

10月26日木曜日。先負。
今年の時代まつりは残念ながら台風で中止。
794年10月22日に桓武天皇が平安京を定めたことの御祭りで今年1223年目。
ただし旧暦の10月22日を西暦にすると12月9日にあたります。ずいぶん寒い日に底冷えのする京都へ遷都したもんです。
これから京都は寒くなるよ~。
今日は先負け(せんまけ)諸事静かなること良し。午後から吉の日。
昨日靴を履こうとしたら靴ベラが折れた。生まれて初めての出来事でした。
今朝出がけに靴を履こうとしたら靴ベラがまた折れた。凶の知らせか?部屋に戻って布団かぶって1日寝て過ごそうと思ったがしかたなく工房へ出てきた。
1日静かに過ごそうと思う。
今月は定期券を落としたり不吉な出来事が多い。私のボケが進んできたのかね~。
昨日は昼過ぎから趣味の?置き時計修理をやった。ドイツ製で素材はクルミの木と金属だけでできている。100年近く稼動していただけに部品の摩耗がひどい。上げカマピンが長年の摩耗でそろってすり減ってしまています。残ったピンを軸に新たに差し歯を足す地味な作業が続きます。これであと50年はいけるか。
当然、私が歿後にまた止まることになる。時計が壊れて止まった!と表現しないのが時計師。どこかに故障の元を見つけるとニマッ~とします。
機械式掛け時計、置き時計の修理は今や時計師の趣味の世界です。いつの間にか機械式時計の修理をやる人がいなくなった。
主な理由として修理料金5000円が昔も昔も同じ相場でした。卵の値段とボンボン時計修理の値段は昔から変わらない。むしろ掛時計は中国生産に変わったことで正確で安いものが当たり前の文化になっています。
丸1日かかって仕上げてその後2週間経過を観察しながら振り子の位置を決め精度を高める作業では今では全く割に合わない。
次に修理を完成させても使ってもらえないのが現代の悲劇。
最低週一度はネジを巻き上げないと止る。いつも突然止まるので不吉と感じる人が多い。また部屋の密閉度が高くガチャガチャと音がする。夜間はさらにうるさいので止められるのです。
そのうち錆びついて動かなくなる。が
懐かしくて「おじいさんの時計」を動かしたけどこんなに使えなかったとは思わなかった!と感想を言ってくる。
ひどいものでは腹立ちまぎれにネジを力いっぱい巻き上げてゼンマイを切ってしまうこともある。
「この前修理してもらったものがまた止まった!」とくる。
「帰るときは仏様、次に来るときは鬼に変わる」世界です。一般のお客様からは修理依頼を受け付けていません。
この不況の折には腕時計の修理専門工房なのでご理解くだされ~。掛時計をやるゆとりがないのじゃよ~。
昨日は置き時計に話しかけながら作業を進めます。
「君は僕より長生きできるにゃで~。いいオーナーに恵まれてや~。」
週1日工房のお休みに嫁さんの目を盗んで無駄な?仕事をやっていました。
やはり休みの1日は早いね~。