京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間「六月の悲劇」

2015-06-06 09:11:03 | 時計修理

六月六日土曜日。
「今日は六日だ~!」と朝目覚めて一言。
この日は芸事初めの京都時間です。

この日に趣味を始めると上達が早いらしい。
三味線や琴などの和楽器の楽譜はとんでもなく難解なのだ。三味線はギターのようなフレットがない!耳だけの勝負だ。
琴になるとさらに難しい。琴柱が動くので音程が不安定、絹糸も湿気に左右される。
それでも太鼓などといっしょに息の合った演奏にはその練習量にいつも驚きます。

そろそろ御田植祭だ。田植え歌がいい!
有名なのが伏見稲荷の田植え祭り。気の長いイベントで四月水口播種祭りで種おろしされた早苗を当日に神田植える。
当日の10日は水曜日。
同時に「時の記念日」なので近江神宮二お参りします。その後伏見稲荷へお参り。すずめ、鶉焼きを食べる楽しみがある。
京都市営地下鉄を利用すると車より早く巡れます。

「チェロ弓の毛を替えんとあかんか~?。」6月6日はチェロの毛替えの日と決めています。
一年間で梅雨は湿度が高く毛替えにちょうどいい季節なのだ。
湿度が高くなると毛が伸びるので音程が低くなる。この時期に毛を替えると冬の乾燥期に強く引っ張れるのです。
逆に冬の乾燥期に毛替えをやってしまうと梅雨にビロ~ンと伸びてしまいうんざり!

楽器のメンテナンスで殺到する日。今日は土曜日が重なったのでさらに忙しいようです。
毛換えに7000円の出費になるがこれは仕方ない。
今日はケロケロっと財布の中はカエルの日でもある。

写真はティファニーとディオール。
昨日はシャネルの難解なフルールも来た。ネジを延々と抜いて行くモデルです。
こんな時計が10個も続くと集中力が途切れそうになる。気が抜けない日になりました。
出来上がった時計を仕上げ段階の磨きに入るとほっとします。

日経新聞「私の履歴書」で元京都大学の松本紘氏の連載が始まりました。
彼が進めた一律の英語教育には反対姿勢の私です。
山のような論文を解読する時期の学士、修士の年齢で英語をのろのろと読んでいては間に合わない学部もある。
「日本の学者が優秀なのは日本語の翻訳家が飛びぬけて優れているからなのだ。」と言う説があります。
また英語だけ集中しているとフランス語、ドイツ語、スペイン語は置いてきぼりか?
松本氏が一律の英語教育を受けたのなら、はたして京都大学の総長になれたのか?
日経新聞を楽しく読んでいます。

今日は芸事始めの日。
時計はフランス語、掛け時計はドイツ語と昔から決まっている。
最近20年くらいでやっと英語が出てきた程度です。
これから時計の文献を勉強するなら日仏会館へフランス語始めに行きましょう!安くて便利だ。
カルティエ、エルメスを修理しているときの私の頭の中はフランス語に変わっている。
電池交換中の作業は一般お人でも見えるようにしていますがジュル~、ジュル~と気持ち悪い独り言を気にしないでくださいね!

昨日予定だと思っていた「紫竹小学校」の校外学習の訪問を1週間勘違いしていました。来週金曜日でした!
これもフランス語のせいだ!と確信していますよ~ん!ちょっと恥ずかしい時計師でした。





コメント
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