わくわくするもの.blog

わくわくする、ひと・もの・こと。
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ここでの皆さんとの出会いにも、わくわく・・・。

ラオスから牛肉が消える?

2005年06月22日 | 私の家族・友人・仕事
 「ぴえっと。もうすぐ、牛肉を食べられなくなるかもね・・・」。
先日、ウドムサイの村の人たちとわいわいおはなしていたときに、
いっしょにいた県の職員が、笑いながら、こんなことを言いました。
冗談だと思っていたのですが、どうやら、深刻なはなしのよう。
「いったい、どういうことなの?」
 村の人たちによく聞いてみたら、こんな(↓)事情があるのだそうです。

 ラオス政府は、村ごとに「牧場」を設置して、村の人たちが、集約的に水牛や
牛を飼うことを、義務付けたのだそうです。
これまで、家畜を粗放的にしか飼ったことがない村の人たちにとっては、
「ファーム式」の管理方法だなんて、まだ知らない。
しかも、政府の役人さんたちは、全く技術指導をしてくれない。
それに、水田の面積が限られた山間地域では、牧場をつくるほどの土地もない。
 おまけに、村のみんなで「共同管理」するだなんて、いやだ。

 でも、政府の政策に敏感な(外国の農業開発支援の対象村だから?)、
この村で水牛や牛を飼っている人たちは、困った挙句の果て、結論を出した。
「思い切って、水牛や牛を売っちゃえばいい」。
水牛や牛を全部手放してしまえば、もう困らないだろう、と。
 それで、水牛や牛をほとんど売ってしまったのだそうです。

 これって、けっこう、大きな決断だったと思います。
だって、ラオスの農家では、家畜の中でも特に水牛(牛)は、
1)水田耕作のときの役畜、2)投資、3)貯蓄、4)食肉等として、
ず~っと大切に育ててきたのだし、利用してきたのですから。
(でも、この村でも、水牛を飼えない経済的に貧しい村人は少なくないです)。

 今後は、農家の生活が、がらりと変わって行くのでしょうね。
実際に、この村で水牛や牛を手放した人たちは、耕運機を購入したそうです。
さらに、国道沿いの隣の村では、お金に余剰が出た人たちは、50キロほど離れた
ウドムサイの町の銀行に、お金を預けたのだそうです。
 お祝い事などの儀式のときには、もう水牛の肉を食べなくなるのでしょうね。
 
 ・・・と書きながらも、なんだか、信じがたい・・・。

3 コメント

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水牛君たち (かおにゃお)
2005-06-23 12:51:11
もしぴえっとさんの話がほんとなら大変ですねえ。

でも、だれもがやらなくならビジネスチャンスが生まれるかな。

けど、東南アジアで大きな家畜を扱った畜産に特化した農家なんているんだろうか。水田なぞせずにね。

共同体で家畜を飼ってもうまくいかないだろうなあ。やっぱり、自分のものだからかわいく思えるはず。

日本だって、みんな個人経営じゃないかな。鶏とか豚以外は。。。



じゃあラオス農家はそんなことができるか??

最初に投資がかかる。それよりもリスクの少ないものに投資するだろうな普通なら。



前例がないからやる。



そんな人たちが出てくるかどうか楽しみです。

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 (Saya@YuLaLa CaFe)
2005-06-28 01:50:04
どうせ飼うなら、病気にも強く

人間と同じもの食える犬とかを飼ったらいいのにね。



ウドムサイにあるある村に行ったとき

村中に子犬が数百頭いました。

どうして?ってきくと、

病気に強く、2年程度で売れるってのが

利点のようでした。

あの村はまだ犬を飼育してるのかな???





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ラオスの畜産の将来 (ぴえっと)
2005-06-28 18:34:47
 かおにゃおさん、Sayaくん。コメント、ありがとう!!で、ラオスの水牛くんたちの将来、どうなるのかな?私は、水牛くんたちの存在を重要視しているので、心配。もちろん、今回の例は、北部地域の一事例なんだけど。なんだか、政府も極端だよね。北部は平地が少なくて、牧場なんて難しいんだから、その点を考慮してあげればいいのに。で、Sayaくんが見た、ウドムサイの犬の村?カム族の村かな?なんか、その村、狂犬病が一度流行ったら大変なことになりそうで、怖いね・・(笑)。で、犬って、食用なのかな?

 そういえば、先日の「援助はいりません」村では、アヘン中毒解毒成功者の自立支援として、子山羊をプレゼントしたのですが、2年半経った今、どの山羊もよく育って、子どもを産んでいました。いい値段で売れるんだと、村のおじさんたちが、嬉しそうに話していました。私、山羊も、けっこういいかもって思います。死亡率も高くないみたいだし、山に入って勝手に草をむしゃむしゃ食べて育ってくれるから、超粗放的に飼えるし。ただ、コモンズの悲劇が起きない程度に頭数をコントロールしないといけないですけどね。
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