4月2日は、歌手レオン・ラッセルが生まれた日(1942年)だが、ロックバンド「RCサクセション」のボーカリスト、忌野清志郎(いまわのきよしろう)の誕生日でもある。
「キヨシロー」こと忌野清志郎は、1951年、東京で生まれた。本名は栗原清志。中野区生まれの、国分寺市育ちである。
絵を描くのが得意だったキヨシローは、漫画家志望から、中学時代にミュージシャン志望に転向し、高校生のときバンド活動を開始した。高校時代の同級生に、後に俳優になった三浦友和がいて、彼によると、高校生当時キヨシローたちのバンドはすでに学校で絶大な人気を誇っていて、オリジナル曲を演奏する別格の存在で、学園祭のコンサートでも、会場に客が入りきらないほどの人気だったという。そのころは、三浦友和もドラマーとして、いっしょに演奏したりしていた。
キヨシローが19歳の年に、RCサクセションはレコード・デビュー。はじめはフォーク・バンドとしてのスタートだった。ただし、RCのフォークソングは、後のロックナンバーよりもむしろヘヴィーである。
29歳のとき、名作「ラプソディー」を発表、続いて発売されたシングル曲「トランジスタ・ラジオ」がヒット。以後もRCサクセションはライブ、レコーディングと活動を続け、日本を代表するロックバンドとなった。
キヨシローは、RCサクセションとしての活動のほかに、ソロとして、また、坂本龍一や、篠原涼子と組んだコンビ・ユニットとしても活躍した。
55歳のとき、喉頭ガンで入院。いったんは退院して復活ライブをおこなったが、ガンが再発し、2009年5月に没。58歳だった。
はじめてRCサクセションの名を聞いたのは、1980年、ラジオ番組でだった。FM放送の、甲斐よしひろがDJを務める番組で、甲斐がこう紹介した。
「聞いてくれ。最近すごい曲を聴いた。すごいバンドがいる」
かけられた曲は、RCの代表作「雨あがりの夜空に」だった。聴いて、ぶっとんだ。
「トランジスタ・ラジオ」の発売前、まだあまり一般に知られていない時代のRCのライブを観た。ステージの袖から、派手なメイクをした、細身の、高くジャンプし、雄叫びを挙げながら飛びだしてきたキヨシローは「雨あがりの夜空に」ほか、いろいろな曲を演奏した。キヨシローのいいところは、はじめて聴く歌でも歌詞がちゃんと聞き取れる発声の良さである。いちばん強く印象に残った曲は、キヨシローがこんな風に紹介して演奏をはじめた楽曲だった。
「ウーッ、イェーッ。つぎの曲は、おいらがものすごーく尊敬してる、ブルース・ミュージシャンたちに捧げて書いた曲です。聴いてください。イェーッ。『スローバラード』」
キヨシローはかつてテレビ番組で若者たちへのアドバイスを求められ、こう答えた。
「大人になると、若いころに思っていたようなことが、なかなかできにくくなる、と、言う人がいますが、あれはうそですから。若いときより、大人になった後のほうが、自分の好きなことを、思い切りできますから。そして、自分の夢に向かって努力しているときが、いちばん楽しいんです」
(2017年4月2日)
●おすすめの電子書籍!
『ロック人物論』(金原義明)
ロックスターたちの人生と音楽性に迫る人物評論集。エルヴィス・プレスリー、ボブ・ディラン、ジョン・レノン、ポール・マッカートニー、ミック・ジャガー、キース・リチャーズ、ジミー・ペイジ、デヴィッド・ボウイ、スティング、マドンナ、マイケル・ジャクソン、ビョークなど31人を取り上げ、分析。意外な事実、裏話、秘話、そしてロック・ミュージックの本質がいま解き明かされる。
●電子書籍は明鏡舎。
http://www.meikyosha.com
「キヨシロー」こと忌野清志郎は、1951年、東京で生まれた。本名は栗原清志。中野区生まれの、国分寺市育ちである。
絵を描くのが得意だったキヨシローは、漫画家志望から、中学時代にミュージシャン志望に転向し、高校生のときバンド活動を開始した。高校時代の同級生に、後に俳優になった三浦友和がいて、彼によると、高校生当時キヨシローたちのバンドはすでに学校で絶大な人気を誇っていて、オリジナル曲を演奏する別格の存在で、学園祭のコンサートでも、会場に客が入りきらないほどの人気だったという。そのころは、三浦友和もドラマーとして、いっしょに演奏したりしていた。
キヨシローが19歳の年に、RCサクセションはレコード・デビュー。はじめはフォーク・バンドとしてのスタートだった。ただし、RCのフォークソングは、後のロックナンバーよりもむしろヘヴィーである。
29歳のとき、名作「ラプソディー」を発表、続いて発売されたシングル曲「トランジスタ・ラジオ」がヒット。以後もRCサクセションはライブ、レコーディングと活動を続け、日本を代表するロックバンドとなった。
キヨシローは、RCサクセションとしての活動のほかに、ソロとして、また、坂本龍一や、篠原涼子と組んだコンビ・ユニットとしても活躍した。
55歳のとき、喉頭ガンで入院。いったんは退院して復活ライブをおこなったが、ガンが再発し、2009年5月に没。58歳だった。
はじめてRCサクセションの名を聞いたのは、1980年、ラジオ番組でだった。FM放送の、甲斐よしひろがDJを務める番組で、甲斐がこう紹介した。
「聞いてくれ。最近すごい曲を聴いた。すごいバンドがいる」
かけられた曲は、RCの代表作「雨あがりの夜空に」だった。聴いて、ぶっとんだ。
「トランジスタ・ラジオ」の発売前、まだあまり一般に知られていない時代のRCのライブを観た。ステージの袖から、派手なメイクをした、細身の、高くジャンプし、雄叫びを挙げながら飛びだしてきたキヨシローは「雨あがりの夜空に」ほか、いろいろな曲を演奏した。キヨシローのいいところは、はじめて聴く歌でも歌詞がちゃんと聞き取れる発声の良さである。いちばん強く印象に残った曲は、キヨシローがこんな風に紹介して演奏をはじめた楽曲だった。
「ウーッ、イェーッ。つぎの曲は、おいらがものすごーく尊敬してる、ブルース・ミュージシャンたちに捧げて書いた曲です。聴いてください。イェーッ。『スローバラード』」
キヨシローはかつてテレビ番組で若者たちへのアドバイスを求められ、こう答えた。
「大人になると、若いころに思っていたようなことが、なかなかできにくくなる、と、言う人がいますが、あれはうそですから。若いときより、大人になった後のほうが、自分の好きなことを、思い切りできますから。そして、自分の夢に向かって努力しているときが、いちばん楽しいんです」
(2017年4月2日)
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