昨日は、可憐なチャン・ツィイーの「SAYURI」の後に、女マッチョ・ヒラリー・スワンクの「ミリオンダラー・ベイビー」を観ました・・・。
(この後、ネタバレがあるので、ご注意してくださいませ・・m(__)m)
「ミリオンダラー・ベイビー」は、主人公に感情移入して映画を観るタイプの私にはほんと辛い映画だったなぁ。。
もともとクリント・イーストウッドのことがあまり好きじゃなかった私だけど、「ミリオンダラー~」のレビューを書くととことん監督のイーストウッドへの罵詈雑言になりそうな感じ
ちなみに、うちの母は、この映画がすごく気に入ったようで、去年の9月あたりに実家に帰った時に、「ミリオンダラー~」の素晴らしさを熱弁してました・・・。私は観ていなかったので母の言ってることがチンプンカンプンだったけど・・・。
あまりにも観た後にしこりが残ったので、今朝電話して聞いてみました。
「どう思ったの?」って。
そしたら、うちの母の職業だった看護師視点という部分が大きかったみたいで、開口一番に「あの映画の一番のメッセージは尊厳死についてでしょ?」と言っていました。
「じゃあ、死に至る直接的な原因になったあの卑怯な対戦相手のことはどう思うの?私は今まで勝ち続けてきて、ああいう卑怯な手で・・・というのが本当に辛かったわよ。」と言ったら「私も辛かったわよ。でも、そんなことは現実によくあることよ。」と言われてしまい、またギャフン!となった・・・。えーっ!?そんなこと、本当に現実に起こるのかなぁ?と思ったけど、あぁ、うちの母は医療の場にたずさわってたからなのかなぁ。。。と考え直す・・・。
私は“女ロッキー”であるヒラリー・スワンクに感情移入していたのだから、ムキー!とちゃぶ台ひっくり返し状態になった。(家に帰って来た後に・・・。途中まで、あの映画の意味を努力して解釈しようと思いましたが・・・。時間差で怒りが襲ってくることが多いニブちんな私です・・汗)
そんな私には、ヒラリー・スワンクのデビュー作である“空手キッド”の方がお似合いなのかもしれない。
それと、トレーシー・ローズの地獄の女スーパーコップにもフェアリーテイルを感じるな・・・(^_^;)
あぁ。。。ヒラリー・スワンクの映画には、2回も私の中のフェアリーテイルを打ち壊されてしまった・・(T_T)
一度目は「ボーイズ・ドント・クライ」。
ヒラリーの演技とメソッド(役作り。役によって体重を増やしたり、減らしたり、毛を抜いたり、歯を抜いたり・・・いろいろ。姫川亜弓が、王子と乞食の役作りで街頭にホームレスのカッコで座ってたのもこれかな・・。ヒラリー・スワンクのメソッドは、「ミリオンダラー~」=9kgの筋肉を付ける。「ボーイズ・ドント~」=男性になりきる。)が素晴らしければ素晴らしいほど、その後のヒラリー演じる主人公の理想の打ち壊され方が私を打ちのめす・・・。
うちのダンナさんは、ミリオンダラーのヒラリー演じるマギーの生き方がサムライ的だと言っていたけど、そこで私は黙ってしまった・・・。サムライのように、滅びの美学というものがあるならいいや・・・。私は納得するよ。それなら、哀しいけど、この映画はとてもいい映画だね。
ちなみに、あのショッキングなヒール(悪役)による反則技は、私はアメリカが受けた2001年9月11日のテロのことを表しているんだと感じました。(あの、憎々しい敵役“青い熊”は、アメリカの以前の敵であった東ベルリン出身のボクサーだし・・・。)そして、齢75歳のアメリカの老兵であるイーストウッドは、敵に対して復讐せずに、己の運命を受け入れ、怒りを押し殺し、美学に生きることを主人公に表現させた・・・。それがあの出来事で心の傷を受けたアメリカ国民に対してのメッセージだった・・・、なんていうのは深読みしすぎですかねぇ?
この作品は、観た後、どうにもこうにも心が揺れてしまい、しかも怒り(・・・などの複雑な感情)の矛先の向け場所が無く、涙も一滴も出なかった。(マギーが残された力で何度も何度も舌を噛み切ろうとするシーンには本当に心が打たれたけど。。。そこで終わっててくれたら、ミシマイズム的なカタルシスで私はこの映画が大好きな映画になったのかな?やっぱり私って脳みそが筋肉で出来てっぽいところあるよなぁ。。。運動音痴だけど・汗)
同じ救いようの無い悲劇だったら、私はラース・フォン・トリアーの「ダンサー・イン・ザ・ダーク」の方が好きです。
だって、私は映画を観て、思う存分泣きたいんだもん。。(T_T)
おバカでごめんなさい・・・m(__)m
なんか、心が揺れてるまま書いたので、きわめて私的なつぶやきのような文になってしまいました。。。
私が昔書いた詩も思い出したので、貼付けさせてください。
ルドルフ・ヴァレンチノ
フリーダ・カーロ
今から恵比寿に行って、また映画を観てきます~!
(ダンナさんが、用事で先に行ってる間に書いちまいました。。。どうにも黙ってられなくてんぎゃ~!行く前に洗濯物干さなきゃ~!)
P.S.「ミリオンダラー~」に関しては、違う側面からも、いろいろ思うところがあるので、また他の記事にするかもしれません。
(この後、ネタバレがあるので、ご注意してくださいませ・・m(__)m)
「ミリオンダラー・ベイビー」は、主人公に感情移入して映画を観るタイプの私にはほんと辛い映画だったなぁ。。
もともとクリント・イーストウッドのことがあまり好きじゃなかった私だけど、「ミリオンダラー~」のレビューを書くととことん監督のイーストウッドへの罵詈雑言になりそうな感じ
ちなみに、うちの母は、この映画がすごく気に入ったようで、去年の9月あたりに実家に帰った時に、「ミリオンダラー~」の素晴らしさを熱弁してました・・・。私は観ていなかったので母の言ってることがチンプンカンプンだったけど・・・。
あまりにも観た後にしこりが残ったので、今朝電話して聞いてみました。
「どう思ったの?」って。
そしたら、うちの母の職業だった看護師視点という部分が大きかったみたいで、開口一番に「あの映画の一番のメッセージは尊厳死についてでしょ?」と言っていました。
「じゃあ、死に至る直接的な原因になったあの卑怯な対戦相手のことはどう思うの?私は今まで勝ち続けてきて、ああいう卑怯な手で・・・というのが本当に辛かったわよ。」と言ったら「私も辛かったわよ。でも、そんなことは現実によくあることよ。」と言われてしまい、またギャフン!となった・・・。えーっ!?そんなこと、本当に現実に起こるのかなぁ?と思ったけど、あぁ、うちの母は医療の場にたずさわってたからなのかなぁ。。。と考え直す・・・。
私は“女ロッキー”であるヒラリー・スワンクに感情移入していたのだから、ムキー!とちゃぶ台ひっくり返し状態になった。(家に帰って来た後に・・・。途中まで、あの映画の意味を努力して解釈しようと思いましたが・・・。時間差で怒りが襲ってくることが多いニブちんな私です・・汗)
そんな私には、ヒラリー・スワンクのデビュー作である“空手キッド”の方がお似合いなのかもしれない。
それと、トレーシー・ローズの地獄の女スーパーコップにもフェアリーテイルを感じるな・・・(^_^;)
あぁ。。。ヒラリー・スワンクの映画には、2回も私の中のフェアリーテイルを打ち壊されてしまった・・(T_T)
一度目は「ボーイズ・ドント・クライ」。
ヒラリーの演技とメソッド(役作り。役によって体重を増やしたり、減らしたり、毛を抜いたり、歯を抜いたり・・・いろいろ。姫川亜弓が、王子と乞食の役作りで街頭にホームレスのカッコで座ってたのもこれかな・・。ヒラリー・スワンクのメソッドは、「ミリオンダラー~」=9kgの筋肉を付ける。「ボーイズ・ドント~」=男性になりきる。)が素晴らしければ素晴らしいほど、その後のヒラリー演じる主人公の理想の打ち壊され方が私を打ちのめす・・・。
うちのダンナさんは、ミリオンダラーのヒラリー演じるマギーの生き方がサムライ的だと言っていたけど、そこで私は黙ってしまった・・・。サムライのように、滅びの美学というものがあるならいいや・・・。私は納得するよ。それなら、哀しいけど、この映画はとてもいい映画だね。
ちなみに、あのショッキングなヒール(悪役)による反則技は、私はアメリカが受けた2001年9月11日のテロのことを表しているんだと感じました。(あの、憎々しい敵役“青い熊”は、アメリカの以前の敵であった東ベルリン出身のボクサーだし・・・。)そして、齢75歳のアメリカの老兵であるイーストウッドは、敵に対して復讐せずに、己の運命を受け入れ、怒りを押し殺し、美学に生きることを主人公に表現させた・・・。それがあの出来事で心の傷を受けたアメリカ国民に対してのメッセージだった・・・、なんていうのは深読みしすぎですかねぇ?
この作品は、観た後、どうにもこうにも心が揺れてしまい、しかも怒り(・・・などの複雑な感情)の矛先の向け場所が無く、涙も一滴も出なかった。(マギーが残された力で何度も何度も舌を噛み切ろうとするシーンには本当に心が打たれたけど。。。そこで終わっててくれたら、ミシマイズム的なカタルシスで私はこの映画が大好きな映画になったのかな?やっぱり私って脳みそが筋肉で出来てっぽいところあるよなぁ。。。運動音痴だけど・汗)
同じ救いようの無い悲劇だったら、私はラース・フォン・トリアーの「ダンサー・イン・ザ・ダーク」の方が好きです。
だって、私は映画を観て、思う存分泣きたいんだもん。。(T_T)
おバカでごめんなさい・・・m(__)m
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なんか、心が揺れてるまま書いたので、きわめて私的なつぶやきのような文になってしまいました。。。
私が昔書いた詩も思い出したので、貼付けさせてください。
ルドルフ・ヴァレンチノ
フリーダ・カーロ
今から恵比寿に行って、また映画を観てきます~!
(ダンナさんが、用事で先に行ってる間に書いちまいました。。。どうにも黙ってられなくてんぎゃ~!行く前に洗濯物干さなきゃ~!)
P.S.「ミリオンダラー~」に関しては、違う側面からも、いろいろ思うところがあるので、また他の記事にするかもしれません。
私のブログにコメント下さいまして、ありがとうございます!
ブルーさまのコメント、何度も読み返すうちに泣けてきてしまいました・・
>私には打ちのめされ寝たきりになったことより、何より愛したボクシングで輝いた時間を彼女は選ぶと思うし、死んでいくこと死なせることの辛さより、死を託せる人その責任を負う人の絆、喜びも悲しみも一心同体に分かち合える、誰よりも理解仕合える唯一の人に出会えた二人は幸せだな、と思ったのでした。だから彼女は満ちて死んでいった。信じていた彼からの愛を確認できたから。
物語を思い出して、反芻してみたのですが、そうなんですよね・・・。
この後劇場でみたブライアン・ジョーンズの映画のテーマもある意味ではミリオンダラー~と通ずるところがあるんです・・・。
ブルーさまの言われる、「打ちのめされ寝たきりになったことより、何より愛したボクシングで輝いた時間を彼女は選ぶと思うし、」というところがそうだったのですが・・・。マギーの家族を見ていても、日常生活や貧困や満たされない暮らしがどれだけ人の心を挫折させるか、というのが伝わってきました・・・。ブライアン~では主人公は“唯一の人”を己の惰性のせいで失いましたが・・・。
もう一度、ミリオンダラー~観てみようかな・・と思います・・。
次こそはブルーさまやmoondramsさまやギタバさまのような深い見方が出来るような気がします・・
ほんと、青い熊による一撃がショック過ぎてしまい、冷静さを失いました・・
でも皆さまのお力により、ミリオンダラー~という映画の像がだんだん浮かび上がってきて、皆さまの言葉でミリオンダラー~のメッセージが私の中に染み込んできました・・!
感謝しております・・m(__)m
>私にはこの作品のテーマは、二人の築き上げた絆、時間、世界だと思ったのです。
目からウロコが落ちてしまったのですが・・
これを理解できるには、私は人生経験が足りなかったのかなぁ??(年齢が、ではなく)今だ人との協力がうまくできず、絆を台無しにしている私なので。。。
まずは、もう一度、ミリオンダラー~を観てみますね!
ありがとうございました!
ではなくて、“元パートナーのソンドラ・ロックとの泥仕合”ですね・・
失礼いたしました・・
この前雑誌の図書館に行ったら、そこらへんのいきさつを書いてあった雑誌がありまして、ソンドラ・ロックを効果的に追い出すためにイーストウッドは巧妙な作戦を実行したらしいんですが、ある意味では、猛女・ソンドラを対等と認めていたからそういう行動をとったのかな~?
でも私はテレビで見たソンドラのカウガール?アメリカンガール?姿にヤラレていたから、ソンドラびいきになってしまうのですが。。。
ではこれでは??
どっちもどっち!!
ってことで・・・(勝手に議題を立てて勝手にまとめてしまいました・・ひとりじょうず・・)
18日頃はギタバさまは旅から帰られたばっかりでしたもんね・・
TB、ありがとうございました!
>私はイーストウッドは、逆に大好きです。
たぶん、ソンドラ・ロックの泥仕合を80年代後半に創刊し、こだわり系女性雑誌と名打ってた(笑)“CREA”で読んで、こいつサイテー!(スミマセン。。)とか思ったのかなぁ??
あと、私が20歳の時から目の上のたんこぶだと思ってた男の子が(今は和解しました・汗)クリント・イーストウッドがめちゃくちゃ好きだったから・・とか・・
また二次的な理由ですね・・
作品観てからモノ言います~・・
私、ジェームス・コバーンとかは大好きなんですけどね~・・
下積みが長くて、努力家&苦労人っぽいイメージで・・。
これもイメージでもの言ってて申し訳ないのですが・・
ちなみに関係ないのですが、七人の侍では、宮口精二がよいのではないかと、15歳の時に(笑)“日本映画俳優名鑑”を読んで思いました・・
この前、TSUTAYA に行った時、「七人の侍」借りたいな~。と思いました、私の中で妄想が膨らんでた“寡黙な侍”宮口精二は実際はどんな演技をしてたんだろう??
「荒野の七人」は観ましたが、ユル・ブリンナーも、チャールズ・ブロンソンも、スティーブ・マックイーンも、ジェームス・コバーンもカッコいい!!と素直に思えました・・
それでいて、なんでイーストウッドがダメか??
マジソン群の橋のせいだろうか??(笑)観てないけど(笑)
ギタバさまのエントリも拝見しました・・。
マギーは“青い熊”への憎しみなど考えもせず、ただ「あの瞬間になんで自分はこうしなかったんだ。」ということに対して激しく悔いてましたよね・・・。
私よりもずっとギタバさまの方がこの映画を(そして現実を)誠実に理解してらっしゃいますね・・・
マギーが、車で運ばれる時に極限状態で「行きは飛行機で帰りは車・・・。」とジョークを飛ばしたことを思い出しました・・・。
今考えるとそれがすごく好きなシーンです・・・。
リングネームの意味を聞かされるシーンも胸が詰まりますが・・・。
「ミスティック・リバー」を始め、イーストウッド作品はことごとく観ていない私ですが、もしかして、“一筋縄ではいかない西部劇”が多いのかな??
そういえば、テレビで放映してたのをたまたま見た時は、ソンドラ・ロックが射的の標的にされてましたが・・
「大脱走」も「荒野の七人」も手放しで爽快と言える終わり方ではないのですが、大好きです・・。
そこらへんの違いはなんなんだろう・・?
私は映画にある種のカタルシスを求めているところがあるらしくて、やはり単純なメッセージしか理解できない原始人&単細胞動物なのかしら・・?
時間が経てば、ミリオンダラー~についての自分なりの答えを出せるかな?とも思いましたが、10日間経っても、答えは出ませんでした・・・
>楽しみながらレビューを読ませていただきました。
なんか、観ながら頭の中が高速回転して、作品の意味を読みとろうとするルルさんの記述が楽しかったデス。
でもmoondreamsさまにこう言っていただいてほんとうに嬉しかったです。。
恵比寿に向かう電車の中で、moondreamsさまのコメント拝見したのですが・・・。
お久しぶりにコメントいただけてほんと嬉しかったです~!
だからこそ、この映画を深く理解していらっしゃるmoondreamsさまに対して失礼無いようにちゃんと考えようと思ったのですが。。。
まだ答えは出なくて、納得できなくてダダをこねているような感じなんです・・
この記事の母子の会話を書いていて気付きましたが、思えば、母との戦いも、母は、私が夢見がちで現実を直視して受け入れようとせず逃避気味になるところに、私は母が私の夢や理想を壊そうとする(と思ってました・・。)ところに立腹してたのかなぁ。。?
>オオッ、ルルさんとダンナさんの愛を感じます、ご馳走さま。仲良くね!
ありがとうございます・・
ダンナさんはミリオンダラー~すごく好きになったみたいです!
TBもありがとうございます!!
moondreamsさまの記事、拝見しましたが、私がイーストウッドの世界を解るようになるまで成長したら、コメントさせていただこうかなぁ・・?と思います。。
その前にご訪問するとマグナム銃で撃ちぬかれちゃうかも~!
なんつって!
最近は生活が不規則気味で、今日はまだ起きてます。
この映画は、私のBLOGのカテゴリ「映画」の数少ない中の1つの記事なので、
トラバさせていただきました。
私はイーストウッドは、逆に大好きです。
演技は下手かもしれないし、女性にだらしないようだし(笑)、
だけど、それらも含めた人間性が好きです。
なので、私の記事には正反対のことが書いてあるかもしれないです(笑)。
私はイーストウッド監督では、その前の「ミスティック・リバー」が、
ちょっと納得いきませんでした。
自分も早く、映画の次の話題を上げないと(笑)。
楽しみながらレビューを読ませていただきました。
なんか、観ながら頭の中が高速回転して、作品の意味を読みとろうとするルルさんの記述が楽しかったデス。
>私は納得するよ。それなら、哀しいけど、この映画はとてもいい映画だね。
オオッ、ルルさんとダンナさんの愛を感じます、ご馳走さま。仲良くね!
焼けるので、僕の古い記事をTBします。