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夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

源内焼 その29 多彩釉西湖山水図輪花皿 

2013-03-10 06:13:42 | 陶磁器
骨董に関するある方の文章を引用します。

「コレクションは出来るだけよいものを選ぶことが大切です。それは時間の経過を待たずとも価値を維持することが可能だからです。

骨董でも服装や車でも、じっくりと観察し、生活水準からも自分にあったものを選んでいくことが大切です。骨董を見る目と言うのは生活の中でも生きていることのようです。「損をしない」、「得をする」骨董収集と言うのは自分のセンスを磨きだすことです。骨董を通じて自らを磨き、しっかりとした目を養うことが、必ず得をする骨董収集の第一歩でありすべてともいえます。

センスが良くて、生活に困っている人はいないといいい、それは運や偶然ではありません。逆にセンスが悪くて、苦しみぬいている人は山ほどいます。骨董の趣味の悪い人は投資でも仕事でもいずれ失敗しています。」

私も修行中・・、改めていいもののみに絞り整理し、レベルアップを図っています。

源内焼 その29 多彩釉西湖山水図輪花皿 
合箱入 最大径286*底径148*高さ37



源内焼:江戸中期18世紀に平賀源内の指導によって源内の故郷香川県志度(現さぬきで焼かれた三彩のやきもの。明治時代に博覧会の企画で源内の子孫によって一時再興されるが、質的にもデザイン的にもオリジナルには及びません。




源内は博物学者として長崎に遊学した折にオランダからもたらされた新しい釉薬の技術を学び、その技術を用いてふるさと讃岐・志度の産業を振興させるため、新しい三彩軟陶質のやきものを指導しました。一説には中国の三彩陶磁器が非常に高く、国外に貨幣が流出することを憂い、対抗してこのような高級陶磁器を考案したとも言われています。




江戸で親しかった浮世絵の鈴木春信の工房で木型を作らせ、それを志度に送って焼かせたと言われています。源内焼は型起こしによって制作されたもので、同笵の作品が見られます。

作品は大名家や幕府高官に収められたため、近年になるまであまり世に知られていません。今でもその多くが個人蔵となっていて、他人の眼に触れることはまた、実用よりも鑑賞を主眼に制作された。



源内焼は今後、価値が高くなると予想されますが、特に下記の条件のものに人気があります。本作品は下記の源内焼人気条件の中で特にNO2、4、5に相当します。
1.地図皿
2、 大型の抜けのよいもの
3、 印のあるもの(瞬民、志度瞬民、民など)
4、 多彩釉(3~4彩、出来れば黒・藍などの色があるもの)
5、 擦れなどがなく、壊れていない完全なもの




同じ型から製作されたと思われる作品が五島美術館で開催されて発刊された「源内焼」という本に掲載されています。

参考作品
三彩山水図皿
口径275*底径167*高さ38
五島美術館発刊「源内焼 作品番号16」 参考 江戸時代18世紀後半~19世紀中ごろ




これほどの多彩な釉薬を使用している源内焼の作品は珍しく、文献の作品より多彩である。




「大きく八弁の花が開いたようにも、星の輝きにも見える皿。西湖十景図に類例が知られる」まさしく輝くような作品です。  



底の型は違うもので製作されたと思われ、底径が違います。




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