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PHP総研ブログ『番町Cafe』

HPでは公開しきれない活動をドドーンと紹介!!

化け物草紙

2009-10-16 14:04:30 | 亀田徹
 小学校で“読み聞かせ”をしてきました。

 話を聞いてくれるのは5年生の子どもたちです。今回選んだのは、『おとぎ草子・山椒太夫』(清水義範・ねじめ正一著 講談社)に収録されている「化け物草紙」。
 古典を楽しんでもらおうという目論見です。

 夜、お化けが出たと思ったが翌朝見てみると実は“しゃもじ”だった、というようなお話を五つ読みました。読み進めていくうちに、子どもたちは時々「ニヤリ」としてくれます。まずまず無難に読めたかなと思いました。

 最後に感想を述べてくれたときです。S君が「むかしの夜は暗かったから、お化けだと勘違いするんだなと思いました」と発言してくれました。

 たしかにそうです。お話の最後にもそう書いてあります。いまの感覚からするとおかしな思い違いがあるのは、むかしの夜が“まっ暗”だったからです。
 しかし、私はその“まっ暗な夜の情景”にまで考えが及んでいませんでした。うまく読もうと思い、読むことに一生懸命だったからです。夜の“暗さ”を意識していれば違った読み方ができたかもしれないと少し反省しました。

 学校教育のことばを使えば、「教材研究が甘かった」ということでしょう。教材研究の必要性を感じさせられた“読み聞かせ”でした。

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「教育委員会廃止、機は熟した」

2009-10-13 13:45:31 | 亀田徹
 上記タイトルの拙文が、今月発売のVoice11月号に掲載されました。

http://research.php.co.jp/voice/

 地域が主体となって教育を充実するには、教育行政の機能を教育委員会から自治体の首長に移管する必要があるとの主張です。

 教育委員会の見直しは民主党のマニフェストに掲げられており、川端文科大臣も教育委員会の見直しに取り組む考えをインタビューで述べています(10.7日経朝刊34面)。

 かつて私が教育委員会事務局で勤務していたときのことです。日常的な仕事は上司である教育長から指示を受け、教育長に報告していたにもかかわらず、予算編成のときだけは教育行政の権限を持たない知事から査定を受けることに疑問を感じました。いま何をすべきかとの判断を行うためには、教育現場の日々の実態を把握しなければ難しいと考えるからです。

 また、教育長は選挙で選ばれるものではないため、自らの責任で改革を断行できる首長とは差があります。このため教育行政は国の方針を過度に意識することになり、そのことが文科省―都道府県教委―市町村教委という上意下達の現状を崩せない要因となっています。自治体ごとの力を発揮するためには、教育行政のトップが住民に直接責任を負うことが不可欠です。

 川端大臣には、教育委員会の見直しに本気で取り組み、新たな教育システムをぜひつくっていただきたいと思います。

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