(08/04) Le Buet駅(08:10)-(09:52)la Pierre à Bérard小屋-(12:55)Buet山頂(13:12)-la Pierre à Bérard小屋(15:06)-(16:23)Le Buet駅
一日だけの晴れ予報、小屋に上がっての雪山は止め、日帰りで行けるハイキングに行ってきました。
電車でLe Buet駅にて下車。車道を渡ると直ぐに登山口が見つかった。沢沿いの道をPierre à Bérard小屋の道標を追って歩く。
(小屋まで2h、山頂まで6hのCT)
樹林帯の緩いコンスタントな登りを暫く行くと次第に視界が開けてきて、顕著なモレーン地形の、広い谷の側面に付けられた道になる。右下には沢というか川が流れていてなんとものどかな風景。遠くに見えていた小屋も次第に近付いて来て、10時前には到着。CTよりちょっと早かったので、どうやら山頂まで行けそうだなと安心する。テーブルでしばし休憩。
(例によって登山道は沢を横切る - ビール持ってきてデポすりゃ良かった...)
(la Pierre à Bérard小屋)
先行Pを見送って、Col de Salentonの道標に従って進む。ここまでと打って変わって岩場になるが、これが沢なんだか道なんだか、一部判然としない箇所が出てくる。概ねケルンを追って行けば良いのだけれど、どうとでも歩けるところがあったりして、立ち止まって目印を探すことが多くなる。
ハイキングのガイドブックには目印がはっきりしないところがあるから視界の悪いときには避けたほうが良いとあったのは、なるほどそうかもしれない。
コルが近付くに連れて鋭利な石のガレが多くなり、トラバースに移ると砂利道になった。これでは目印の付けようがないけれど、斜面に付いた踏み跡を進む。ガスが出て来たけれど、戻る分にはまだ問題はなさそう。
(帰路にて撮影 - ピークは見えていたけど地味すぎて気付かず)
(Col de Salentonはスルー。右手のトラバースに入る。)
(崩れたりすることはない、けど途中で休憩はしたくない。)
このあたりで下山してきた人とすれ違うようになる。水平だった道は、進路が右に曲がるところからまた登り調子になり、そして富士山の登山道のような、ガレ場をジグザグに高度を稼ぐようになる。脚を動かしていれば確実に進んでいるのは分かるのだけれど、la Mortineの稜線ははなかなかに遠かった。
何かの施設(後で知ったのは、Buetには緊急無線の中継基地があるとのことで、これはそれらしい)に到着すると、そこからは雪の残った尾根上をなだらかに歩いてBuetの山頂に到着。
(富士山ちっく)
(やっと稜線に)
(立派な道標 - これがないと山頂だと思わないかも)
山頂はガスに巻かれていたけれど、ごくたまに晴れると谷の対岸にAigulles du Rougesが覗く。3,000mあたりで雲が停滞しているらしく、まぁ今日は雪山に上がらなくて正解だなと思った。
下山は同ルートを取る。富士山同様、ジグザグのところは直ぐに下ってしまった。Col de Salentonの下の岩場の箇所でルートを見失ったかなとか思って、でもなんとなくケルンに復帰したりして、そして小屋の上はやっぱり行きとは別ルートになったり。
(「風の谷」とか、そんなイメージ)
さて、小屋に着いたのは15:06。確かLe Buet駅を出る電車は毎時30分頃。標高差と傾斜の緩さからギリギリかと思ったのでペースを上げることにする。往路とは別に、川に下る道を選んだけれど、さして歩き易いわけではなかった。ちなみに増水時には注意するような看板を見かけた。最後は殆ど走るようにして駅に到着。ガイドブックは往路6時間、復路3時間。往路で稼いで、復路は少しオーバー。
標高差1,600mの日帰りコースはアップダウンが無いのでそれほどきついルートではない。でも自分の足で8時間掛かるコースが大賑わいで、しかも気楽な格好だったりで、おお、歩く人、多いんだねとちょっと驚いた。風景は良いし、コース上の変化はあるし、そして(電車はタダなので)交通費が一切掛からないしで、足慣らしには良いところだと思う。
Buetが実は目立つ山だというのは、後日Albert小屋に上がったときに気が付いた。小屋から戻る道で、雪の無い地味な稜線上で一番高く、左側に肩のあるなだらか山がずっと目に入っていて、地形図上に照らすとBuetだと分かった。一度登った山って、何故か分かるようになるんだよね。