池袋犬儒派

自称「賢者の樽」から池袋・目白・練馬界隈をうろつくフーテン上がり昭和男の記録

アビダルマ哲学要諦(30)

2024-08-01 07:50:21 | 日記

サンガハの概要

「アビダンマッタ・サンガハ」は9つの章から構成されている。最初に、4つの究極的な真実、すなわち心、心所、物質、ニッバーナの4つを提示している。最初の6章は、これらについての詳細な分析に充てられている。第1章は「心の概要」であり、チッタすなわち心のタイプとして89種類の心または121種類の心を定義し分類している。この第1章では、「法集論」の「心の状態」と同じ領域を取り扱っているが、アプローチの仕方が異なっている。論蔵に所収されている「法集論」では、mātikā(論母)の最初のtika(三法)を分析することから始まり、したがって善、不善、不定という3つの倫理的特性にしたがって心を分類する。さらに、これらのカテゴリーの中で、欲界、色界、無色界、出世間という存在次元にしたがって心を再分類する。一方でサンガハは、論母に縛られることなく、最初に存在次元にしたがって心を分析し、次に倫理的特性にしたがってそれを再分類する。

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