Hei!(「ヘイ」って読んで「やあ」って意味)~義務教育世界一の秘密

義務教育世界一の国の教師養成の実態を探る旅。フィンランドの魅力もリポート!その他,教育のこと気にとめた風景など徒然に。

障碍と障害

2006年04月30日 | Weblog
「障碍」をどのように読みますか?
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「しょうがい」と読みます。一般には「障害」という語がよく使われ法律用語でもこの語が使われています。「しょうがい」を広辞苑を引くと「障害・障碍→①さわり。さまたげ。じゃま。②身体器官に何らかのさわりがあって機能を果たさないこと。・・・」とあり,意味としては同じであるように説明されています。

しかし,人に対して「障害」という語を使うには抵抗感がありますよね。「害」は,「他人を害する」という使い方があるので,「しょうがい」が社会にとって害であるかのようなイメージを植え付ける可能性が危惧されるのです。

だから,「障碍」や「障がい」「しょうがい」という表記を使う場合が少なくないことを知っておいて下さい。歴史をたどれば,明治時代に障礙(しょうがい)と書いていたのを,当用漢字を使うようになった時に,その当て字として「害」を使ったようです。「礙」の俗字は「碍」なので,障碍の方が正当な書き方だという人も多いのです。

韓国では一時期「障害」を使っていたけれども,現在は「障碍」に変わっているようです。言葉には,人の心の内面を映すという側面があります。あなたはどちらを使いますか?
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最もインパクトのある現代芸術の作品5点2004ver.

2006年04月30日 | Weblog
世界の芸術をリードする500人に,最もインパクトのある現代芸術の作品5点選んでもらったら,第1位は何になるでしょうか???
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結果は・・・・・
第5位→マティス「赤いアトリエ」,
第4位→ピカソ「ゲルニカ」,
第3位→アンディー・ウォーホル「Marilyn Diptych」,
第2位→ピカソ「アヴィニョンの娘たち」,
第1位は・・・マルセル・デュシャン「泉」でした。

全作品がまぶたの裏に浮かんできますか?それと特に,ご存じですよね,この「泉」の現代芸術における意味は。万が一,よく分からないのであれば即,調べてみましょう。(2004.12記)
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図画工作科に対する子どもの目

2006年04月28日 | Weblog
ベネッセ未来教育センターが小学5・6年生約1200人を対象に行った調査で,「一番苦手な教科」と「成績が良いと一番うれしい教科」が重なるという結果があった。

それによると,男子が最も苦手な教科は国語(23%),2位が算数(16%)。女子は1位が算数(42%)2位が社会(21%)だった。

一方,「成績が良いと一番うれしい教科」は,男子1位が算数(29%),国語(22%)。女子1位は算数(44%),2位が社会(12%)という結果。男女とも苦手意識のある教科ほど達成感が得られやすい傾向があったようだ。

また「一番得意な教科」は,男子が体育(38%),女子が音楽(19%)。「一番楽しい教科」は男女とも1位は体育,2位は図工だった。

結果を分析した東京成徳大の深谷昌志氏は「算数を一番楽しい教科と感じているのは全体のたった7%。苦手だが成績が良いとうれしいというのは,子どもたちが算数を基本教科として見ていることの表れだろう」と話している。では楽しい教科2位としての図工はどうなんだろう?予想してみて。
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同じくベネッセで樋田ら(1997,2002)が行った調査では,小学校における「好きな教科」として,図画工作科は1996年で第1位(86.5%),2001年でも第1位(83.6%)だった。ところが,「がんばって勉強したい科目(教科)」の第1位にあがっているのは1996年(54.3%),2001年(50.9%)ともに算数科であり,図画工作科は1996年で第6位(32.2%),2001年で第6位(25.9%)だった。

これらの数値からは,図画工作科の授業は楽しいものの,がんばるという気持ちを持つような学習内容ではないと小学生に受け止められていることが示唆される。

「がんばって勉強したい教科」のうち,実技系の科目(教科)としては,体育科(1996年45.7%,2001年41.0%)や家庭科(1996年39.8%,2001年40.4%)が上位だが,これらは,競ったりこれまで未体験であったことを体験したり生活に生かせるようになったりすることによって,自分自身の成長や変化を確かめられやすい学習内容を持つものではないか。

現在の小学校図画工作科では,文化遺産として整理・系統化された学習内容を教え込むことよりも,むしろ児童の思いや感じ方を大切にし,試行錯誤を通して学習することができるようにするのが主眼となっている。造形遊びなどがその典型と言えるだろう。

しかしながら,そのため,教師がどのように指導して良いのか分からず,無指導・放任になりがちであることも,一方ではしばしば問題点として指摘される。これは,児童にとってみれば,自分の好きに活動することは出来るので楽しいけれど,自分自身がどのように成長しているのかがよく分からないという実態にもつながり,そのことが上記のような数値として現れている可能性がある。

これらの原因として,図画工作科において基礎・基本をどのようなものとして位置づけるかが,教員に曖昧にしか理解されていない実態を挙げることが出来る。基礎・基本の定着を行うことが,図画工作科の学習に対して児童が充実感を感じ生涯にわたって美術を愛好し続けるために大きな鍵になるように思われる。

そして,基礎・基本の定着を行う最大の鍵は,教師の質にこそある。(2004.9記)
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サラダボウル

2006年04月27日 | Weblog
「サラダボウル」ってご存じ?そう,サラダを入れる大きな器のことです。でもそれだけでなく,私が小学校に勤務していた時に,学級通信の名称として使っていました。このサラダボウルってのは国際理解教育などでもよく使われる概念ですが,それが実に学級づくりで目指したい方向と一致すると思っています。じゃ,どういう意味なのでしょう?
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サラダボウルの中に,何がどのように入っているか思い出してみましょう。トマト,レタス,オニオン,ラディッシュ・・・これらが,まさに「ナマのまんま」で「ごちゃごちゃと」,そして「自分が何であるかを主張しながら雑多に」入り混じっています。カレーもいろいろなスパイスや素材が入っていますが,サラダほど原形をとどめません。全体として一つの味をつくり出すものの,素材が溶け合い元のままではなくなっているのです。

これを人の集団と重ねて考えるとどうでしょう。あなたが目指す集団はサラダボウル?それともカレー?一長一短かもしれませんね。でもやはり私は前者を選びたい。そうそう,サラダボウルだって,ドレッシングをかけることによって,一つの味,仲間との一体感が得られるのでした。大切なこと,忘れてはいけませんね。
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大人の後ろ姿・・・

2006年04月26日 | Weblog
Children have never been very good at listening to their elders, but they have never failed to imitate them.(James Baldwin:1924~87)

子どもってのは,大人の言うことは聞かないもんだ。でも大人のしている通りのことはするんだな・・・(^o^;。
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再開

2006年04月20日 | Weblog
ブログを再開しよう。昨秋以来,追加を入れなきゃ入れなきゃと思いつつ,時間だけが過ぎていった。でもあまり難しく考えずに気軽にいこう。

フィンランドで行った調査は報告書やシンポジウムで整理した。しかしこのブログには書いていない部分も多いので,これからも少しずつアップしよう。調査・研修を行ったことは,ブログへのメモであっても,意味あるアーカイブになると思う。大切な内容を皆に見てもらうことで何らかの役に立てるようになるだろう。

ざっと振り返っても,昨秋から今日までの間にもずいぶん多くのことがあった。上にも書いたが,大きなものとして,フィンランドでの調査・研究を公にした報告書の発行とシンポジウムの開催。この年度末にはNYも再訪した。そんなこともここに加えていけるはず。

さてこのブログ,教育関係やその他の日々気づいたことについても範囲を広げてアップしようと思う。近々タイトルを変更しなければならないかも。
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