、つねられたり、なでなでされたりするラッキーのボランティア活動の場となりました。(写真をいっぱいとっていた人がいたのでまたアップするかもしれません。)
ラッキーとTさん、本当にありがとうございました。
今度、Fuくんはじめ子どもたちがおっちゃんにお手紙や絵でも描いてくれないかなって期待しています。
丁度その頃、信州から『山登りねこミケ』を描いた友人からお便りが届きました。ミケは昨年末にガンで亡くなりました。
代わりに近所の方から彼ら家族の仲間入りをした「ふく」と「のん」。「近くならついてくるのです。二代目山登りねこになれるかな?なんて思っています。二匹もいると、話題が多くなり、夫婦の会話が弾みます。」との便りがあったばかりですが、この日はリードなしで穂高川河原の散歩と砂浴びを楽しんだとか。彼の夢、実現するような気がします。
いいなぁ~。猫になってみたい…。