先週の木曜日、午後に少し時間ができたので、美術館に「ユトリロ展」を見に行きました。私は美術館の空気って好きなんですよね。静かで少しひんやりしていて独特のにおい。
一流の絵は風格があります。私がいつも面白いと思うことは、画家の年齢、人生と、絵の変化です。絵についてはただ鑑賞するだけだけれど、その絵の変化から人生が読める。どんな生活だったの、どんなことを考えていたのか?
ユトリロは非常に奔放で感情的なお母さんからうまれ、精神が不安定なせいか、何度もアルコール依存症になり、入退院を繰り返しています。若いうちは壁の漆喰にこだわり白っぽい絵をかいていたので白の時代と言われています。
その後色彩豊かな色彩の時代にうつり、晩年は画廊から高く売買される白の時代のような絵を描いてくれとたのまれ、白っぽい絵を描いています。
絵というのは人の心の中をよく表しています。私が興味のあるのは人間の一生の変化、なのかもしれません。