海の日連休は黒板五郎さんの百名山98座目の平ヶ岳に恋ノ岐川から沢で詰める計画だった。金曜日に有給を取って臨むも特大の台風4号の接近で例年通りの雨予報は覆らず。転進して鷹ノ巣からの一般登山道往復は去年の8月に単独日帰りしたのと同じ行程だけれども、今回は頂上でテン泊で大宴会だ。
【目的地】
平ヶ岳
【日程】
2007.07.13-14
一日目 鷹ノ巣駐車場(08:56)->(11:59)台倉清水->(13:52)姫ノ池->(14:00)水場->(14:32)平ヶ岳山頂->(15:10)玉子石->水場
二日目 池ノ岳水場(07:30)->(08:44)台倉清水->(10:45)鷹ノ巣駐車場
【行程】
【メンバー】
HA(L),YT,Gil
木曜日の晩、東所沢駅で初対面のHAさんと21:15に合流し、関越を小出ICまで順調に走りすぎてETC割引にかすりもしない。道の駅「ゆのたに」は目の前のコンビニでビールが買える好ロケーション。なかなかに揃った面子で2時過ぎまで飲む。
(一日目) 6:00起床。7:30にシルバーライン経由で鷹ノ巣登山口を目指す。銀山平からの30kmは速度上げられず、登山開始は9時近くになってしまった。
林道の歩き始めから黒板五郎さんはハイペースで、遅れまいとして速足になってしまう。登山者カウンターを過ぎて直ぐにあったスズメバチの巣は撤去されたようで藪に塞がれた迂回路を使うことも無かった。次第に急登の痩せ尾根になり、30分くらいで一本入れる。曇天の今日は燧ケ岳の山頂は時折顔を出す程度でも、日射に照らされないのが逆に嬉しい。昨晩は軽く雨が降ったはずだけど、この尾根は水はけが良いようであまりぬかるんでいない。明日の帰路はどうだろうか。
なんとか前半の急登をこなし下台倉山を過ぎたあたりで自分が去年思ったのと同じ言葉が黒板五郎さんから漏れる「あそこまで行くのぉ?。」はい、その通りです。
(分かっていても、と、遠い...)
少し下って到着した台倉清水の水場は、この時期、十分流れていた。さっき見えた平ヶ岳山頂の下には雪渓も残っていたので山頂で水は採れるとは思うけれど、ここの水はおいしいので水筒を一杯にしてしまう。いいの、歩荷だから。
ここから暫くは木道主体の水平移動で楽なのだけれど、木道は滑って大嫌いな僕は翌日のことが気になってしょうがない。沢ヤのHAさんはネマガリダケの芽が気になるらしい。去年は飲む気がしなかった白沢清水は今年は更にビジュアルがダメでやはり手がでずにパスしてしまう。そしてそのまま最後の急登へと突っ込んで行く。どうも黒板五郎さんもHAさんも、大昔のアエリアのコースタイムと競争していたらしく、前半ほどには休憩を入れなくなっていた。僕自身、この登りは途中で休むところが無いし、一気に行かないとと思っていたので気合は入っていた。が、途中から遅れだし、HAさんとの距離は5mが10mになり、山頂直下では20mくらいも離されてしまった。意地で走ったけど追いつけない。姫ノ池到着で後は山頂踏んで宴会するだけ。雪渓下の水場脇の木板が敷いてあるところにテントを設営し、ビール一缶持ってさっさと山頂を片付ける。ガスってなんも見えないけれど、黒板五郎さんの98座目、おめでとうございます。
(黒板五郎さん、山頂「標」に登頂)
天気は下り坂なので玉子石も今日中に寄ってくる。雪渓の上を歩き、ワタスゲとチングルマの草原を抜けて玉子石に着くと、イレブンクライマーの黒板五郎さんはホールドを探し始める。被りモノで最初が核心の課題。「この手つかうと体が伸びきっちゃうんだよねー」
さて、僕にとっての今回の目的はテントに戻っての宴会だ。水はタップリ流れているので二日酔いも怖くない。外でビールの後は馬鹿デカいテントでツマミを造りつつ、酒を飲みつつマッタリ過ごす。HAさん担当の晩御飯は「普通のカレー」。豚バラ/玉葱/ジャガイモ/ニンジン/ナスを使って家庭で作るあれがそのまんまの手順で調理される。大根のアクセントと白米から炊いたご飯が最高に旨い。出来上がる頃には調理人が寝てしまっていて、食べて貰うのが大変だった。HAさん起こすと黒板五郎さん寝てしまう始末。外は次第に雨になったが、焼酎と2Lのワインを殆ど空けて、明日のことなど気にせず22時半ころ沈没。
(二日目) 6:00起床。鮭雑炊の朝食を済ませて撤収。濡れたフライは重いけれど歩荷だから気にしてはいけない。歩行技術がはっきり現れる下山では、僕は池ノ岳の直下からいきなり遅れ始める。傾斜が緩くなるところや登りで走ってなんとか追いつく。この痩せ尾根を二人の速度で下れたらさぞ楽しいだろう。
途中で少しパラパラと来たが雨具を着るほどではない。皆、「恋ノ岐、行けたかもね」との残念な気持ちもあるが、あの天気予報では避けて正解、今がラッキーなんだと思う。
下台倉山からの下りでは僕は既に追いつくことを放棄して、渡渉地点で待っていた二人に合流して駐車場に戻る。荷物は重かったけれど行動時間3時間ちょいなので、日帰りよりはかなり楽だった。
お風呂は銀山平近くの「白銀の湯」。食事は出来ないが湯船から越後駒-中ノ岳の稜線は見事。お昼ご飯はシルバーライン入り口そばの「
囲炉裏 じねん」。野草料理は手の掛かった一品一品がおいしく、ご主人夫婦(?)の楽しいお話についついゆっくりしてしまう。その後はダラダラとテン場を探して宴会、翌日曜日に台風の待つ東京に帰った。歩いている時間より酒飲んでいる時間のが長かったぞ、痩せる気配なし、理由なし。
(「じねん」にて、定食のデザート)