1日1話・話題の燃料

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著書『芸術家たちの生涯』
『ほんとうのこと』
『ねむりの町』ほか

4月19日・フェヒナーの精神物理学

2015-04-19 | 科学
4月19日は、1775年のこの日にアメリカ独立戦争がはじまった日だが、精神物理学の開祖、フェヒナーの誕生日でもある。

グスタフ・テオドール・フェヒナーは、1801年4月19日、独国のラウジッツ地方で生まれた。父親は牧師だった。
グスタフは、はじめドレスデンのアカデミーで、17歳からはライプツィヒ大学で、グスタフは医学を勉強した。
33歳のとき、同大学の物理学教授となったが、色覚と視覚の実験のため、太陽を観るなど目を酷使し、目を悪くしたため、38歳のときに教授職を辞した。
視力が回復した後、彼の研究テーマは、精神と肉体の関係の研究へ移っていった。
1887年11月、ライプツィヒで没。86歳だった。

フェヒナーが定式化した「フェヒナーの法則」というのがある。これは、
「基本的な刺激と感覚の関係は、心理的な感覚量は、物理的な刺激の量の対数に比例する」
というものである。この法則から、こういうことが言える。
「外からの物理的な刺激がひじょうに小さいときは、心理的な感覚がゼロになり、心は何も感じない。逆に、外からの物理的な刺激が一定以上に大きくなると、心はそれ以上大きくは感じなくなる」
007シリーズの小説のなかで、ジェイムズ・ボンドが敵の拷問を受けるシーンがあって、そのときボンドはこう考える。
「苦痛というものは、放物線を描くものだ。急に上昇して最高潮に達し、それからは神経もにぶって、だんだん反響は弱まり」(イアン・フレミング著、井上一夫訳『カジノ・ロワイヤル』創元社)
あれなど、この「フェヒナーの法則」に通じるかもしれない。

ほかに「フェヒナーの色彩効果」というのがあって、これは、白と黒の2色で描かれたある模様を、速く動かすと、人間の目には、そこに色彩が現れたように見えてくるというものである。このフェヒナーの説を、英国のベンハムという人が、白と黒だけで描かれたコマを作って実証して見せ、「ベンハムのコマ」と呼ばれる。
自分も高校生のとき、このコマを作ってみたことがある。白と黒だけで描いたのに、コマをまわすと、いろいろな色彩が光って見えてきて、とても不思議だった。

精神と肉体の関係について研究したフェヒナーは、こう言っている。
「死は生命のひとつの過程であり、死は形を変えた誕生、すなわち、物質界への誕生ではなく、霊界への誕生である」
(2015年4月19日)



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