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picnic on a frozen river

山登りの記録

2008.04.05-06 春の雪上訓練

2008-04-11 12:08:00 | 訓練山行
週末は所属する山岳会の雪上訓練でした。




(4/5)土合口駅(07:03)->(07:36)マチガ沢(14:18)->土合口駅
(4/6)土合口駅(07:27)->(12:59)トマの耳(13:20)->(14:40)天神平駅

(4/5): マチガ沢で技術訓練
ロープウェイ駅で仮眠後、雪訓ウェア(= ボロい雨具)に身を包みマチガ沢に向かう。寡雪の去年と違い林道は殆ど雪に覆われていた。適当な斜面で壷足で斜面の登り降り、トラバースを繰り返す。去年の場所より傾斜が緩く、「下り苦手」が出てくるには至らない。


(こう見てもあまり急な斜面じゃなかったなぁ)

続いては、デッドマンを使った中間支点の取り方の練習。斜面の途中でフォロー役がスタンディングアックスビレイして、リードはそれより上にデッドマンを差して進んでから滑落するというシナリオ。斜面が緩いので滑落者は銀マットを使って速度をつける。比較のために使ったスノーバーはスポスポ抜けてビレイヤーのアックスまで飛ばしてしまっていたのに対して、デッドマンでは抜けずに止められる時もある。
ただし確実ではなく、雪の状態への対応や埋めるときの斜面に対する角度の研究をもっと行わないとまだまだ信用出来ない。ビレイヤーがロープを流す必要があるのは通常のスタンディングアックスビレイと一緒だが、ビレイヤーに掛かる衝撃は少ないように感じた。

昼食の後はビーコン捜査。会のアナログビーコン2個と会員の個人所有のデジタルビーコンを使用し、アナログビーコン一つを誰かが埋めてそれを探すことを何度か繰り返す。去年行ったときはデジタルビーコンの方向表示が便利だと思った。今年はデジタルビーコンを触る機会がなく、僕はアナログを2回練習。一度目はデジタルビーコンを追いかけて、最後の詰めでアナログの使い易さが発揮された。レベル表示が距離表示よりも分りやすい。
二度目、反射するノイズでも拾うのだろうか、ときどき断続的に反応するのに惑わされてなかなか見つからない。デジタルは距離が遠すぎて反応無いようだ。50m離れると反応ないなんて使い物になるのか。雪崩の現場の想像がつかないので良く分らん。捜索する方向を大きく変えるとやっと安定してLED一個が点滅し続けるようになった。そこからの詰めは順調に絞り込んで行く。深く埋められたなぁとは思っていたがなかなか見つからない。雪面にビーコンを当てて見当を付けてスコップで掘り進めてもらって確認すると反応は強くなるので掘るのを続けてもらい、自分は周辺にビーコンを当てて間違っていないかを確認した。初動での誤りが響き30分近くかかってしまったのではないだろうか。反応の仕方にもっと慣れなければ。

そんなこんなで半端な時間になり、僕がなんとなく掘っていた穴に人間二人埋めてプチ埋没体験をして貰って初日はお開き。

個人的にはもっとスタンディングアックスビレイの練習を行いたかった。ロープが2本あったのだから、普通のスタンディングアックスビレイで良いからもっと急な斜面で繰り返し行う積極性を持てば良かったと後悔。

マチガ沢を後にしたら今日でお帰りのお二人を送って湯テルメで汗を流す。そしてスーパーで買出しの後に某所で大宴会。...食い過ぎ飲み過ぎ。テントに入るのが面倒だったので床でゴロ寝。

(4/6): 雪訓二日目はお約束の二日酔い。ある意味実戦に即しているとも言える状態で西黒尾根を登り始める。去年の春同様、今回も一人のペースに合わせてスローペース。先頭の僕が一番楽だったと思う。途中、足元に雪の空洞があり、その上の落ちずに被さった雪に乗る箇所があった。下手に踏み固めると踏み抜いて崩しそうだったのでそっと乗ったけれど、NKさんはそこは危険とのことで右の岩場から登り、後続へのお助けスリング、確保者以外は上に進ませるなどの手順をテキパキとこなしていた。このあたりの危機意識の持ち方は参考になる。


(トマの耳から眺める朝日岳から巻機への稜線。行きたくなるじゃないか)

トマの耳で休憩して天神平まで下山。無風快晴、雪訓には勿体無い天気だったなぁ。うん、二日目は登らなくて良いから確保の訓練したかった...

それにしてもスキーヤー、ボーダー多い。想像するに凄く楽しいスポーツだとは思うけれど、今の自分には手を出している時間がないな。そうしてあと何年後かに後悔するのだろうか。いや本当に時間が無い。


(熊穴沢の避難小屋。まだ20cmくらいの雪が乗っていた。)

四十八滝沢でアイス

2008-02-04 01:19:06 | 訓練山行
土曜日は三ツ峠の北側にある四十滝沢でアイスクライミングを教えてもらいました。


(とっとと登るYTさん。この後、左にトップロープを張っていただく)


宝鉱山バス停がある広い駐車場に車を止め、圧雪に覆われた林道を北口登山口に歩き始める。登山道の途中から河原に下りて沢を詰めて行くと滝が現れた。上流には幾つかのパーティーが取り付いているのでここで練習開始。
ハーネス付けているとアイス好きのYTさんが既にロープを結んで滝の目の前で登攀許可待ち。僕は下の小滝にTR張ってもらい、HTさん指導でアイゼントレから。
ダブルアックスだと手に頼ってしまうとのことで、アックス一本にしてバランス取りだけに使用し、アイゼンの蹴り込みと体重移動の練習を、上りと下りを繰り返して練習する。壁に対して左右ブレずに、踵を下げずに蹴り込むことが重要なのだが、怖がって上体を屈めてしまうと膝を正面に上げる場所が確保できないし踵が上がってしまう。HTさんは梯子を登り降りするように動いているが、こっちはアイゼンの前爪二本の刺さりが安定せず、立ち込みもいちいち恐々である。決まったと思えて膝で体を持ち上げるときは、本当、フリー齧っていて良かったと思う。

氷が割れてきたので休憩。脇の氷結した岩でトラバースの練習をするが、HTさんに比べて自分はアイゼン弾かれてしまって刺さっていないことが多いようだ。


(HT先生、ストレートシャフトのバイルで。上体が反ってアイゼン前爪に荷重)

さっきYTさんが登ってTRにしてもらったところは、上流から降りてきた山岳会がTRを張って練習していた。我々が残置して休憩していたのも悪いのかも知れないけれど、ロープが重なって擦れた状態でTR、ロワーダウン繰り返しているのはちょっと...。で、一周したら終わんのかなと思っていたらそうでもないので、割り込ませてもらって登った。今度はダブルアックスで。
足が見えないから刺さってんのか判らずに怖い怖い。TRなのでついつい雑になったのか、何度か足が外れてズルッとしてしまった。途中のバンドに上がるところは、上体がマントル気味になるので、足はさらに見えないし踵は上がり気味。ただ、氷の状態か、アックスの刺さりは良かった。AOさんから借りっぱなしのグリベルのAlp WingはクォークユーザのYTさんによると「意外と良く刺さる」そうで刺すのには苦労が無い(抜くのが大変だったけど)。
この滝を抜けて、その上もロープを張ってもらっていたので抜けて、TTさんと大滝ではない支沢を詰める。ひたすら上流を目指す気分は沢登り。半分埋もれた残置ロープを使いながらミックスを岩にガリガリしてゆくのは結構好き。最初の滝にくると、アイススクリューの跡が。TTさん登りたそう、少し後に到着したYTさんは更に登りたそうだったけれど時間足らず。ここでYTさんに一連の手順を教わる。
名残り惜しく本日終了。戻りながらもTYさんにバイルの振りを修正して頂いたり、教えられまくりな一日だった。


(支沢の滝、下部で)

自分としてはアルパインのためにアイスの技術を身につけたいわけで、今回のバイル一本で足メインでの壁の登下降はまず最初に慣れないといけないと感じた。また練習に来たいけれど、えーと、2月はあと2/23くらいしか空いてない。3月からGWまでは残雪期パラダイスを満喫したいのに、歩く体力維持、クライミング技術付けてと考えると休日が足りない。

雪上訓練@谷川

2007-12-19 12:30:46 | 訓練山行
先週末は谷川岳で雪上訓練でした。


(ラッセル先頭は単独の方、二番手はAMさん)

土曜日は西黒尾根を登る。先頭ラッセルの東京M山岳会と横浜B山岳会の合同雪訓は敢えてワカンを付けずに壷足で訓練。こっちもラッセルしたいので、悪いけどワカンで抜かせて貰い5~6人でローテして先頭ラッセル。天気は穏やかで、後はどちらのパーティーも適当にバラける。TTさんはマイトレースを刻んでラッセルトレしているので、僕は単独日帰りの方がブッチギリで行っている先頭を目指す。3番手までは直ぐだが、二番手の東京Mの方と交替できたのは既に鉄のケルンが見えるところだった。肩の小屋のそばで先頭の方にお礼を言い、トマの耳に向かうのを見送って後続を待つ。
合流する頃には風が出てきて寒くなってきたので、小屋に入って休憩。明日は荒天の予報なので樹林帯まで下ることにする。具合の悪くなってしまったKSさんのサポートで遅れて先行Pを追うと、熊穴沢の避難小屋まで降りてしまった。小屋脇にテントを設営して宴会。21時就寝のはずが...2時。


(吹雪の二日目)

日曜日、6時起床の予定が...そろそろ7時というときに隣のテントから起こされた。仕舞い忘れた僕の靴にはこんもりと雪... 撤収し、天神山まで来たときには10時を回っていた。今日はロープワーク中心なんだけれど、吹雪いているし、むしろ耐寒訓練の様相だった。アテにしていた斜面はボーダーが滑っているので、キツクない斜面で冬合宿で行うロープ二本(ダブルでない)でのプルージック登攀の手順の確認、そしてスタンディングアックスビレイの練習。ワタクシ、春に続きまた制動掛けすぎで飛びました。ただやはり斜度が緩く短くで、ロープを流しているうちに滑落者が勝手に止まってしまうのだからあまり良い練習は望め無かったのが残念。お昼を回って早めに下山、今日はリッチに湯の陣、貸切露天の雪見風呂になった。

いやまぁ、改めて自分の下りの下手さ加減を痛感したな。登りと下りのあまりのギャップに黒板五郎さんは呆れていたよ。スキー場でリフト一日券買って練習すっか。


(お疲れ様でした)
* * *


初日、肩の小屋の上で東京Mの方と二人で後続を待っていたとき、我慢できずに間抜けな質問をしてしまう「あの~、Mで完成されたというプレイバックパート2の替え歌、お伺いできますでしょうか?」大分昔のハナシだねぇと流されてしまった。

「馬鹿にしないぃでぇよ、道具のせいよ」
「ちょーっとまって、テンション、テンション」

だれかこの歌詞知りません?

2007.11.18 越沢でアイゼントレ

2007-11-20 13:00:53 | 訓練山行
土曜日は鳩ノ巣で所属する会のお祭り、日曜日はそのまま越沢バットレスに行きました。


(紅葉も見頃でした、見てる余裕ないけど)

発案段階での参加者はSSさん、ゆかたけさんと僕。「3人ならオールフォロー、誰ももう来るんじゃねーぞー」の祈りは通じた。本当は「雨降ってくれぇ」とも祈っていたんだけれどね。台風で一部崩壊した登山道は最後に小さく高巻いて下部の広場に到着。9時半頃で既に結構な数のザックが置かれている。で、二スラの取り付きには人がいるので、SSさんは迷わず一般ルート右へ。今日はツイている。前々回は1ピッチ目を右のIII級で行き、かつ2ピッチで終了したので楽しかった思い出があるルート。今回は1ピッチ目はV-のルートを登るとのことだが、見た目に怖い二スラよりはなんとかなるんで無いかと思った。


(一般ルート1ピッチ目、そろそろ嫌な中間部をリード中のSS先生)

二人の登りをじっくりと観察した後に奥ゆかしく3番手で取り付く。中間部、プチハングを直登して行くのは大変そうだが、左にサクッと逃げるとそれほどでもない。そして最後のハング越えはガバガバ。ただし4~5手一気の思い切りが出ない。ハングの途中まで行って手順の確認が出来たところで仕切り直して、安定点までクライムダウンしようとしたらロープを出せないとのこと。ひー、休めないのかよー。ハングにぶら下がったまま片手ずつレスト。当たりを着けていたホールドを掴みに行くと、これがどれも期待を裏切らないガバ。フォローの気安さで、終わってみればジムみたいで楽しかった。さて前回も緩い傾斜に細かい手が楽しかった2ピッチ目。3番手スタートすると我々を待っていた別パーティーが僕に続いて登ってきてしまった。僕の足をヘルメットで頭突きするほど接近していて、左に寄りすぎたので右に修正しようとしたら、

「そこは左、ヌンチャク掴んで右行って~、右足もボルトあるよ~」

と、赤の他人がご指導下さる。後に知ったのだが山岳ガイドの方だそうだ。生徒にもこんな風に教えてるとしたら最悪の講習、というよりツアー、越沢でやって楽しいのかなぁ。前回はA0無しだったので行きたかったのだが、あくまで「指導」に従ってA0、あとは特に難しくも無く終了点。
3ピッチ目のすべり台、想像していたツルッツルの一枚岩よりはデコボコがあり、いつものようにえーとえーととホールドを探して行くつもりが、またしても先刻のガイドさんが上がってきた。よっぽどメットにA0してやろうかと思ったが、この世界は狭い、まだ引退したくないのでヌンチャクを掴んでしまう。となるとここは一気に易しくなってしまい、殆どゴボウでおしまい。あぁダメダメ、というかつまらない、勿体ない。
懸垂は50mx2本を一回で最後はプチクライムダウン。お昼を頂いた後でも二スラの1ピッチは繰り返し練習しているパーティがあるらしいので(ラッキー!)、アイゼントレは引き続き一般ルートで。朝に登ったV-級の右のIII級にゆかたけさんがフラットソールでTRを張る。ゆかたけさん続いてアイゼンは、右のルートはあまりに易しすぎるので若干左寄りに登る。続いて僕も同様に行こうとするのだが、どうにも途中で直登できなくなってしまう。前爪が4本乗せたところでちょっとずれて2本になったりで怖い(最初から2本にしとけばいいのかな)。諦めて右にずれて終了。どうにも爪を刺す意識があるのか踵が上がってしまう。次は修正してみよう。
ゆかたけさんは更に左寄りの立ったルートでもう一本。アイゼン無しなのでずっと待っていて頂いたSSさんは体を暖めるためにそこを登って、戻りはクライムダウンの練習。僕は最初のところをもう一度、今度は逃げないようにトライするが、張り気味のTRに途中でテンション掛けてしまう。一度テンションかけるとぐずぐずで、手足も雑になって強引に抜けてしまった。まぁでも一回目よりは慣れたのは実感出来た。支点回収して懸垂で降りて本日終了。林道を戻るときにはもうすっかり日が暮れていた。

2007.07.08 丹波川本流で渡渉訓練

2007-07-12 12:08:34 | 訓練山行


(TTさん、トップで流されての練習)

日曜日、前夜からテント泊の僕たちに CLのMKさん、YHさん、KSさんが加わり、水量のある丹波川本流で渡渉訓練です。
流れの強そうなところを選んで、トップ/セカンド/ラストの渡渉と確保の方法を勉強。僕はセカンドしか試さなかったけれど、ピンと張ったロープは心強い。

続いて上流に移動してゴルジュの遡行。2、3年前よりかなり水嵩は少ないとのことだけれど、少しへつった先で足が付かなくなってしまう。足は水を掻いて手はホールドを頼りに進むけれど、ホールドがないところは泳ぐしかない。あれれ、全然進まないよ。試しに水心に向かってマジに平泳ぎを試みるも労多くして功少なし、止まっているのがやっと。一旦退却して皆が歩いてくるのを震えながら待ち、AOさんが突破して右岸沿いにロープを引いて下さる。最悪これに掴まって行けば良い。足は自転車を漕ぐように、体は岸に沿わせて離されないようにとの指示を受けて再挑戦。ザックで体が浮いてしまいイライラするほど進まないが、力で突破して手が掛かるとホッとする。いやぁこれは大変、沢は岩登りだけじゃないんだな~という当たり前のコトにやっと気づいたよ。
その先に目ぼしい練習場はなさそうとのことで、本日は早いけれど終了。ゴルジュの下りは浮いているだけなので楽々。

丹波川本流は渡渉訓練のメッカだそうで、他に10人を越える大パーティーもロープを渡して訓練していた。駐車場に戻るときに目にした釣り人の釣果は...推して知るべし。