Hei!(「ヘイ」って読んで「やあ」って意味)~義務教育世界一の秘密

義務教育世界一の国の教師養成の実態を探る旅。フィンランドの魅力もリポート!その他,教育のこと気にとめた風景など徒然に。

たったひとつのたからもの

2007年07月23日 | Weblog
学部授業「生涯活動教育論」(4セメスター/2年後期)で毎年紹介する,加藤浩美『たったひとつのたからものー息子・秋雪との六年』文藝春秋,2003年。

  あなたに会えて ほんとうに よかった
  うれしくて うれしくて
  言葉にできない

著者の加藤浩美さんは,CMで流れた小田和正氏のこの歌声を聞いて,息子・秋雪ちゃんの大好きだった海で撮った一枚の写真を応募した。フォトコンテストだ。コンテストのテーマは『しあわせな瞬間(とき)』。写真は「たったひとつのたからもの」と名付けられていた。

平成4年10月19日に大きな産声を上げて生まれた加藤秋雪ちゃんは,ダウン症と重度の心臓障害を負っていた。しかし,一歳のお誕生日を迎えるのは難しいだろうという医師の予想を覆し,6年2ヶ月プラス10ヶ月(おなかの中にいた時期)を生き抜いた。

この本は,秋雪ちゃんが全うした6年間が,105枚の写真と母・浩美さんの文章で綴られている。本の帯には,次の一文がある。
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「人の幸せは,命の長さではないのです」
今現在を楽しく元気に過ごせたら,それが一番大切で喜ぶべきことだった。
これは,秋雪と共に生活して気づいたこと。
今の命を精一杯。
病気の人に限らず,すべての人間に言えること。
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子どもたちは,親や家族そして社会の思いに包まれた「たったひとつのたからもの」として生まれ育っている。一人ひとりが大切な大切なかけがえのない存在であることを,秋雪ちゃんが笑顔で教えてくれている。
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