picnic on a frozen river

山登りの記録

2009.02.07-08 棒立山(タカマタギ敗退)

2009-02-13 12:11:08 | 雪山


(初日に臨む棒立山)

ここのところ仕事が突発的に忙しくなることがあり、週末の予定が立てづらい。安全策を取れば日曜のみ日帰りになるのだけれど、もう一ヶ月以上テント泊をしていないのと土曜の天気が良さそうなので、ドタキャン可能な単独行にした。ラッセルだー。

【日程】2009/02/07-08
【行程】
(2/7) 土樽駅(08:43)-(08:57)毛渡橋(09:10)-(09:37)取り付き-(12:32)1,040mの小ピーク-(14:08)1,200m付近で幕営
(2/8) 幕営地(08:03)-(09:40)棒立山(09:50)-(10:18)幕営地(10:50)-(12:20)取り付き-(13:00)土樽駅
【メンバー】Gil

(2/7)前夜帰宅は23時、1時から3時半まで寝て睡眠不足気味。普通列車はスキー客で賑やかだったが、目を瞑っていればそれなりに疲れが取れた。
土樽駅に降りたのは自分だけ。毛渡橋からの林道はトレースがあったが、それは平標新道へ逸れてくれた。しばらく林道を膝下ラッセルして屈曲点付近の赤テープから尾根に取り付いた。


(取り付きの赤テープ)

最近、ワカンの省略を検討中していて、今回も持ってきたけれどとりあえず壷足で進む。のっけから腿まで潜りちっとも進まない。20分以上も掛かって尾根に上がり、ようやく膝下に収まってくれた。雪は随分と少ないようで、目印の赤テープは3m以上も上に付けられている。


(目印があんなところに)


(目指すタカマタギ)

無風快晴、温度計は5度って、厳冬期じゃないでしょう。シャツ一枚でも汗をかきながら、ブナの林をラッセルラッセル。1,040mの小ピークの手前は雪庇を切り崩して越えて行くところ。


(雪庇を崩す)

開けたピークからは正面に棒立山が臨める。タカマタギは背後に隠れて見えない。出来れば今日中に棒立山を越えたいが、ここまででも結構疲れてしまった。ラッセルは次第に深くなり、膝から腿、ところにより腰上で、ワカンの誘惑に駆られる。いやガマンガマン、ネットの記録だと1,200mあたりで幕営しているものが多いので、そこまでいけそうなら何とか壷足で頑張ろう。


(ラッセルし放題 - 疲れた...)

大木の東側が樋状に低くなっているところがあり、こんなところは下まで踏み抜くことが多いことに気が付いた、っていうか何度も踏み抜いた。1,030mの鞍部からの登りは10分で25mの標高を稼ぐペースになった。概ね股下、時々腰までのラッセルになった1,100mでギブアップ。ワカンに切り替える。矢張り楽になるが、いい加減に疲れが溜まって来ている。1,200mあたりで荒沢山方面の眺めが良いところがあり、悩んで悩んで悩んでワインに負けた。本日終了。
雪洞を掘るほどの雪はなさそうなのでテントを張って外宴会。今日は簡単にバゲットをトーストしてソーセージ、ゴルゴンゾーラ、タマネギやゴボウサラダを乗せていただく。行き着けの酒屋さんに寄れなかったので、お酒はパックワイン。気温は-2度もあるので美味しい。


(バゲットとチーズとワイン - 簡単だけど旨い)

適当なところでテントに入ってラジオを聴きながら宴会続行。明日の新潟の予報は雪、海上で強風。天気より自分の体力が心配だ。バゲット一本を平らげたところで就寝。ワインをコップ半分残すあたり、まだまだ理性が残っているではないか。


(初日は穏やかに終わる)

(2/8)4時に目が覚める。しかし風が強くて様子見をしていたら6時になってしまった。いかんいかん、過去の経験が生きていない。外の様子を見ようしたら入り口側が吹き溜まりになっていて、ファスナーを開ければ雪が崩れてくる。追い討ちを掛けるようにラーメンのお湯をひっくり返し凹みまくり。脚と背筋はプチ筋肉痛だし敗退決定。テント以外を纏めて外に出れば、あれ、以外と視界は良い。魚野川の対岸の山々ははっきりと見える。突風の間隔も広がってきているみたいなので、ザックから要らないものを出して棒立山に行ってみることにした。昨日のトレースも消えており、下山時間が読めずに10時をリミットとした。
今日は最初からワカン。しかし今も続いている降雪ですぐに腰下まで埋もれるようになった。昨日の疲れもあり、思うようにペースが上がらない。1,300mあたりまではテン場が豊富で、昨日のうちにこの辺まで上がっていればとちょっと後悔。傾斜は次第にキツくなり、胸の前の雪を崩して進むことも多くなる。樹林帯を越えると若干クラストした雪を足下に感じるところも出てくるが、雪の深さは相変わらず、腰より上のラッセルが続く。踏み抜きを避けて左に寄ったら雪庇に乗りそうになりヒヤッとする場面も。なんとか棒立山の山頂に立った時にはヘロッヘロ。タカマタギは吹雪の先に見えたり見えなかったり。風は強くても耐風姿勢で凌げば飛ばされるほどではない。電車を一本遅らせれば時間だって十分にある。ただし、体力が残っておらず、帰路で目の前の鞍部からの登り返しを思うだけで憂鬱になってしまう。


(新潟側の眺め)

北面に広がる新潟の山々の写真を撮ってから下山開始。
アイゼンに履き替えて自分の付けたトレースを下り始める。一時間半以上掛かったルートを30分足らずで幕営地に到着。風が強くてテントを畳めないので、いい加減に丸めてトレースの消えた昨日のルートをラッセル開始。しかし程なくして所々に消えかけたトレースが見られるようになった。そんなところは結局は雪が深くないところで、ラッセルのキツいところはラッセルし直しになるのだけれど、ルーファイに神経を使わなくて良いのは助かる。腰まで潜るのにウンザリして途中でワカンに付け替える。


(タカマタギは風雪の先)


(振り返って棒立山)

1,040mのピークから進路が右に変わるところは、直進して別の尾根に行かないようにコンパスを取っていた。ここは往路では雪庇を崩して道を作ったところで、トレースが無いので判りづらい。北に少し行き過ぎてから右手に赤テープを確認し、雪庇を壊してルートに復帰した。するとそこにテント2~3張の幕営跡があり、トレースがバッチリ延びていた。ところどころ消えているけれど、ペースは上がって12:20に林道に到着。駅舎で2時間待って電車に乗ると群馬側は風が強く、水上からはバス代行で渋川まで。そこからも電車の復旧待ちで Pump-1 組の終了と丁度良い時間になってしまい、赤羽で下車、大酒くらってから帰った。

山中二日間、誰にも会わずのラッセル天国。本気でタカマタギに登るのだったらちっとは軽量化とか考えようかな。ワイン2Lとかその他諸々 - これはこれで良いトレーニングになったんだけどね。幕営地を1,300mまで上げていればという後悔は、他人の見ていないところだと手を抜く性格だから仕方が無かったかな。


(シアワセ♪)

2009.02.01 御坂・四十八滝沢

2009-02-09 12:35:32 | アイスクライミング
またまたアイス、四十八滝沢です。
快晴の中央道を飛ばして宝鉱山の駐車場で前泊組と合流。駐車場には積雪なし。あれ、山肌にも殆ど雪なし。
南岸低気圧が通過直後で「ラッセル大変かもー♪」とか思っていたのだけれど、ただのハイキングで終わるんじゃなかろーかとかなり不安に歩き始める。


(最初に取り付いた滝。下部は繋がっていない。)

去年の同じ時期に来たときに取り付いた滝は氷結なし。登山道を進んでなんとか登れそうな滝にありつく。小さめの滝をフリーで...と思ったけど途中でビビリが入ってクライムダウン。先頭は先に行ってしまっていたのでここは巻いてしまった。続く滝はロープを出して貰った。下部が繋がっていなかったけれど身長があれば左の岩のスタンスに乗れて問題なし。小滝を越え、なおも沢沿いに進むが凍りは薄く、大滝は登山道で巻いた。この巻きが酷い! アイゼンを外していったら落ち葉の下が凍っていて怖かった。


(七福の滝は1段目だけ登れた。2段目は薄くて取り付かず。)

七福の滝に下りて最初の滝を登ったらもうその上は登れないみたい。簡単そうだけれども高さがあるので、TRを張って遊ぶ。僕は意識して足を上げたり、上体を離したりの練習。二回目は階段が出来てしまっているので、わざと何も無いところに足を置いて直登したり。軟らかい氷はアックスもアイゼンも良く効いて、さらに傾斜が無いので簡単。
皆さん飽きてきた感じで13:40に終了。

悪い登山道はリーダー以外はアイゼン履いて降りましたとさ。

お風呂は三ツ峠グリーンセンターに。前に来ようとして見つからなかったところだけれど、アエリアにはばっちり載っていた。三ツ峠に来るときって百岩は持ってきてもアエリアは持たないからなー。食事は熱々の揚げだし豆腐や、しっかり焼けた餃子が美味しかった。